私
私
私
私
私
私
私
私
私
私
私
二人は 付き合ってます
二人共、 大学生 独り暮らしです
えむ
寧々
えむside
ピピピッピピッ
えむ
私、えむはバッと起き上がる
そして、いつものように 少しだけ伸びをした
えむ
なんだか背中のあたりに 違和感を感じて
えむ
そっと触れてみると "ふわっ"と動物を触った ような感触が手に伝わる
えむ
えむ
しばらくふわふわと触って 我にかえる
これ、私の背中だよね!?と
えむ
えむ
現実的ではないこの状況に 戸惑いが隠せない
えむはもともと 寝起きは悪い方ではない
なので、寝ぼけているという 可能性も低いだろう
それに何より このリアル感触…
何度触っても変わらない
取り敢えず 洗面所の鏡で 見てみる事にした
少し服をめくり 鏡に写すと…
えむ
そう、えむの背中に 小さい羽が生えていた
えむ
触っても見ても 羽は消えない
小さいながらも そこに生えていた
状況が 理解できないでいると
ピーンポーン とインターホンがなった
えむ
えむ
ガチャ
私がドアを開けた先に 立っていたのは
彼女の寧々
少しだけ頬をふくらませて 私を見つめていた
えむ
えむ
寧々
えむ
寧々
えむ
えむ
朝から信じられないことが…
寧々
えむ
寧々
寧々
えむ
えむ
寧々
えむ
寧々
寧々
えむ
寧々
えむ
えむ
私は服をめくって 羽を見せる
…少し恥ずかしい///
寧々
えむ
寧々
えむ
えむ
寧々
えむ
信じてもらえるかな?
正直自分でも 信じられないことだけど
寧々
えむ
そう声をかけると 寧々ちゃんは スマホを操作し始めた
えむ
しばらく操作したと思ったら 徐に画面を見せてきた
えむ
寧々
えむ
寧々
えむ
寧々
寧々
寧々
寧々
寧々
えむ
寧々
えむ
寧々
寧々
寧々
寧々
えむ
聞き間違えかな…
寧々
えむ
えむ
寧々
えむ
私はよろよろと 寧々ちゃんに もたれ掛かるように 病院へ向かった
寧々side
主から 天使病と診断されたところは 省きます☆ (説明も)
医者
医者
医者
えむ
医者
寧々
えむ
覚悟はしていたけど やっぱり長くないんだ
えむの方をチラリと見ると 絶望したような 諦めたような顔をしていた
寧々
寧々
医者
寧々
希望も無い
三ヶ月
短すぎる
せめて一年あれば…
二年…
三年…
いや、余命なんて無ければ
病気にならなければ
どんなに良かったことか
医者
医者
医者
寧々
えむ
医者
私達は病院の帰り 近くの公園へ来ていた
二人共無言
今まで見たことないくらい 辛そうな顔をするえむに
私はかける言葉が 見つからなかった
『元気出して』も
『大丈夫?』も
『辛いよね』も
どれも違う気がして
そんな沈黙を破ったのは
いま一番つらいであろう 彼女だった
えむ
掠れた 今にも泣きそうな声
寧々
釣られて私も 泣きそうになった
えむ
えむ
えむ
寧々
なんて答えたらいいのか わからない
えむ
えむ
えむ
寧々
えむ
えむ
寧々
えむ
寧々
えむ
えむ
寧々
寧々
えむ
寧々
気づいたら涙がこぼれていた
辛いのはえむのはずなのに 私も泣いていた
こんなんじゃ 頼りなさすぎる
私がなれば良かったのに
どうしてこんないい子が?
どうしてえむが?
どうして?
どうして…
えむside
病院の帰り道 近くの公園へ寄った
どちらも無言だったけど 隣に寧々ちゃんが居てくれて 少しだけ安心できている
病気のこと
辛いし
怖いし
意味がわからないけど
寧々ちゃんが 隣でいてくれたから 私は壊れないでいれた
だけどやっぱり怖くて
えむ
彼女の名前を呼んだ
彼女は こちらをチラリとむいてくれた
それが嬉しくて 安心して
つい、ポツリと 弱音を吐いてしまった
えむ
えむ
えむ
一度話し始めたら もう止まらなくて
えむ
えむ
えむ
寧々
寧々ちゃんの肯定が 更に私の歯車を回す
えむ
えむ
寧々
なんだか無性にあなたの 名前を呼びたくなった
えむ
寧々
えむ
呼ぶたびに 少しだけ胸が暖まる
えむ
寧々
え?
寧々
違う、違うよ
頼りなくなんかない!
寧々ちゃんの存在が 今までどれほど 助けになってきたか…
えむ
そんな思いがこみ上げてきて 私は大声で泣きだしてしまった
寧々
違う、違うのに…
伝えたくても上手く 口にできない自分が もどかしくて 腹が立つ
そしてより 大泣きしてしまう
寧々ちゃんは悪くないのに
私
私
私
私
コメント
1件
ステキなお話ですね!! なんだか切ない🥺 ハピエンだといいなぁ…