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ジリリリリリリッ

なんの...お、と..?

か、じ...?

私は重い頭を上げ、床に座り込んだ。

一ノ瀬 南(社会人)

ぇ...?

そこは、新幹線の車内だった。

周りを見渡すと、数人が頭や体から血を流しながら倒れていた。

私の頭からも血が流れており、痛みを感じた。

私は、この出来事に違和感を感じた。

一ノ瀬 南(社会人)

前にも...

一ノ瀬 南(社会人)

あった...よね?

その瞬間、恐ろしい程の頭痛が私を襲った。

そして、また倒れ込んでしまった...

 

一ノ瀬 南(中3)

こ、こは...?

懐かしく、愛おしい場所に私は居た。

一ノ瀬 南(中3)

屋上...

???

誰か居るの?

一ノ瀬 南(中3)

かん、ちゃん...?

塩谷 神

あ、南ちゃんか

塩谷 神

──って、どうしたの?!

いつの間にか、私のオッドアイから大粒の涙が零れてきた。

一ノ瀬 南(中3)

本当に、かんちゃん...?

塩谷 神

本当にって...俺は一人しか居ないよ?

そこで、私はこの出来事は「アレ」ではないのかと思った。

一ノ瀬 南(中3)

タイムトラベル...?

塩谷 神

タイムトラベル?

一ノ瀬 南(中3)

ううん...何でも無い!

塩谷 神

何の事か分からないけど...

塩谷 神

南ちゃん、またサボり?

一ノ瀬 南(中3)

ギクッ

塩谷 神

まーた成績落ちちゃうよー?w

一ノ瀬 南(中3)

ギクギクッ

塩谷 神

全部口に出てるからw

一ノ瀬 南(中3)

か、かんちゃんだってこないだのテスト0点だったじゃんかぁ!

塩谷 神

俺は勉強得意じゃないし──

塩谷 神

屋上で「コレ」を作らないとだからね

一ノ瀬 南(中3)

「コレ」って?

かんちゃんは後ろを振り返った。

そこには、大きな機械が置いてあった。

一ノ瀬 南(中3)

何じゃこりゃ...

塩谷 神

完成してからのお楽しみだよ

一ノ瀬 南(中3)

教えてくれたって良いじゃん!!

塩谷 神

えー、どうしよっかなーw

一ノ瀬 南(中3)

もー!!

 

今分かっている事は、

・中学時代にタイムスリップ(タイムトラベル)した事 ・さっき新幹線の車内で起こっていた事は火事

中学時代というのは、さっき教室に戻って同級生が沢山居たから。

懐かしい友人がポカンとした顔でこちらを見ていた。

火事、というのは

車内に居るとき、煙の匂いが漂っていたから。

でも、何故私は過去へ...?

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