無音の空間に、早何分いたことだろうか
赤くんが運ばれて、緊急手術室に入れられて、、
俺は、結局何も出来なかった
紫
………
いまさっき来た黄くんは、俺たちとは違って、泣いていなかった
ただ、"やっぱり…"と呟いたきり、何も言わずに俯いている
青
ヒグッ…グスッ………
桃
…ッ………赤…ッ……
橙
………
青くんはボロ泣き
桃くんは泣くのを堪えてようとしてる
俺は今ようやく頭の整理がついた頃
橙くんもいつもの冷静さはなく、ただ、祈るようにして赤くんの安否を待っている
ガラガラガラ
そんなことを頭で思っているうちに、手術が終わったことを、ドアの音とランプが消えたことが物語っていた
桃
ッ!
青
先生!赤くんは……!
手術医
……我々も、最善を尽くしましたが…
橙
……ッ…じゃあ…赤は……
手術医
……手術中に息を引き取られました
紫
……ッ……!!!!
その言葉を聞いた瞬間、涙腺が崩壊したのかと思うほど、涙がこぼれ落ちた
まだ、聞きたいことも、話したいこともあるのに
そんな俺の思いは、空を切った
みんな、その場に泣き崩れていた
ただ一人、黄くんを除いて
紫
……ね…なんで……黄くんは……ッ……泣かないの……
紫
親友……じゃないの…ッ…?
俺は、そう、声を出すのが精一杯だった
黄
…そうですね…そのことも含めて、僕の家で話をしませんか?
紫
黄くんの……家……?
桃
…俺は行く
青
僕も……ッ……ヒック…行く……ッ
橙
俺も行こかな
紫
……俺も行く
黄
それじゃあ、行きましょう?
そういう黄くんは、どこか寂しそうだった







