今日は平日、朝が来た事を 悔やむ暇も無い
小学校に行かなければならない 義務教育なのだから、仕方の無い事
ランドセルを背負い玄関を出る 俺らを、不服そうに睨む親達と、 使用人
賽野家はこの地の第3に近い 裕福な家系、使用人がいる事に 誰も違和感は持たない
俺らには勿論使用人なんかが 居るわけも無く、何なら使用人に 罵られる始末
慣れた事だし、別に気にしないけど
@ 赤
@ 青
手をパタパタ広げて此方に やってくる青
俺の隣に着くとランドセルの 持ち手をギュッと握りしめてるのが 超可愛い
まろは1年1組、桃くんは1年2組 桃くんのテストは毎回100点、逆に 100点以外だと驚くぐらい賢い
俺もそんな頭脳を持ちたい、 漢字なんて嫌いや…
白ちゃんは2年3組 教室を通りかかると皆に 囲まれてるから話せないけど、 楽しそうだからいいよね
@ 白
@ 赤
@ 桃
@ 赤
@ 赤
@ 黒
(行ってらっしゃい)
@ 赤
@ 黒
@ 白
@ 白
@ 赤
@ 赤
@ 白
通学路につけばこっちの物 親から解放され、俺らは本来 在るべき姿に戻る
此処には、明るい長男に、 無邪気に笑う次男、そんな兄達を 見て無垢な笑顔を見せる三男四男
そう、普通の兄弟 何の悪いこともない、ただ普通の
何処にでもいる、無邪気に 笑う兄弟達
その裏には、痣だらけで ハイライトを失った、兄弟たち
どれが本当の姿だろうか
@ 赤
この前感じた、この気配 何処か近いようで遠い、そんな感覚
親近感があるような、複雑だ
@ 白
@ 赤
@ 赤
@ 白
重い、体が…鎖より断然重くて 誰かに体が引っ張られてると 感じる方がマシと思えるぐらい
…引っ張られてる、引きずられてる
@ 赤
@ 赤
少し古くなっている、神社 何度も通った通学路なのに、何故か 今だけ、とても歓迎されている様に 感じる
階段から降りてきた北風が、 俺の横を通った
微かに聞こえる兄弟達の声と 俺を包む、懐かしいような気配
@ 桃
@ 赤
帰る時、見てみよっかな
コメント
2件
次回は💎くんと出会うのかな? たのしみ!
次回 ♡2000