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21gを笑う天使

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21gを笑う天使

43 - お見舞い

♥

6

2022年12月10日

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数日後 病室

...暇だ

暇すぎる

やっほー‼︎元気ぃ?

瑠流

蛇ヶ崎さん‼︎大丈夫⁉︎

おー、お前らか

この通り元気だよ

なーんだ、んじゃ帰るかー

瑠流

何で帰ろうとしてるの⁉︎心配じゃないの⁉︎

だって心配して来たのに元気ならさ、この心配した気持ちはどこにやればいいのさ

遊が心配してくれるなんて明日は雪でも降るのか?

えーい‼︎じゃあ8月に雪降らせたるわコノヤロー‼︎

瑠流

あはは...

瑠流

(良かった...いつもの風祭さんだ)

夏期講習でチラッと見かけた 彼女はいつもと様子が違かった。

何を話しても上の空で 表情が暗く、正直 近寄り難い空気を放っていた。

しかし、蛇ヶ崎さんに会ったら いつも部活で見るような 彼女の姿に戻っていた。

瑠流

(私の考えすぎだったのかな...)

そんなことを考えてると 蛇ヶ崎さんが私に ある頼み事をしてきた。

悪い猫屋敷、この小説を同じフロア奥にある休憩室に戻してきてくれないか?

瑠流

うん、分かった‼︎

私はその頼みを引き受け 病室を後にした。

廊下

瑠流

蛇ヶ崎さん...

彼女の様子は元気そうだった。 しかし、私にはそう見せている だけだと感じた。

瑠流

余命...4ヶ月...

その言葉は大変重く そして残酷な響きだった。

瑠流

(蛇ヶ崎さんが1番辛いのに...)

思わず持っていた小説に 力を込めてしまい それに気付いた私は 慌てて力を緩めた。

瑠流

(危ない危ない...本が折れちゃうところだった...)

瑠流

(...蛇ヶ崎さん、何の本読んでるんだろう)

ふと、気になり 私は題名を見た。

瑠流

芥川龍之介全集...

瑠流

(元文芸部だったから、文豪が好きなのかな)

そんなことを考えながら 歩いているとすぐに 休憩室へ辿り着いた。

休憩室

休憩室は数多くの本が 置かれていた。

瑠流

えーっとこの本の場所は...

有名な文豪の作品は 入り口から左へ 少し入ったところにあった。

瑠流

この辺りでいいかな?

私は本棚に本を戻そう とした時、本のページが 少し折れていることに気が付き 私はそのページを開いた。

瑠流

...或旧友へ送る手記?

開いたページには そう書かれていた。

何を思ったのか 私はその小説を 経ちながら読んでしまった。

瑠流

....

瑠流

....

瑠流

....

瑠流

はっ‼︎こんなことしてる場合じゃない‼︎

瑠流

早く病室戻らないと‼︎

私は折れたページを 直して本棚へ戻すと 病室へ急いだ。

その道中、私は ある不安に駆られた。

瑠流

(あの小説...そんなこと、ないよね...?)

廊下

瑠流

はぁ...焦ったー...

廊下を走って看護師に 怒られたのは何年振りだろう。

少し罪悪感に駆られながらも 何とか病室に辿り着いた。

私が病室のドアを開けよう とした時、中で風祭さんと 蛇ヶ崎さんの話し声が 聞こえてきた。

....

....?

....、....

内容は聞き取れなかったが 何やら大事そうな話を している様子だった。

しかし、繰り返し 使用していた言葉だけ 何とか聞き取ることができた。

瑠流

(“約束"...条件...プレゼント...?)

話の全体像が掴めない中 2人の話は終盤に 差し掛かっているようで それに合わせて私も 病室の中に入った。

病室

瑠流

お待たせ‼︎遅くなってごめんね‼︎

全然、むしろありがとう

じゃあ、私はこれで‼︎

瑠流

えっ⁉︎もう帰っちゃうの⁉︎

情報整理とか色々やらなきゃいけないことがたくさんあるからね

瑠流

...分かった

そして彼女は病室を後にした。

蛇ヶ崎はこの後用事とかないのか?

瑠流

え?ああ、私は何も...

瑠流

一応、刹那にもお見舞いに行くことは言ってあるし

そうか

1人で病室にずっといると寂しくなるから、できれば誰かと一緒にいたいんだ

瑠流

...そっか

瑠流

ねぇ、蛇ヶ崎さん...

ん?どうした?

瑠流

瑠流

“約束”って...何?

っ‼︎

...何のことだ?

瑠流

ごめん‼︎盗み聞きするつもりはなかったんだけど、本を返しに行った帰り偶然聞こえてきて...

....

はぁ...これ以上は隠し事はやめるか...

猫屋敷...悪いけどお前にずっと黙っていたことがあるんだ

瑠流

黙っていたこと...?

話すよ...

アタシと遊がした“約束”について

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