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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

ここ、窓際はあたしの特等席だ。 …爆睡してる誰かさんがよく見えるから。

先生

「あぁロミオ、あなたはどうしてロミオ
なの?バラの花をごらんなさいな。もし
バラという名前じゃなくたって、いつも
甘く香ることに変わりはないはずでしょ
う? 」

先生

「Ah why are you…

(あぁ、あなたはどうして…)

先生

…Hinata!?」

(ヒナタなの!?)

教室内をゆっくり歩きながら『ロミオと ジュリエット』を読み上げていた、ALT (英語指導助手)の先生は、机に突っ伏し している誰かさんの頭をバシリと叩いた。

日向

「…ったたた!なにすんだよっ」

くすくすと笑い声が漏れる中、ヒナタ… 相原日向は起き上がって英語で文句を 飛ばした。

日向

「I'm so tired! Do you mind me
sleeping in your class?」

(疲れたんだよっ!そんなに自分の授業で 寝てほしくないのか?)

先生

「当たり前でしょ。第一今日の授業は
素晴らしいんだから、ちゃんと聞いて
なさいっ」

日向

「どこがだよ。今どきロミジュリ?
ダサイったらありゃしないね!」

「また始まった…」

英語でやり合う二人を見て、 誰からともなくそうつぶやいていた。 こう見えても日向は…あたし、 金谷柚の幼なじみ。 すっごく勉強ができて、 スポーツができて、 かっこよくて女の子にモテる。 帰国子女てもないのにこれだけ英語が 達者なのも、日向くらいだ。 "日向"という名前は、 女の子っぽいという人もいるけれど、 あたしはそうは思わない。 これ以上ないくらいに彼にぴったりな、 名前だと思う。 だって彼は…太陽の光を浴びて、 グラウンドを誰よりも速く駆け抜ける、 この学園の陸上部の、 トップランナーなのだから。 まぁあたしから見れば、 口の悪さも光り輝いていますが…。

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