キーンコーンカーンコーン
チャイムと同時に皆が教室から
出ていく
奈緒
蘭
奈緒
蘭
蘭
廊下からはいつものように
話し声が聞こえてくる
そんな廊下を無視して
私はある場所に向かっていた
紗香
ガラッ
紗香
そう
いつもの場所とは
図書室のことだ
図書委員に挨拶をして
いつもの席で本を読む
それが私の日課だ
回りからは
暗い性格だと思われているので
友達は一人もいません
でも今日はいつもとは違いました
紗香
そういつもの席に
あの人が座っていた
そう
あの
蒼井瞬だ
と言うのも
事は1年前
入学式の日
私はその日お婆さんが困って
いるのを見つけて
助けてあげていた
その時学校に遅れそうなのを
思い出した
そこへやって来たのが
蒼井瞬だった
彼も学校に遅刻しそうだったと言う
慌て学校に行ったが
入学式には間にあわなかった
そこへ
先生がやって来て
先生
先生
紗香
瞬
私達はお互い黙りこんでしまいました
しばらくして
彼が
瞬
瞬
紗香
先生
紗香
瞬
先生
先生
紗香
先生
先生
先生
瞬
紗香
結局その時は彼だけが
先生に呼び出され
生徒指導室へ連れていかれた
あの時の事がまだ忘れられない
私はいまだに声をかけられなかった
今日は勇気を出して声をかける
事にしました
紗香
紗香
彼は私にきずきゆっくと
こちらに顔を向けた
そして
瞬
瞬
と聞いてきた
私は勢いに任せ言った
紗香
紗香
紗香
言っちゃた
ゆっくりと顔をあげ彼を見ると
彼はきょとんとした顔をして
瞬
と聞いてきた
紗香
紗香
紗香
彼はまだきょとんとした様子で
私を見つめていました
どうしよう
と後悔したとき
ちょうど
キーンコーンカーンコーン
とチャイムがなった
助かった
と教室に戻ろうとした時
ガシッ
と腕を捕まれた
振り替えると彼が私を見つめて
こう言った
瞬
瞬
紗香
瞬
紗香
紗香
紗香
瞬
紗香
早く離してよ授業に遅刻しちゃう
そう思いながらも
彼の手を振りほどく事は出来なかった
どうしてだろう
そう考えても分からなかった
他の人なら出来るのにどうして
考えても考えても分からなかった
この気持ちは何だろう
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