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高専軸 夏油傑×五条悟 交際中

さっさと手を出して欲しくてあれこれ試す悟と、慎重にことを進めたい傑の話です。

ッしゃあ!!俺の勝ちぃ!!

『You Win!』 テレビ画面にでかでかと映し出された文字に、俺は拳を突き上げながら意気揚々と声を上げた。

最近流行りの対戦アクションゲームにどっぷりハマった俺と傑は、まるで何かに取り憑かれたかのように毎晩やり込んでいた。

喜ぶにはまだ早いよ。私7勝、悟6勝だからね

いや俺が7勝6敗だろ
オマエは6勝7敗!

さとるぅ、まだ10代なのに認知症でも発症したのかい?

私が7勝だよ

はァ〜?認知症なのは傑だろ

あ、もしかして負け惜しみ?
すぐるクンかわい〜♡

言ってくれるねぇ。じゃあ次のゲームで勝敗を決めようじゃないか

これで私が勝ったら
問答無用で悟の負けだからね

自分が勝つ前提で喋ってんじゃねーよ。ボコボコにしてその泣きっ面笑ってやるわ

コントローラーを握り直して キャラクターのセレクト画面に移行しようとした時、壁掛け時計からひっそりと流れる音楽が午前零時を告げた。

…これ、何時からやってたんだっけ。少なくとも2時間はこのゲームに溶かしてしまったような気がする。

ん…もうこんな時間か

ついつい熱くなっちゃったね
そろそろ寝ようか 悟

えー、もうやめんの…?

前は双六のゲームでオールしたことだってあるのに。

寝不足になったら任務に支障が出るでしょ

つまんねぇの

やるならまた明日ね

手際よく片付けを終わらせた傑は、束ねていた髪を解いてベッドに腰掛けた。

……なあ、一緒に寝ていい?

…?ベッド 壊したのかい?

いや…べつに、そういうんじゃないけど

……やだ?

ううん。悟がいいならいいよ

終始きょとんとした顔をして、傑は俺との添い寝を了承した。

そりゃそうだ。添い寝の誘いなんて今までしたことがなかったから。

狭くないかい?

…せまい

文句言わないでよ

…じゃあ聞くなよ

傑はくすくすと笑いながら部屋の明かりを消して、布団の中に潜り込んだ。

…手でも繋ぐかい?

えぇ、ガキみてぇじゃん

そう?じゃあやめとこうか

…つなぐ

ふは、面倒臭いねぇ悟は

うるせぇ

差し出された手のひらに自分のそれを重ねる。

……

指先をそれとなく絡めてみると、優しく握り返された。

うすい皮膚を隔てて伝わってくる彼の体温にひどく安心して、胸の奥が甘く疼くのを感じる。

…すぐる…

なぁに

……

もっと、こっち…

甘えただね

傑の匂いが、俺のからだを包み込んでいる。

眠ろうとしているはずなのに、何故だか心臓の音は早くなっていく。

………すぐる………

……傑…?

返事はなかった。

顔を上げてみれば、見慣れた切れ長の瞳は既に伏せられていた。

…寝んなよ………

傑と恋仲になって1ヶ月。

俺は、まだ何もできていない。

俺のナカまで 愛してよ

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