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初めの頃より

少し柔らかくなった

白衣

若い子は

真っ白で

硬くて

少し羨ましい気もするけど

俺はこの白衣が良い

 ︎︎

ここは

人気が少なくて

薄暗くて

でも

決して不気味ではなくて

ぼー……っと

見つめていたくなる

そんな場所

考え事をするには最適で

この病院の職員が

少し迷った時

ぼー……っとしたくなった時

そんな

人間っぽい

感情を

どうにかしたい時にくる場所

 ︎︎

そこで

どうして

職員でも

患者でもない

彼がいるのか

 ︎︎

あたりまえだけど

その答えは

彼の奥底にあって

彼さえも引き出すことが難しいものだ

 ︎︎

綺麗で

繊細で

涼しい風が吹いている感覚に陥るような

ずっと続くようで

いつの間にか終わっていそうだ

 ︎︎

彼は言った

C

ここ、とってもきれい

C

…ですね、

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俺は言った

N

莉犬くんが

N

見つけたんだ

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C

ふーん……

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 ︎︎

 ︎︎

N

ころちゃんは

N

将来の夢とか

N

あるの?

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C

……ない

C

…けど

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C

人助けがしたい

C

人の役に立ちたい

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N

あはっ

C

…?

N

やっぱ兄弟なんだなぁっ

N

莉犬くんもおんなじこといってた笑

C

…………まじ?

やりたいことないって言うから

俺が紹介した

それが

この病院なんだ

C

…なーくんは?

N

え…?

C

ゆめ、

C

ないの?

C

お医者さんになって終わり?

 ︎︎

たしかに、

医者になることはずっと前からの夢だったけど

なってから……

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 ︎︎

N

……

N

………

N

…やっぱり……

N

俺、

N

この病院を良いとこにしたい

腕ももちろんだけど

患者さんのことを

1番わかっていたいと思う

 ︎︎

C

僕ね

C

お医者さんには

C

絶対なりたくないって

C

思ってる

C

なーくんのことだし

C

僕を誘おうとしてたでしょ

N

あは

N

ころちゃんには全部お見通しかぁ

C

お医者さんとか…

C

全然家に帰って来れないし

C

社会人になっても

C

勉強しなきゃいけないでしょ

わかってないなぁ

思うけど

分かっているからこそ

嫌だと思う

そんな気もした

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気がすんだのか

はたまた

飽きたのか

彼は暗闇に姿を消した

 ︎︎

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S

うぉ…っ……

N

あはっ笑

彼は俺にびっくりしたようだ

びっくりしたのはこっちなんだわ

S

どしたのなーくん

S

なやみごと?

N

こっちのセリフだよ笑

N

俺はちょっとぼーっとしたかっただけ

S

…ふーん

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 ︎︎

また

暖かい

沈黙が流れる

 ︎︎

 ︎︎

 ︎︎

さっき聞かれた質問が

脳内で思い出される

"夢がかなった後"

彼はどんな答えを出してくれるだろうか

N

……ねぇ

S

ん…?

N

そうまくんって

N

夢はあるの…?

これだけ聞かれると

俺は医者になること

と答えてしまうだろう

しかし彼は

すぐに答えをだしてくる

S

…腕の良い医者……

 ︎︎

S

たとえ患者さんに

S

治療を拒まれようとも

S

治る可能性がどれほど少なくても

S

俺は

S

絶対治せる医者になりたい

彼は

俺が思っているより

ずっと立派だった

……いや

俺がまだ未熟なだけか

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