咲羅
不意に異物感が込み上げてきて 咳き込むと、口から 出てきたのは 黄色のチューリップ
咲羅
花をぐしゃりと握り潰す
咲羅
半分程歩いて来た道を引き返す
少し歩くと名前を呼ばれた
こね
咲羅
こね
咲羅
こね
咲羅
こね
咲羅
こね
咲羅
軽く会釈してから また歩き出す
家につくとベランダに 誰がいた
うっつん
咲羅
頷いて家に入る
ベランダにいた人_鬱は 私が靴を脱いでいる間に 中に入ってきたみたいだ
うっつん
うっつん
咲羅
うっつん
そう言って隣に座った 私の頭を撫でる
私と鬱は兄妹だ
と言っても血の繋がった 兄妹ではないが……
ふと兄さんの方を見ると 目から何が落ちてきた
咲羅
目元に触れて教える
うっつん
そう言ってふわりと笑う
兄さんの目から零れてきたのは 綺麗な藍色の金平糖だった
そう、私たちは
兄妹そろって奇病患者だった
リア
リア
リア
リア
リア
コメント
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黄色いチューリップの花言葉=望みのない恋 やってよー
すき