伊東 善
善は紬希に向かって頭を下げた。
栗原 紬希
栗原 紬希
善は顔を上げ、悲しそうな顔で頷いた。
伊東 善
伊東 善
栗原 紬希
……好きな人がいるのに
私と付き合ったんだ
それじゃあ私は善くんと、善くんの好きな人の間を邪魔した"悪者"…
栗原 紬希
栗原 紬希
栗原 紬希
伊東 善
謝んないで
知ってたことだから
大丈夫
大丈夫
大丈夫
だいじょ__
伊東 善
善は紬希の顔を見て目を丸くさせた。
栗原 紬希
紬希の目から大粒の涙が溢れて出てきた。
栗原 紬希
ズキンッ…
「俺と紬希は__」
「本当の兄妹じゃない」
栗原 紬希
栗原 紬希
伊東 善
大丈夫だったはずなのに
パパもママも、お兄ちゃんも
私のことを愛してるって言ってくれた
ちゃんと納得出来たはずなのに
栗原 紬希
栗原 紬希
伊東 善
栗原 紬希
栗原 紬希
栗原 紬希
栗原 紬希
伊東 善
栗原 紬希
栗原 紬希
栗原 紬希
栗原 紬希
伊東 善
栗原 紬希
すると善は紬希のことをぎゅっと抱きしめた。
栗原 紬希
抱きしめるの?
伊東 善
伊東 善
栗原 紬希
栗原 紬希
栗原 紬希
紬希は善から離れようともがくが、善は紬希のことを抱きしめたまま動かない。
栗原 紬希
伊東 善
善は紬希から離れ、真剣に見つめた。
栗原 紬希
伊東 善
善は覚悟を決めるようにスっと息を吸った。
伊東 善
伊東 善
栗原 紬希
栗原 紬希
伊東 善
伊東 善
頭がまっしろ
栗原 紬希
栗原 紬希
伊東 善
栗原 紬希
伊東 善
伊東 善
伊東 善
善の父親
善の父親
伊東 善
父はある古い一枚の写真を善の前に差し出した。
伊東 善
古い写真に写っているのは、
夫婦と、小さい息子と娘。
伊東 善
じゃあこの女性と女の子の赤ちゃんは……?
善の父親
善の父親
善の父親
伊東 善
善の頭の中にある記憶がフラッシュバックする。
2歳の善は少し遠くにいる女性に抱えられた赤ちゃんを見つめていた。
伊東 善
伊東 善
善の言葉を被せるように父は口を開いた。
善の父親
善の父親
伊東 善
いや、間違いない
あの時葬式場で、
ある女性に抱えられていたのがこの写真に写っている赤ちゃんだ
伊東 善
伊東 善
善の父親
善の父親
善の父親
伊東 善
伊東 善
父親はこくりと頷く。
善の父親
善の父親
善の父親
伊東 善
善の父親
善の父親
伊東 善
善の父親
善の父親
伊東 善
伊東 善
善の父親
善の父親
伊東 善
伊東 善
善の父親
伊東 善
紬希ちゃんは、
理仁は?
"このこと"を知ってる?
俺と紬希ちゃんが本当の兄妹なら
紬希ちゃんと理仁は___
伊東 善
伊東 善
栗原 紬希
お母さんが言ってた"菜々子"さんは
私の母親でもあり、
善くんのお母さんでもあるってこと…?
栗原 紬希
伊東 善
なら
私の恋心はどうなるの?
栗原 紬希
栗原 紬希
ガララ……バァンッ!!
その時、勢いよく教室の扉が開いた。
栗原 理仁
栗原 理仁
理仁はキッと善のことを睨みながらこちらへ歩み寄ってくる。
栗原 紬希
栗原 理仁
栗原 理仁
コメント
1件
ヤバい。。。。 なんとなく予想はついてたけど… ちょっとぉ…………(TT) ここに来て「本当の兄妹じゃない」って事が引っかかってきたぁ…、、、