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鶴房side
『そんなに完璧なの。では、あなたにお任せして踊りましょう。 私、踊りはあまり上手くないの。』
俺は今、入学生歓迎会の劇を観劇中。
碧海『ちょ。汐恩!前のめりすぎや。』
さっきから劇のジュリエット役の先輩を目で追ってしまう。 さっきは碧海に注意されるほど前のめって見てたみたいや。
祥生『あの先輩バカ可愛いよな。』
汐恩『マジでやばい。』
翔也『うわ、スタイル良!!』
みんなもジュリエット役の先輩を見ている。
――――――――――――――――――――
『以上で閉演となります。右の出口から退場ください』
汐恩『ぅー。あの先輩可愛すぎやろ…』
翔也『この学校の3年の女子やっぱ可愛いすぎる!』
碧海『あの先輩3年なん?』
祥生『演劇部の女子は3年にしかいないはず…』
汐恩『俺、あの先輩に告白してこよかな』
碧海『気早いわ。ちょっと待て。しかも先輩。3年。』
祥生『て言うかその前にあの先輩普通に彼氏おるやろ。 あの可愛さでおらんかったらやばない?』
翔也『俺もそうおもーう。 あのロミオ役の先輩が絶対彼氏。』
『彼氏いないんだけどぉ〜?』
後ろから3人とは違う声が聞こえる。
碧海『え、!ジュリエット役の…あの先輩すか!?』
『あ、こんにちは。白岩瑠姫です! 瑠璃色の瑠に、姫って書くやつ!』
ジュリエット役の美人先輩らしき人。白岩瑠姫先輩。 白いシャツに紺のブレザー。紺色のズボンを履いている。 赤のネクタイをつけていてネクタイにはお城の刺繍。 赤いネクタイをしているから3年という事が分かる。
汐恩『あ、あの!ジュリエットの役。可愛かったです! ほんとに!美人で!美しくて!こんな可愛い女の子初めて見ました!』
瑠姫『ふふふっ笑』
瑠姫『あははははは!』
汐恩『え?』
瑠姫『ありがとね?でも俺男、なんだけど。』
汐恩『はぇ!?』
3人『てことは女装ですか!?』
瑠姫『うん!そーそー!』
碧海『嘘やぁん…4人とも騙されました笑』
瑠姫『あはは笑 ごめんね? でもそんなに可愛かった?』
汐恩『めっちゃ可愛かったっす! え”?嘘ついてますよね?女子じゃないんですか!?』
瑠姫『あはは笑 違うよ〜笑 君名前なんて言うの??』
汐恩『鶴房です!鶴房汐恩です! 鶴に厨房の房に汐留の汐に恩返しの恩です! つるぼうしおんです!!!』
瑠姫『面白いね笑 連絡先…いる?』
汐恩『いりますいります!需要900億です!』
瑠姫『あはは笑 ほんとお腹痛い笑 君ほんとおもしろいね笑』
『瑠姫ー!!早く!』
瑠姫『あ、蓮くんー!!ちょっと待ってー!!』
『瑠姫先輩!!急いでください!ほんと知りませんよ?』
瑠姫『けご酷すぎ!待ってよ! あ、これ連絡先だから!スキャンして!』
汐恩『あ、はい!』
汐恩『ありがとうございます!出来ました!』
瑠姫『ありがとうね!じゃあ!』
「ちょっと待ってよー!!」 なんて笑いながら友達の所へ走っていく君を まだ何も会話がないメール画面が開かれたスマホを 力いっぱい握りながら 横目で見つめた。