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七夕未満な恋物語

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七夕未満な恋物語

1 - 第1話 私は双子に恋をしている

♥

23

2024年11月19日

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松彦 星

不在着信

不在着信

織姫 琴

ごめんね、電話気がつかなかった💦

松彦 星

いや、大丈夫

松彦 星

準備進んでるか?

織姫 琴

うん、荷造りは全部終わらせたよ

織姫 琴

明日の朝すぐに出発するから、そっちに帰るのはお昼くらいになると思う

私の名前は「織姫 琴」17歳。 高校2年生

両親の離婚が原因で 6年間、 双子の兄と離れて暮らしていた。

私の双子の兄、 「松彦 星(まつひこ せい)」 年齢は当然私と同じ17歳の高校生。

離婚の影響で、 私は母方の姓「織姫」になり 兄は父方の姓「松彦」になった。

松彦 星

久しぶりの地元だし、迷わないように気をつけろよ

織姫 琴

大丈夫です!

松彦 星

本当に?

松彦 星

だってお前昔も迷子になってただろ

松彦 星

自分と双子なのが疑わしい

織姫 琴

お母さんもいるんだから大丈夫!

織姫 琴

迷子は小5のとき
今は流石にないよ

松彦 星

はいはい

私は母と共に地元を出て、 兄は父と実家に残ったのだ。

織姫 琴

ねえ、星(せい)?

松彦 星

ん?

織姫 琴

私たち、また家族に戻るんだよね

松彦 星

不安?

織姫 琴

だって、お父さんとお母さんが小5の時に離婚して

織姫 琴

そこからはずっとお父さんと星と
離ればなれで暮らして

織姫 琴

今はもう高校生

織姫 琴

家族として、上手く接せれないかもしれない

松彦 星

そうか?

織姫 琴

うん

織姫 琴

再婚して、また家族に戻れるのは嬉しいけど

松彦 星

まー、まだ再婚してないけどな

織姫 琴

そうだったね笑

重ねに重ねた家族会議の末、 ようやく、また1つの家に 戻ることになった。

しかし、母はまだ納得できてない所があるらしく、 再婚はしていない状態だった。

松彦 星

俺達が散々説得して、ようやく話し合ったと思ったのによ

織姫 琴

なかなか素直になれないんだね

松彦 星

速く再婚しちまえばいいのに

松彦 星

ほんと頑固だよな

織姫 琴

ねー!笑

松彦 星

まあ、ここまで来たら時間の問題だろ

松彦 星

じゃなきゃ、母さんがお前を連れてこっちに戻ってくるはずがない

織姫 琴

確かに!

松彦 星

まあ、だから

松彦 星

どうにかなるよ

松彦 星

俺達なら大丈夫だ

織姫 琴

うん、そうだね。
明日会うの楽しみだね

松彦 星

おー

織姫 琴

お父さんとも会える!

松彦 星

元気になったようで何より

織姫 琴

ありがとう

織姫 琴

じゃあ、また明日ね

松彦 星

ああ

松彦 星

おやすみ

織姫 琴

おやすみなさい

松彦 星

あ、待て

織姫 琴

ん?どうしたの?

松彦 星

今年もやるぞ。
7/7に『星祭り』

松彦 星

行くだろ?

織姫 琴

うん!出店も周って、浴衣着て、短冊書いて、星見よう!

織姫 琴

懐かしいなぁ〜
七夕のお祝い行事だよね?

松彦 星

そういやそうだった

織姫 琴

7/6は私たちの誕生日でもあるしね!

松彦 星

あと1日で七夕なのにな

織姫 琴

約束覚えてる?
またこの場所で星見ようって

松彦 星

そんな約束したっけ?

織姫 琴

した!!!

織姫 琴

忘れたならいいよ

松彦 星

ごめん

松彦 星

星祭りで色々奢るから

織姫 琴

買収する気だね?笑
まあ、いいよ
それで許します

松彦 星

すまん

織姫 琴

じゃあ、エスコート楽しみにしてるから

松彦 星

任せろ

松彦 星

じゃあ、おやすみ

織姫 琴

おやすみなさい

織姫 琴

また明日ね

松彦 星

おう

星(せい)とのラインを終わらせ、私は目を閉じた。

織姫 琴

はぁ…ちゃんと、「双子」として話せてたよね…?

私は嘘をついた。

本当は、家族になんか戻りたくない。

同じ苗字になんて、戻りたくない。

織姫 琴

まだ、こんなに未練があるなんて…

私は、血の繋がった実の双子に 恋情を抱いてる。

幼い頃からずっと。

何度も、何度も夢みたのだ。 星と他人として生まれ、恋に落ちる物語を。

織姫 琴

でも、きっと星は違う…

織姫 琴

私のことも家族のこともとても大事にしてる

織姫 琴

違うか、

織姫 琴

私も家族だから大事にしてくれてるのか…

今回の両親の復縁は、私にとっては死刑宣告と同じだった。

苗字が変わって、 住む家が変わって

やっと、他人になれた気がしたのに

それでも…

松彦 星

『やっと家族に戻れるな、琴』

そう嬉しそうに笑う星を 裏切りたくなくて

嫌われたくなくて

そして、 私自身も、星を家族として大切に思う気持ちもある。

織姫 琴

はぁ…

織姫 琴

苦しい…

織姫 琴

星祭りは、家族としてじゃなくて…

織姫 琴

ただの、同じ年頃の男女として行きたかったな…

星祭り。七夕。誕生日。 全部昔から嫌い。

特に七夕は、 その物語を聞いた時から、 大嫌いだった。

「織姫」と「彦星」が 天の川をまたいで引き離され、 1年に一度しか会えなくなる。

だから何だと言うのか。 1年に一度でも、恋人としていることを許されるなんて羨ましい。

血が繋がってなくて良かったね。

双子は、365日一緒にいれたって、恋仲になることは けして許されない。

織姫 琴

昔書いた、短冊の願い事だって…

織姫 琴

結局叶わない

織姫 琴

私だって、「織姫」って名前なんだから、
少しくらいお願い叶えてよ…

そう呟き、部屋から見える星空には

ベガとデネブとアルタイルが織りなす、夏の大三角形が輝いていた。

織姫 琴

今年の星祭りは、綺麗に星が映るんだろうな。

織姫 琴

こんな双子でごめんね
星(せい)

織姫 琴

ちゃんと、本当の意味で家族になるから

織姫 琴

私のこと、嫌いにならないでね

私の目からも、 星がポタポタと落ちていった。

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