/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
合宿最終日は午前練のみ
顧問のノリがよく、午後は合宿で訪れ地を観光することになった
サッカー部顧問
お前ら4時にはバスに戻れよ〜
部員一同
うぃーっす
訪れたのは海
阿部(1年)
すっげー！
亀田(2年）
……すご。
太陽
月、ちょっと入ろうぜ？
月
えー、俺はいいよ。
月は砂浜に座り込んだ
太陽
………。
太陽
じゃ、俺もいいや。
月
なんだよそれ。
部員一同
うぉぉ！スゲー！
太陽
みんなすげーな。全然疲れてない。
月
お前もすげーよ。
太陽
俺が？
月
うん。やっぱりスポーツ出来るのと出来ないのは違うよ。合宿ですごく感じた。
月
俺もお前みたいになりたかったなぁ。
太陽
と言うと？詳しく。
月
えっと…あー…その…。
月
俺らさ、小さい頃から一緒じゃん？
太陽
うん。
月
こう見えて、俺も小学生の頃はサッカーやってたじゃん？
太陽
うん。
月
そんで、俺が入ってたサッカーチームに太陽が入ってきて、お前はすぐにレギュラー入り。俺は相変わらずベンチだったけど。
月
俺すごい憧れてたんだ。太陽に。
月
サッカー上手いし、サッカーに限らずスポーツできるじゃん？
月
いろいろ憧れてたよ。
太陽
……。
月
俺はスポーツ苦手だし、ましてやチーム戦ってなると足引っ張って迷惑かかるからさ。
太陽
だから、お前
月
？
太陽
小学生の時、あのサッカーチーム抜けたのか？
月
そう。
月
練習が終わったあと、毎回お母さんに泣きついて辞めたいって言って。
月
お母さんも俺の事優先して考えてくれてた。だからこそ、あきらめるなって続けさせられてたんだけどね。
月
もうほんとに限界で。
月
他のスポーツ試しても上手くいかない。だから、俺中学校でも高校でも部活はやりたくなかった。
太陽
お前さ
太陽
自意識過剰もいい加減にしろ。
月
え…??
太陽
誰がお前をいらないって言った？
太陽
誰がお前を迷惑だと思った？
月
知らねーよ、でも絶対思ってる。
太陽
そんな事ねーよ。
月
お前に何がわかるんだよ。
太陽
分かるよ。
太陽
ずっとお前を近くで見てきたから。
月
基礎がちげーんだよ。勉強も運動も、俺はお前より全て劣ってる。
月
だから、何やってもダメなんだ。憧れたところで叶わない夢だった。
太陽
いつもそう言って逃げる。
太陽
お前の悪い癖。近くで見てきたからわかる。
月
………。
太陽
俺さ、お前のおかげで強くなれたんだ。
月
はぁ？慰めになってねーよ。
太陽
昔はお前もサッカー上手かったろ。気持ちの問題で落ちこぼれたんじゃないのかよ。この際言わせてもらうと、お前のメンタルはクソほど弱い。
月
そうだよ。後からサッカー始めた奴にも追い抜かれて、嫌になって落ちこぼれた。
月
でもな、メンタルの問題なんかじゃない。もともと才能がなかっただけ。
太陽
俺さ、小学生の頃はお前の技を見習ってた。お前を手本にしてた。
太陽
お前に憧れてたから。本当に上手いと思ったから。
太陽
少し早めにサッカーを始めてたお前に早くついて行かなくちゃって思って。
太陽
俺はお前の強さを否定したくない。
月
………。
月
俺はな…
月
俺は……
月から涙がこぼれた
月
あとからサッカー始めた奴にも負けて、
月
自分にも負けた
月
劣等感ばかり感じさせられて、
月
お前なんか……
月
お前なんかな…
月
嫌いだ……バカ……
太陽
………。
太陽は優しく月を抱きしめた
太陽
俺は好きだ。
太陽
俺のサッカー人生の原点はお前だ。
太陽
ありがとう。
月
っ………。
月
だぁいよぉぉ…。
月
うぐっ……。
太陽
ほら、もう泣くなよ〜💦
月
ごめぇぇんん…。
太陽
今まで喧嘩とか無かったのにな。
太陽
でも、たまには衝突して喧嘩したりするのもいいだろ。
月
っうう……。
亀田(2年）
うげっ、抱き合って何してんのあんたら。
太陽
(めんどくせー奴が来た…。)
月
ううっ……。
亀田(2年）
(泣いてる。なんかやばそう。)
帰りのバスでは
太陽
月ぐっすりだなぁ…。
阿部(1年)
次！俺歌う！
亀田(2年）
カラオケか。いいね。
太陽
(こんなうるさい連中に囲まれてよく寝れるもんだ💦)
部員一同
ふぉぉぉ！
太陽
元気ありすぎだろ…。
阿部(1年)
次、太陽先輩歌います？！
太陽
俺は月が隣にいるからいいや。
阿部(1年)
そっすかぁ。
月
………
太陽
月、合宿おつかれ。
太陽
また、これからもよろしくな。
太陽は月の頭を優しく撫でた
ーendー
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
