TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

正反対。

一覧ページ

「正反対。」のメインビジュアル

正反対。

8 - 正反対。 8話。

♥

145

2020年04月27日

シェアするシェアする
報告する

10月

文化祭1日目

琴葉 茅野

おー!似合ってるよ絢!

紡希 絢

そうかなぁ。

結局うちのクラスは喫茶店に決定。

2日目にやる劇は「いばら姫」

私達の喧嘩は泡のように消えた。

琴葉 茅野

琴葉 茅野

絢、ここ1ヶ月くらい変だよ。何かあった?

紡希 絢

え、

茅野には見透かされてしまう

けれど私は笑顔で言う

紡希 絢

ううん。何でもないよ。

紡希 絢

強いて言うなら、準備に疲れたくらいかな。

琴葉 茅野

…、そっか。

紡希 絢

(ごめん、茅野。)

私は、喧嘩のことだけでなくもう1つの事が原因で恐らくモヤモヤしている。

紡希 絢

(幸ちゃん。きっと本気で好きなんだろうなぁ。)

喧嘩したその直後

私は後輩の幸ちゃんに会って話しているとそう言われた。

紡希 絢

(それから、ずっとモヤモヤしたままで、哉翔君とも仲直りできてないし)

1日目が始まる

お客さん達が沢山学校に入ってくる

この学校の文化祭は、人が自由に出入りできる。

その代わりに、校長の知り合いの警察が警備に回っている。

琴葉 茅野

絢!これを3番テーブル!

紡希 絢

はい。

琴葉 茅野

…。

始まっても中々気が乗れない。

「どーでもいいんだろ?」

紡希 絢

(違う)

琴葉 茅野

絢!!

紡希 絢

は、はい!

琴葉 茅野

さっきからぼーっとして!!

琴葉 茅野

皆の空気も重くしてどうするの!!クラス委員でしょ!!

紡希 絢

う、はい。

琴葉 茅野

そこまで落ち込んでるんなら、早めに休憩時間あげるから息抜きしてこい!

久しぶりに茅野が怒鳴る

私はその迫力に押され、

紡希 絢

はい…

としか言えなかった。

琴葉 茅野

全く…

琴葉 茅野

早く仲直りすればいいのに…

茅野に貰った休憩時間

普通は30分。だからこれから30分後には戻らなきゃいけない。

というか、気持ちを入れ替えなければいけない。

紡希 絢

はぁ、

ここ最近ため息ばっかり

紡希 絢

(どうしてだろう。)

私はなんでモヤモヤしてる?

哉翔君と仲直りできてないから?

幸ちゃんが哉翔君の事が好きだから?

それとも本当に文化祭に興味が無い?

紡希 絢

わかんないよ…

華やかな売店などにも目もくれず、私はフラフラと学校内を歩き回る。

紡希 絢

はぁ。

男①

ねぇ、お姉さんどこの売店やってんの?

紡希 絢

え?

男②

その可愛い服、どこで?

紡希 絢

えっと、

背の高く、ガタイのいい人達に絡まれる。

紡希 絢

(やばい、嫌な予感がする。)

紡希 絢

私、少し急いでるので。

男①

えー?じゃあ一緒に行ってもいい?

紡希 絢

お客様であれば…

男②

じゃあ、お姉さん専属のお客さんってのはどう?

紡希 絢

(ダメだ…)

こういうノリが苦手だ。

昔からもやしっ子だった私にはこういうノリが大の苦手。

こういう人達と一緒にいるだけで気疲れする。

紡希 絢

すみません、本当に迷惑なので…

男①

ふーん。迷惑かぁ。

紡希 絢

(あれ、)

声のトーンが落ちた事に気づいたのは少し遅かった。

シャキンッ

紡希 絢

あ、…

数秒遅れて、頬に痛みが走る。

男①

お姉さんさぁ。こういうことされたくなきゃ大人しくしてればよかったのに。

紡希 絢

(やだ、誰か…)

目の前に見えるのはさっきの人と別人のような人

まっすぐ私を見ている目は狂気だ。

その人はカッターを片手に持っている。

紡希 絢

手荷物検査で、カッターなんて…

男①

手にはめてる指輪ってことにしておいた。

男①

簡単だろ?

紡希 絢

この人達はきっと、私で遊ぼうとしてる。

男②

なぁ、どうする?どっか連れてく?

男①

そうだなぁ。まずは、ここから出ないとなぁ。

紡希 絢

(誰か、ほんとに。お願い。)

怖くて怖くて

声が出なくて

涙が出てくる。

男②

あーあ。泣いちゃった。

男①

鬱陶しいなぁ。よっと。

バキッ

今度は目の辺りに痛みが走る

紡希 絢

ッ!

殴られた

愛用していた眼鏡には亀裂がはいり、殴られた衝撃で床に落ちる。

男②

ありゃりゃ、眼鏡が。

男①

眼鏡くらいいだろ。お?美人じゃん。

もう、何が何だか分からなくて

ほんとに怖くて

紡希 絢

(誰か…)

紡希 絢

哉翔く…

バキッ

私より少し遠くで音がする。

驚いて目を開けると、私たち以外の人がいた。

紡希 絢

(目が悪くて全く見えない…)

男①

おい。平気か?

男②

なんだよお前…!

???

お前らこそ、何手ぇ出してんだよ。

紡希 絢

(若い、男の人の声…)

私は男性二人が誰かに注目している間にしゃがんで眼鏡を探す。

紡希 絢

あった。

男②

くそがァ!!

???

くどい

バキッ

紡希 絢

(あ…!)

見たことのあるような顔。でも初めて見るような顔。

紡希 絢

(幸ちゃん…?)

この作品はいかがでしたか?

145

コメント

1

ユーザー

幸ちゃん!かっこいい!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚