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凄すぎる、、、
良いお話で泣いてしまったんですけど!?
夢 叶
暗くて狭い部屋
まだセンパイの 鮮明な赫い花が 脳裏に蘇る
武 道
夢 叶
落ち着く訳 ないじゃん
そんな嫌味を 心の中で繰り返す
そんなの意味無いなんて 私が一番分かってるのに
夢 叶
暗い部屋
今ならいっそ この暗闇に呑み込まれたい
それで センパイに逢いに ──
武 道
夢 叶
ふと顔を上げると 真剣な顔をした兄がいた
武 道
その途端
“ あの人 ” の顔が 兄さんの顔と重なった
夢 叶
それはちょっと派手な ピンク色の髪をした
見慣れた “ 上司 ” の姿
武 道
夢 叶
脳内に刻まれた 彼の声が
私を包みこんだ
﹁ お 前 は 誰 だ ? ﹂
私は誰だろうか
否 そんな事分かってる
だって “ 貴方 ” が 教えてくれたから
私の 存在意義を
今なら、言えるよ
「 三途さん 」
﹁ お 前 は ﹂
夢 叶
さぁ 声を上げろ
さぁ どこまでも往け
さぁ 貴方に届けろ
さぁ 叫べ
私の ──
「 激 情 を 」
夢 叶
「 花垣 夢花だ 」
小さくて 大きな叫びが
心の中の暗い霧を 燦然と照らした
夢 叶
少し驚いた様な そんなお兄ちゃんの顔に
困ったような笑みが 綻んでいく
武 道
気遣う様な お兄ちゃんらしい一言
その兄の問に対しての 私の答えは──
夢 叶
私の答えは NO だった
でも それでも
夢 叶
夢 叶
夢 叶
気持ちの整理なんて つけなくていい
今は この苦しみがないと 進めない
この 苦しみは
痛みは
激情は
みんなが生きたという
ア カ シ “ 証明 ” だから
夢 叶
そういうと
お兄ちゃんが 自然と笑顔になった
武 道
武 道
笑いあい 二人で前を向く
でも 心做しか
私達の背中を押す 今はもう居ない皆が
優しく背中を 押してくれた気がした
「 行ってらっしゃい 」
夢 叶
夢 を 見 た ん だ
私 が 過 去 に 戻 っ て
皆 の 事 を 助 け る 夢
そ こ で は み ん な が 笑 顔 で
嫌 な こ と な ん て 一 つ も な い
目 が 合 う と 君 が 照 れ 臭 そ う に 微 笑 ん で
目 が 合 う と 君 が 走 り 寄 っ て き て く れ る
そ ん な 夢 を 見 た ん だ
で も も う 叶 わ な い っ て 解 っ て る
こ の 先 が バ ッ ド エ ン ド な 事 ぐ ら い
解 っ て る よ
そ れ で も も し 、 過 去 に 戻 れ た ら
そ の 夢 が 叶 う 時 が 来 る ま で
私 は ──
夢 を 見 続 け る
だ っ て そ う で し ょ ?
君 か ら 貰 っ た 名 前 は ──
s i d e _ ¿?
コ ツ コ ツ コ ツ コ ツ
冷たい足音が 辺りにコダマする
私は あの二人と戦った
そして勝った
片方は 一人を庇って死亡
もう片方は ──
腹部の損傷と 精神的ダメージで もう駄目だろう
言うまでもない
“ 完全勝利 ”
── そのはずだった
_ ¿?
その一言が 私を釘付けにした
望 々
望 々
夢花?
なわけない
梵天の頭?
ありえない
他の梵天?
でもさっき 逃げたはずじゃ
_ ?¿
_ ?¿
望 々
汗が吹き出すのが 見ずにもわかる
梵天の データベースで
夢花と首領に次ぐ 実力の二人
そう
望 々
蘭
鶴 蝶
ヤバい
この傷で この二人を相手にするのは
幾らなんでも 無謀だ
望 々
── なら
ダッ
蘭
鶴 蝶
いきなりの逃亡に 油断したのか
灰谷蘭と鶴蝶は 動かない
望 々
私の勝ちだね 夢花
そう心の中で呟き 走り出す
でも 心做しか
彼らの口元が 笑っている気がした
鶴 蝶
鶴 蝶
s i d e 七 葉
さっきまでの廃病院と 隣接する廃ビルにて
私 鈴宮七葉は
ライフル銃を片手に 合図を待っていた
竜 胆
竜 胆
ふと隣にいた竜胆が 口を出してくる
七 葉
七 葉
自信満々にそう答え 廃病院に向き直る
七 葉
窓からは人影が三つ
その内一つが いきなり走り出した
その瞬間だった
ジジ...
竜 胆
『 頼んだぞ、七葉 』
繋いだ電話から 聞こえたその言葉
それと同時に セーフティーに指をかける
七 葉
七 葉
バン ッ
銃が咆哮を上げ 黒い鉛が撃ち放たれた
s i d e 望 々
バン ッ
その音と共に
脚に痛みが突き刺さった
望 々
私の絶叫が 響き渡った
望 々
攻撃?
一体どこから?
望 々
ふと顔を上げると
鈴宮七葉の悪い笑みが 向かいのビルから見えた
彼女の片手には 一丁のライフル
望 々
あーあ 終わった
望 々
こうなるなら
もっと早くに 逃げるべきだった
ドカ ン ッ
下の方から 爆発音が聞こえた
鶴 蝶
一階に置いてあった “ 時限爆弾 ” が
咆哮をあげた
望 々
まあいい
この二人は道連れだ
運が良ければ 夢花と花垣武道も
コレで トドメを刺せる
望 々
望 々
この炎からは 誰も逃げられまい
ちらりと見えた 絶望の顔した鈴宮 七葉に
口角を上げて 嗤ってやった
ゴオ ッ
刹那
辺りを炎が覆った
『 鶴蝶 ...! 』
『 蘭、無事か ...!? 』
あーあ 皆どうせ死んじゃうのに
生存確認なんて するだけ無駄じゃん
最後まで希望を 捨てないなんて
バカバカしい
鈴宮七葉と灰谷竜胆を 逃したのは残念だけど
... まぁいいや
結局 ──
みんな
私の “ 獄炎 ” からは 逃げられない
燃え上がる炎の中 最後に私は呟いた
グッバイ ヒーロー
グッバイ ヴィラン
嗚呼 これで
悪役の日々にサヨナラだ
♡ 2000