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必ず死に至る病

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必ず死に至る病

3 - 2話 「チルドレンの目覚め」

♥

501

2025年03月26日

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結月

親って何?

結月

愛って何?

結月

何も、何もわからないよ

最早忘れてしまいたい存在が私に突き刺さる

結月は錯乱したかのように、溢れ出したかのように言葉を紡げばその場に崩れ落ちた

…結月?結月!

倒れ込んだ結月に我を取り戻して部屋を駆け抜ければ、ふと窓が目に留まる

寒気がするほど美しい星空が、そこにあった

あ…

フラッシュバック

それは、思い出したくなくても自分の意志に反して勝手に思い出したり考えたりしまうことである

…どう…して

苦しくて、辛くて崩れ落ちる。手足が震えて気持ちが悪くて、涙が溢れて堪らない

身体が沸騰するように熱くて、火傷みたいに痛くて痛くて、バチバチして暗くなった

目が覚めた時、身体の異変が嘘のように消えていて、何だか奇妙な気持ちである

…ここ何処?

私は見覚えがない病室のような部屋で何故か眠っていたらしい

カーテンによる仕切りがついた純白の空間はどこか無機質にも感じられる

病院…?

記憶を辿れば、焼け付くような痛みを思い出して

…本当ヤダ

周囲を見回してみるが、ナースコールに相当するものが見当たらない

…はぁ

私は鈍い足取りで分厚いカーテンをシャッ!という音を立てながら開く

そこには予想外の景色が広がっていた

そこには明るい部屋が広がっていた

(本当に何処なの…!?)

明らかに病院とは思えない施設。しかし誰かの家にしては生活感が無い

何処もかしこも新品のようで、ますます思考が深まるばかりだ

(外部に連絡…いや、携帯ないし…)

再び周囲を見渡せば、私が出たカーテン以外にも似たものが複数並んでいることに気づく

(もしかして私以外にも人が…)

その瞬間、一人の少女が脳裏に過った

結月…!

結月も同じ場所で倒れたのだから居たって別におかしな話では無いはず

私は隣のカーテンをそっと覗いた。結月が寝ていることを願いながら

そこに結月は居なかった

…あー

レパール

こ…こんにちは?

こんにちは…

そこには推測するに私や結月と同い年くらいの少女?少年?が佇んでいた

…すみません

レパール

あ、全然大丈夫です…

さて、この気まずい空気をどうしてくれようか

その…私は二神翠華です

レパール

あ…僕はレパールです

レパール

よろしくお願いします

よろしく…

一応どうにかなったらしい。あとレパールは男の子のようだ

少女っぽいのは大変紛らわしい。しかも中々見ない外見をしている

レパール

僕、目覚めたばかりで…何か知っていますか?

それが…私も目覚めたばかりで、ここが何処なのかすらも分かりません

レパール

え…病院じゃないんですか?

どうやら見た感じ病院とか誰かの家とかでは無さそうで…

多分、見てみたほうが早いです

レパール

なるほど…

レパールは納得したように呟けば、おもむろに立ち上がりカーテンに手を掛けた

カーテンの奥にはさっきと何一つとして変わらない部屋と人影があった

あ…こんにちは

はじめましてだよね?こんにちは!

レパール

こんにちは

何だか明るそうな少女がソファーでゴロゴロしていた。まるで我が家とでも言わんばっかりだ

アタシ、日暮灯!

レパール

僕はレパールです

…私は二神翠華

よろしく

よろしく!

レパール

よろしくお願いします

本日何回目かの自己紹介を終える。1日にこんなにするのは今後お控えしたいところだ

しかしカーテンはまだ沢山ある。仮に一つが結月だとしても自己紹介はするだろう

(何が何だか…)

思考が遠くなるのを感じた

なーに暗い顔しちゃってんの!元気にいかないと!

そっちが元気すぎるんだよ

レパール

ここを知ってるんですか?

いや?全然!

その元気さ…いや能天気さが何処から来るのか是非教えて欲しいところである

カーテンまだ残ってるけど…どうする?

レパール

気長に待つのもありだと思いますが…

開けちゃおうよ!友達いるかもしれないし!

待つべきか…でも灯の意見も分かる…

やはり結月が心配なのは変わらない。あんな山奥なのだから発見が遅くなったりしたら…

(考えただけでも恐ろしい…)

二人の顔を見る

レパールは不安そうな当然の反応。灯は大丈夫そう。いや…僅かに瞳の奥に緊張がある

やっぱり開けてみようと思う。人数は多い方が良い

さんせーい!

レパール

反対はしません

私は閉じたままのカーテンに手を掛けた

またまた結月は居なかった

代わりに違う人が怯えた瞳でこちらを見上げていた

…あの…誰…その…あ

レパール

急に押しかけてすみません

アタシ達、よく分からない部屋に居るから仲間集めに来たの!

酷く臆病な目の前の人は、見てるこっちが不安になるくらい弱々しい

…3人じゃ緊張するか?

レパール

じゃあ…僕は待ってます

アタシも待ってるー

そう言うと2人は颯爽と消えていってしまった。灯はともかくレパールが適任何じゃないか

人と話すのが苦手な訳では無いが、ここまで怯えられると居心地が悪い

私は…二神翠華

傷つけるつもりはない…よろしく

あ…え、僕は…

ゆっくりで良い…深呼吸しな

瞳は間違いなく震えているのに顔は笑っている。でも心からの笑顔では無いのはヒシヒシと伝わった

深呼吸を念入りに終えた目の前の人はポツリポツリと自己紹介を始めた

僕は…愛岐…れ、零

零か…良い名前だな

あ、ありがと…う

その、え…あ…よ、よろし…く

よく言えたな。まだ1人の方が良いか?

きっと私達が知らない何かが零の身体を蝕んでいるに違いない。今の私には寄り添うことしか…

い、や…行く…その…あ…え、と…怖…いか…ら

了解。一緒に行くか

あ…え、うん…

部屋に移動すると灯が居たが、灯しか居なかった

…レパールは?

翠華1人に任せっきりは良く無いって他の人迎えに行ったよ!

その心を灯は少しでも見習いなよ

アタシはお留守番としてここを守ってるの!

はいはい

灯の言い分には呆れが込み上げてくるが、取り敢えずレパールに感謝することにした

その子は?

あ…僕…は、その…愛岐…れ、れ…零

…よろしくね!

どうやら能天気も何か察したらしい。まぁ何も感じなかったら人間じゃないだろう

あ、よ…よろし…く

…あんま怖がらせないでやって

はーい!

どうして私はここにいるのだろう。何が起こるというのだろう

この先の私達の結末はどうなるのだろうか

2XXX年3月25日───進行

発症者───覚醒・行動中

現在余命────1週間と6日

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501

コメント

7

ユーザー

うちの子が…自主的に…行動している…! 偉いな翠華…

ユーザー

続き待ってました!!!!✨ うちの子きたぁー!!!早いうちに登場させてもらえて嬉しいです!! それにしても、翠華と一緒にいたはずの結月はどこにいるのでしょうか、、、 自主行動してるレパールが連れて来てくれるのかな、、、 余命もう短くなってきてるし、次回はどうなるのやら!! 今回もとても面白かったです! 投稿お疲れ様です!🍵

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