司
、、、、、、
司
………?
司
こ、ここは…………
そう口に出したその瞬間、さっきまでの記憶が痛いほどにフラッシュバックする
司
そ、そ、そうだ…………
司
駅で……る、るいに…………
?
……僕がどうしたの?
司
ヒッ……
司
る、るい………
類
あぁ、類だよ。
類
類がどうしたんだい?
司
な、なんで……お、オレのこと……
類
ん?司くんのことを?
司
さ、拐ったんだ………?
類
………
類
おやおや、僕は拐ったつもりなんてなかったんだけどねぇ
類
ただ、司くんが寝ちゃったからお家につれてきただけだよ?
司
そ、そうなのか?
確かにここは、監禁とかの話でよく見る真っ暗な場所ではなく、普通の部屋みたいだ。
司
そ、そうか……すまん……かんちがいして……
類
あぁ、別に、大したことじゃないからね。
類
家族が倒れたら抱えて家に帰るのが普通だろう?
今、家族って言ったか? いや、気の所為だ。だってあのる……
類
何処って……
類
僕達の家だけど♡?
司
!?
司
ヴグッ……
思い出した記憶とともに吐き気が迫ってきて、オレは危うく類の上に吐いてしまうところだった。
類
……司くん?
類
……大丈夫かい?オロオロ
司
……はぁ……はぁ………
司
だ、大丈夫だ………すまんな………
司
おえっ
「大丈夫」とは言ったものの、オレはやはり吐いてしまい、類に少し嘔吐物かかかってしまった。
司
(マズい……こういうのって大抵殴られる……!)
司
ご、ごめんな……さいっ……許して……殴らないで………
類
……司くん
司
………?ビクッ
類
そんなに怯えないでよ。家族にそんな酷いことするわけ無いだろう?
司
……!
どうやら、類はオレの思っている監禁とは違うものをしてるようだ、安心。 ……いや、安心ではないな。
司
そ、そうだよな……類だもんな……
類
あぁ!類だから、安心してくれ。
類
とりあえず、嘔吐物を片付けるから、司くんは、ベッドで横になっていてくれ
類
洗面器はいるかい?
司
あ、あぁ……念の為……頼む………
類
分かったよ
そして、類は部屋を出ていく
類はオレを奴隷やら何やらにするつもりはないらしい。 でも、これって……
司
誘拐、だよな。
司
でも…類なら……帰してくれる………よな