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血が…
赤く淀んだあの液体が床を這い
虚ろんだ瞳が私を見つめた。
私
目の前の現状が信じられない
緊張と恐怖で息ができない。
眼が熱い胸が痛い苦しい、どうして!
こんなことが!!
朔
朔
彼は私の口元のタオルを下ろした。
私
身体が震えて止まらない。
もし私が何かしでかしたら
きっと私もあの子みたいに…
愚かにも私は怒りの前に
自分の心配をした…。
朔
彼はたんたんと話しだす…
私
朔
私
朔
朔
私
朔
私
朔
私
彼がニコっと笑った。
朔
私
なんで、そんなに普通に話せるんだ…
朔
朔
朔
朔
朔
私
すべて正解だ。
私は3ヶ月前にここのアパートに引っ越してきたばかり。
田舎の狭い世界が嫌になり、どうにか抜け出そうと都会へ出た
一人暮らしの経験もなく、不慣れな会社、友達も恋人もおらず
隣にいたのはかわいいワンコだけ。
知り合いなんてろくにいない。
会社の人とすら仲良くしていない。
狙われて当然なのかもね…
朔
彼は自慢気にまたニコッと微笑みかけた
朔
彼は私の鞄の中を探り携帯を取り出し、隅から隅まで確認するかのように連絡先やメールの後を読み取っていた。
どうしてこんな事になったのだろう…
これからどうなるのだろう。
あの子の虚ろう瞳がずっと私を見つめていた。
…つづく