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降りては、いけない

降りては、いけない

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降りては、いけない

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2018年12月16日

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目の前に広がる静かな闇

どこまでも続くかに思える程のそれは、辛うじて下へと続く階段であることが分かる

優斗

雰囲気出てるな…それに少し寒いし

中本

そうか?暗いけど普通の階段だろ、ビビ斗くん

優斗

うるせぇな…こういうの苦手なんだよ、俺

中本

はいはい、さっさとおりますよー、ビビ斗くん!

その瞬間、後ろから中本に押され階段に足を踏み入れてしまう

優斗

うわっ!?

優斗

何すんだよ!

中本

まぁまぁ、そう怒りなさんなってチャチャッとおりましょー

中本

どうせなんも起こらないし

優斗

.........。

中本

ちぇっ…すぐ拗ねんなよ

2人で下へ下へと降りてゆく、いつまでも終わりは、見えてこない

10分程経っただろうか、数秒の沈黙の後中本が口を開いた

中本

あれ…ここの階段ってこんなに長かったっけ?

優斗

暗くて下が見えないからそう感じるだけだろ…

中本

いや、そうじゃなくてさ…

中本

あれ?あそこ…なんか居ないか?

優斗

怖がらせるつもりならやめてくれよ…

中本

いや、冗談じゃなくてさ…

そう言って闇の先のを指さす彼の顔は、とても嘘をついているように思えない

そして、闇に目を凝らしてそれを見ると…

優斗

え…な、なんだあれ…

優斗

やばくね?

ない…

そう…それには、顔がないのだ、背筋が凍り、確かな恐怖が脳を支配する

中本

あ、あぁ…あぁぁぁ!!

中本

怖い怖い怖い…いやぁぁぁ

優斗

おい、待て!落ち着け中本!

混乱した様子で慌てて階段を駆け上がる中本を急いで追いかける…

優斗

あ…

中本が足を滑らせ階段を下へ下へと堕ちてゆく…

俺は、それを無視して上へ登る、上へ上へそして一言

優斗

馬鹿な奴だ…

そう呟くとそれに同意するように下から劈くような悲鳴が聞こえた

数日後

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