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ざぁざぁと雨が降っている。
肩が濡れるくらいの透明の傘に
暗い雲が映り、
電車が走り抜ける不響音に
びしゃびしゃと鳴り始める靴に苛立ちを覚えつつ
一つ一つ水溜りを避けて歩いた。
揺らぐ水溜りに映った自分の顔は虚ろで、何か遠くを見ているよう
つまらない、変化のない毎日
いつから私は私という偽りになったんだろうか。
社会、民衆、世間、常識、ルール。
型枠の決まったパズルゲームに無理やりはめ込まれたピースのよう。
狭いよ!苦しいよ!と嘆きながらも
この型枠に無理やり笑って入っている。
一体何になればよかったの?
いつか内側からパキリと、
音を立てて崩れてしまいそうだった。