ダストシュートの中は、思っていた以上に汚く、また埃臭かった。
スーツを着てきたことを後悔しても後の祭だが、しかしタンクトップ一枚できたヨウタの父よりかは、幾分かマシなのではないかと自分に言い聞かせる。
ハカセ父
ハカセ父
ヨウタ父
ヨウタ父
ハカセ父
先頭にハカセ父、それに続く形でヨウタの父。
連なってダストシュート内を登るが、ハカセ父が思っていた以上に体力の消耗が激しい。
職業柄、基礎的な体力には自信があったのだが、ヨウタ父の余裕そうな様子に、その自信を失いつつあった。
ハカセ父
ダストシュートの投入口は、観音開きのようになっているらしい。
しばらく登ると、投入口の目の前に到着。
両足を突っ張ってバランスを取ると、ゆっくりと観音開きの扉に手をかける。
ハカセ父
投入口を開け放つと、ホルスターにしっかり拳銃が収まっていることを確認してから、ハカセ父は投入口に上半身を投じた。
当然だが、ダストシュートの向こうは体育館の中だった。
ハカセ父
一足先にダストシュートから脱出したハカセ父は、辺りを見回しながら呟く。
ヨウタ父
ハカセ父に続いてダストシュートから体育館へと出てきたヨウタ父。
ズボンに付着した埃を落とす。
ハカセ父
ハカセ父
ハカセ父
声をひそめているのに、広い体育館には声が響いているように聞こえてしまう。
夏休みの体育館。今日は部活動などの活動はないのだろう。
いや、ないからこそ、架空の登校日として、今日が設定されたのかもしれない。
ハカセ父
ハカセ父
ハカセ父
ヨウタ父
ヨウタ父
ハカセ父
ヨウタ父
ハカセ父
ヨウタ父
ヨウタ父
ヨウタ父
ヨウタ父
ハカセ父
ヨウタ父
ヨウタ父
ハカセ父
ヨウタ父
ヨウタ父
ヨウタの父はそう言うと、渡り廊下のほうへと向かって歩き出す。
ハカセ父
ハカセ達はホルスターから拳銃を引き抜きながら、ヨウタ父のあとに続いた。
渡り廊下を渡る。
と、その時のことだった。
フルフェイスA
目の前にフルフェイスヘルメットを被った人物が姿を現した。 手には猟銃らしきものを持っている。
ここは隙を見て、一度体育館のほうに戻ったほうがいいかもしれない。
そう考えて、後ろを振り向くと、そこには同じように猟銃を構えたフルフェイスヘルメットが、もう1人いた。
逃げ場のない渡り廊下で挟み撃ちにされてしまった。
ヨウタ父
フルフェイスB
フルフェイスA
物騒なものといえば、ハカセ父が手にしている拳銃のことだろう。
しっかりと構えていれば、もしかして先制できたのかもしれないが、うかつだった。
ハカセ父はゆっくりと拳銃を地面に置く。
フルフェイスA
フルフェイスB
ハカセ父
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