リクエスト⑲｢雛鳥は音を失う｣

次の日俺はまだ複雑な気持ちでいた

影山とはすれ違ったままだし、日向のことも実際頭の整理が出来てない

みんなになんていえばいいのだろうか､､､

影山はもう誰かに言ったのだろうか

そうだよな､､､

影山が俺を呼ぶなんて､､､今はこのことしかないだろう､､､

ｳｯ､､､図星だ､､､

家に帰ってずっと悩んでｳｼﾞｳｼﾞしてた､､､

初めて影山にぶたれた､､､

影山は怒っているだろう､､､

何も考えず､､､ｳｼﾞｳｼﾞしてた俺に､､､

<ﾊﾟﾝｯ

こんなに怒ってる影山はいつぶりだろうか､､､

いつもは日向と喧嘩してるのを外から見ているだけだったけど

実際怒られるとやっぱり少し怖い

体が大きいせいか威圧感がすごい

でも、わかんねぇんだから､､､言い返さなきゃ､､､

もう何も言い返せない､､､

本当にそうだよな､､､

考えてるようで、俺は本当は何も考えてないんだ､､､

大地に聞かれて思わず影山の方を見たが､､､

俺に決められるわけが無い､､､

俺には言えなかった､､､

耳が聞こえなくてもうバレーができないだなんて､､､

そんなこと言えるわけが無い､､､

影山は何も言わず練習に戻った､､､

大地はきっと気づいてる､､､

大地に嘘は通じない

まあ、俺が嘘下手ってのもあるけど､､､

部室です

気まずい､､､

今日に限ってみんな帰るの早くない､､､？

いつもならこの時間でもみんなゆっくり着替えてるのに､､､

今大地と2人っきりは少し､､､

大地には言わないとダメだよね､､､

俺はダメだな､､､

こんな先輩だから､､､日向は相談もしてくれなかった､､､

こんな先輩だから､､､日向の異変に気づいてあげられなかった､､､

俺がもっとしっかりしていれば､､､

俺が､､､

俺が､､､

俺が､､､

そんなことを考えていたら急に息が詰まった、

上手く息が吸えない､､､

苦しい､､､

こんなことで大地に心配はかけさせられないのに､､､

少しづつ落ち着いてきた､､､

なんでだろう､､､

やっぱり大地はすごいな､､､

ヽ(・ω・｀)ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

そのまま俺は眠りに落ちた