それは始まったばかりのある春の日
あたたかくてどこかふわふわした
僕の大好きな春の日
記憶の中のたんぽぽ畑と1人の女の子
麦わら帽子に白いワンピース
ふわふわした長い髪を春風になびかせて
幼いながらに僕はたんぽぽ畑で遊んだ
あの子が大好きだったんだ
『ひろくーん!』
記憶の中の女の子が僕の名前を呼んだ
僕があの子にかけよると
『みてみて!たんぽぽわたげ!』
あの子はわたげをふーと吹いたんだ
僕たちはいっしょに笑った
記憶の中の女の子がふいた
たんぽぽわたげは春風に乗って
ふわふわゆらゆら飛んでった
娘
僕らを呼ぶ愛しい娘の声で
僕は思い出の世界から呼び戻された
娘
妻
記憶の中の女の子は僕の妻になったんだ
娘
博文(ひろくん)
博文(ひろくん)
娘
麦わら帽子に白いワンピースの 娘は言った
娘
僕が娘にかけよると
娘はわたげをふーと吹いたんだ
僕たち家族みんなで笑った
ママによく似た愛しい娘の吹いた
たんぽぽわたげは
春風に乗ってふわふわゆらゆら
飛んでった
あぁ、そういえば
たんぽぽの花言葉は
『真心の愛』なんですよ
春風に乗って飛んでった
『たんぽぽわたげ』が教えてくれた
家族愛のお話…
コメント
4件
ええ、素敵です! 儚くて綺麗ですね✨ たんぽぽの花言葉って色々あるので面白いですよね笑