テラーノベル
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県外ロケの日。 まだ外が薄暗い早朝、深澤辰哉は重たい体を起こした。
深澤
準備は最低限。 顔を洗って、服を着て、バッグを掴む。
冷蔵庫を開けたとき、目に入ったのはヨーグルト。
深澤
蓋の裏の日付を見ると、少し前の日付。
深澤
ズボラな判断なまま、スプーンで食べきった。 その時は、何の違和感もなかった。
集合場所には、すでにメンバーが揃っていた。
阿部
宮舘
深澤
軽い会話をしながら、ロケバスへ。
佐久間大介と向井康二はいつも通りテンション高めで、朝から元気だった。
佐久間
向井
深澤
そんなやり取りをしながら、高速道路へ入る。
走り始めてしばらくは、何事もなかった。
だが、高速に入って少ししたところで、バスが減速する。
佐久間
事故があったらしく、車はぴたりと止まった。
その頃からだった。
深澤
深澤は、小さく息を詰めた。
お腹の奥が、ぎゅっと締めつけられる。 最初は我慢できる程度だったが、じわじわと痛みが増していく。
深澤は気づかれないように、背もたれに深くもたれた。
その変化に気づいたのが、佐久間だった。
じっと深澤の横顔を見て、ニヤッと笑う。
佐久間
わざと明るい声で言う。
佐久間
佐久間
いつもなら即座に返ってくるツッコミ。
「は?塗ってねぇわ!」 とか 「失礼すぎだろ!」
⸺でも。
深澤
返事がない。
佐久間の表情が、すっと変わった。
佐久間
もう一度、顔を覗き込む。
佐久間
深澤は目を伏せたまま、唇を噛んでいる。 額には、うっすら汗。
佐久間
佐久間はすぐに声のトーンを落とした。
佐久間
前の席のメンバーも振り返る。
渡辺
目黒
深澤は小さく息を吐いて、ようやく口を開いた。
深澤
渡辺
阿部
深澤
佐久間はすぐ隣に座り直した。
佐久間
深澤
佐久間
一瞬の沈黙。
深澤
佐久間は思わず頭を抱えた。
佐久間
でも、すぐに言い方を変える。
佐久間
深澤の顔色は、さっきよりさらに青白い。
佐久間は水を取って差し出しながら、なるべく明るく言った。
佐久間
佐久間
深澤
弱った声に、佐久間の胸がぎゅっとなる。
佐久間
渋滞はまだ続いている。 すぐに休憩できる場所も見えない。
スタッフと連絡を取り、最寄りのPAに寄ることが決まった。
向井
深澤
佐久間は自然に腕を貸した。
佐久間
佐久間
深澤は、かすかに笑った。
深澤
佐久間
ロケバスの中。 いつもより静かで、でも誰も深澤を一人にしなかった。
佐久間は、深澤の様子を何度も確認しながら思う。
佐久間
ふざけた一言から始まった違和感。 でも、それが“異変”に気づくきっかけになった。
ズボラな朝の選択は失敗だったかもしれない。 それでも——
一人じゃない
その事実だけは、確かだった。
もんちっち
※絶対読んで!
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
コメント
7件
りょーかいです! リクエスト楽しみにしてます!

了解!!最初のやつも今もたまに見返してます!!めめの熱中症が好きです!
見れた!!