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エリカ

はぁ…

修学旅行2日目夜。

エリカはホテルのロビーでコーヒーを飲みながらため息を吐いていた。

??

何か、悩みでもあるんですか?

突然、エリカの隣に男の人が座った。

一瞬驚いたエリカだったが、どうせその場限りの相手だ、と思い、自身の悩みを話してみることにした。

エリカ

えぇ、そうなんです。
昔から、失恋ばかりで恋が叶わなくて。

??

そうなんですか、意外ですね。

エリカ

え?

エリカは少し驚いた。

エリカは自分が失恋するのは当たり前だと思っていたため、意外だと言われたことそのものが意外だったから。

??

貴女みたいな綺麗な人が、失恋ばかりなんて、意外ですね。

エリカ

そ…そう…ですか?
で、でも、中身はすごくキモくてぶりっ子みたいで…

エリカは初対面の男性に綺麗と言われるのは初めてでとても戸惑っていた。

エリカは、猫を被ることが多かったため、どちらかと言うと可愛いと言われることが多かったからだ。

??

そうですか?
少なくとも僕に今の貴女はぶりっ子には見えませんね。

男性は、ニコッと笑って言った。

エリカ

そ…そう…ですね…
普段は猫を被りすぎてる感じなんですが、最近は疲れすぎてそんな余裕もなくて…

??

僕はそちらの方がいいと思いますよ。
猫を被るのがいけない事だとまでは言いませんが、同性ウケがあまり良くないみたいですからね。
それに、本人が疲れてしまいます。

エリカ

そう…ですね…
でももう今更…

??

変わってみたらいいじゃないですか。
変わるのは怖いけど、変わらないのも怖いですよ。
それでは僕はこれで。

エリカ

あ…

男性は立ち上がって去った。

エリカ

あの!

そんな男性をエリカは引き止めた。

エリカ

お名前…!聞いてもいいですか…?!

??

野生皿田です。

皿田はニコッと微笑んで言った。

菜乃羽

あ、姉さんおかえり。

エリカが部屋に戻ると、菜乃羽の自殺未遂の件をきっかけに妹となった菜乃羽がエリカに声をかけた。

エリカ

……

菜乃羽

姉さん?

呼び掛けを無視してフラフラとベッドに向かうエリカに菜乃羽は不審感を抱いた。

『貴女みたいな綺麗な人が、失恋ばかりなんて、意外ですね。』

『変わってみたらいいじゃないですか。 変わるのは怖いけど、変わらないのも怖いですよ。』

エリカ

(なんでだろう…
野生さんの言葉が頭から離れない…
心臓もバクバクいってる…
緊張しちゃったのかな…)

エリカがベッドにうつ伏せてそんなことを考えていると、菜乃羽はそんなエリカを眺めてひとつの事を考えた。

菜乃羽

(…なにか出会いでもあったのかな。
耳赤いし。
次は叶うといいな…)

次の日、エリカは少し早起きしていた。

エリカ

似合う…かな…

エリカは鏡の前で呟いた。

鏡に映ったのは、お腹辺りまであった髪をバッサリと肩上までに切り、小さく2つに結んでいた髪を右側にまとめてサイドテールにした姿だった。

エリカ

いや、まず髪がイタい…
地毛だけど染めるべき…?

エリカがそんなことを呟いていると…

菜乃羽

姉さん…いつもより早くない…?
どうしたの…?

菜乃羽が起きてきた。

エリカ

あ、菜乃羽…起こしちゃった?
ごめん。

菜乃羽

ううん、どっちにしろ起きなきゃだしいいよ。
その髪…

菜乃羽はエリカの姿を見て少しフリーズした。

エリカ

イメチェン、してみようと思ってね。

菜乃羽

そっか。恋?

エリカ

恋…?

エリカは少しの間考えた。

エリカ

(恋…野生さんに…?
でも野生さんは優しそうだし…
っ!?)

エリカ

やっ!いや!違う!違うよ菜乃羽!
恋じゃない!
第1あの人かっこいいとも言えないしメガネだし太り気味だし…!

エリカは突然のことにテンパって全力で否定した。

菜乃羽

クス…
そっか。
でも、恋に見た目は関係ない。
それは姉さんがよくわかってるでしょ?

菜乃羽はエリカにいたずらっぽく笑みを浮かべた。

修学旅行3日目

エリカ含む数人の教師は自分の学校が使ったホテルの片付けをしていた。

エリカがリネン室に来た時、皿田もリネン室に入ってきた。

皿田

あ、貴女も今日お帰りですか?

エリカ

あ、はい…
野生さんも?

皿田

はい、実は僕、教師をしてまして。
修学旅行中だったんですよ。

エリカ

奇遇ですね、私も修学旅行中の教師なんです。
まあ、まだ1年目の新人ですけど笑

皿田

そうなんですね。
えっと…

エリカ

あ、名乗っていませんでしたよね。
エリカです。知花エリカ。

皿田

エリカさん、素敵なお名前ですね。
よく似合ってます。

エリカ

あ、ありがとうございます…

皿田

昨日と雰囲気変わりましたね。
髪切りました?

エリカ

あ、はい…
野生さんのアドバイスを参考に、自分を変えようと思って…

皿田

そうなんですか!
とても素敵ですよ。
よく似合ってます。

エリカ

ありがとうございます…

皿田

それでは僕はこれで。

エリカ

あ、あの…!
連絡先…交換してもいいですか…?

皿田

勿論!

こうしてエリカと皿田は連絡先を交換し、ホテルでは別れを交わした──

澪彩

はい、澪彩です

澪彩

新しい出会いを見つけたエリカ先生

澪彩

この出会いは恋愛に発展するのか否か

澪彩

今後の展開に注目です

自分達にプレッシャーをかけるのはやめなさい

澪彩

それでは乙れい!

恋を、感情を、教えてください~第1幕~

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コメント

1

ユーザー

6時に投稿するって言ってたのにすみません。 忘れてました(๑>؂•̀๑)テヘペロ←おい

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