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店員
黒胡
黒胡
レストラン店員の黒胡(こくこ)は、 厨房に立つ『ソイツ』を見て 顔をしかめた。
澱武
黒胡
澱武
ソイツ……澱武(おりぶ)は 眼鏡越しに貫く、
"恐ろしく冷たい目"を こちらに向けていた。
黒胡
澱武
喋りながらも手は止めず、
黒胡
軽やかにオリーブを ちりばめている澱武。
新人
店員
新人
ゴロゴロゴロ……
目を離した隙に キッチンを転がってゆく卵。
落ちる!
澱武
という寸前で、 ソイツはキャッチする。
新人
そして、新人が気づかないうちに サッと元の位置に。
黒胡
黒胡
ダンッ‼ダンッ‼
怒りのまま包丁をおろす。
澱武
黒胡
黒胡
黒胡
容器をオーブンに放り込む 黒胡の声。
黒胡
黒胡
澱武
澱武
澱武
黒胡
澱武
澱武
澱武
澱武
澱武
黒胡
澱武
黒胡
澱武
黒胡
それを捨て台詞に 通りすがる黒胡は、
澱武
めちゃくちゃにかわいい。
澱武
そりゃもうすっごく。非常に。
かわいい、のに…。
…どうして僕の唇は 悪態をつくんだ?
黒胡
黒胡
澱武
踏み台使えばいいのに、 横着して背伸びをしている。
澱武
澱武
黒胡
澱武
バランスを崩し…!
新人
たまたま後ろに立っていた 新人に受け止められた……!
黒胡
新人
黒胡
良かった。黒胡に 怪我がなくて。本当に。
目に映るのは、 黒胡の身体を支える新人の姿。
澱武
ガシッ
黒胡
澱武
黒胡
僕は黒胡の手を引き、
黒胡
裏口から 外へ駆け出した。