隣の席の凪君とは、近いはずなのに遠いような気がする
香菜
ねぇ、凪君…?
凪
きゅ、急に何?
凪君の事はよくわからない
ただ、私の凪君に対する第一印象はビビリだ
香菜
ごめん、驚かせちゃった?
凪
いや、大丈夫
もうしかして、不器用なだけ…?
てか、よく見るときれいな顔
私は、凪君の顔を見つめる
凪
俺の顔になんかついてた?
香菜
いや、なにも!
きれいな顔してるだなんて恥ずかしくて言えるはずがない
香菜
あのさ!!、凪君の事私にもっと教えてよ!!
私は、とっさに話題を変えた
凪
いいよ
凪
何、教えれば良い?
香菜
好きなこととか、好きな色とか…
私達は話に夢中になり休み時間が終わりを迎えた
そして、日は経ち次の日
香菜
おはよう!
凪
おはよう
凪
あのさ、…
香菜
何?
凪君からの初めてのお願いだ
凪
今日も話したい
凪
香菜さんの事、知りたい
香菜
そっか、わかった!
また次の日も次の日も、二人は語らい尽くした
次の日
凪
きょうも話そう
香菜
ごめん、今日私係で
凪
何係?
香菜
えっ!、図書委員だけど…
凪
そっか…
香菜
だんだん時間になるからいかなきゃ!、今日はとにかくごめん‼
そのとき、凪君は急ぐ私の腕を掴んだ
凪
俺も行く
香菜
えっ!
私は思わず驚いた
凪
そしたら、香菜さんの側にいられるから
香菜
えっ、えっと…分かった!、行こう!!
凪君、突拍子も無いことを…!
香菜
はい、どうぞ
生徒
ありがとうございます!
凪
あの人、うれしそうだったね
香菜
うん、てかなんの本読んでるの?
凪
嘘つきは恋の始まり
香菜
えっ、‼恋愛小説読んでるの?!
凪
うん、駄目だった?
香菜
駄目とかじゃなくて以外で…
香菜
そういうのは興味なさそうだと思ってて
凪
ないよ
香菜
じゃあ、なんで?
凪
好きな人ができたから
凪
だから、恋の仕方、人に近づく方法とか小説とか読んで覚えてる
香菜
そう、なんだ…
って、何少し気にしてるの!
私には、関係無い話なんだから…