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君と二人で1

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君と二人で1

1 - 君と二人で1

♥

13

2018年02月16日

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キーンコーンカーンコーン

チャイムと同時に皆が教室から

出ていく

奈緒

ねぇ❗

何?

奈緒

あのね昨日……

え~❗

いいな❗

廊下からはいつものように

話し声が聞こえてくる

そんな廊下を無視して

私はある場所に向かっていた

紗香

ついた❗

ガラッ

紗香

失礼します

そう

いつもの場所とは

図書室のことだ

図書委員に挨拶をして

いつもの席で本を読む

それが私の日課だ

回りからは

暗い性格だと思われているので

友達は一人もいません

でも今日はいつもとは違いました

紗香

えっ❗

そういつもの席に

あの人が座っていた

そう

あの

蒼井瞬だ

と言うのも

事は1年前

入学式の日

私はその日お婆さんが困って

いるのを見つけて

助けてあげていた

その時学校に遅れそうなのを

思い出した

そこへやって来たのが

蒼井瞬だった

彼も学校に遅刻しそうだったと言う

慌て学校に行ったが

入学式には間にあわなかった

そこへ

先生がやって来て

先生

お前達❗

先生

なぜ遅れたんだ❗

紗香

………………

…………………

私達はお互い黙りこんでしまいました

しばらくして

彼が

あの…

俺が呼び止めたから
なんです❗

紗香

えっ❗

先生

なんだと❗

紗香

いえ…先生違っ

本当です❗

先生

良く分かった❗

先生

紗香、お前はもう
教室へ行きなさい❗

紗香

でっ…ですが……

先生

瞬❗

先生

お前はここに残れ❗

先生

分かったな❗

はい…

紗香

先生❗

結局その時は彼だけが

先生に呼び出され

生徒指導室へ連れていかれた

あの時の事がまだ忘れられない

私はいまだに声をかけられなかった

今日は勇気を出して声をかける

事にしました

紗香

あ…あの…

紗香

しゅ…瞬君❗

彼は私にきずきゆっくと

こちらに顔を向けた

そして

何?

どうした?

と聞いてきた

私は勢いに任せ言った

紗香

あ…あの…

紗香

あの時は、あ…

紗香

ありがとう❗

言っちゃた

ゆっくりと顔をあげ彼を見ると

彼はきょとんとした顔をして

何が?

と聞いてきた

紗香

あっ…そ…そうだよね

紗香

ご…ごめんね

紗香

な…なんでも…ない…です…

彼はまだきょとんとした様子で

私を見つめていました

どうしよう

と後悔したとき

ちょうど

キーンコーンカーンコーン

とチャイムがなった

助かった

と教室に戻ろうとした時

ガシッ

と腕を捕まれた

振り替えると彼が私を見つめて

こう言った

ごめん

さっきの嘘だわ

紗香

えっ?

本当は覚えてるよ❗

紗香

……でも

紗香

さっき…

紗香

覚えてないって…

人を助けるなんて当たり前
だから、いちいち覚えてな
いんだよ❗

紗香

そっ…そうなんだ❗

早く離してよ授業に遅刻しちゃう

そう思いながらも

彼の手を振りほどく事は出来なかった

どうしてだろう

そう考えても分からなかった

他の人なら出来るのにどうして

考えても考えても分からなかった

この気持ちは何だろう

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