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コメント
22件
フォロー失礼しますっ! ドタバタ劇なのにシリアスが入っててマジで面白かったです!
更新ありがとうございます!✨ 桃くんの家族も師匠も最高に暖かかったです!(* 'ᵕ' ) 伝書鳩高いんですね、、でも、連絡手段としてめちゃくちゃ便利そうですね!仲間を思う気持ちが強い桃くんがかっこよかったです!✨ 仲間思いのメンバーが集まったパーティーは最強になりそうです! 続き楽しみにしています!頑張って下さい!(๑•̀ㅂ•́)و✧
見て見て!!
やってること同じすぎて(しかもどっちも青さん宅)びっくり!!ww
2023/10/24投稿
第31話
「狩人の里帰り」
桃
打ち上げ(朝)から2日後。 王都は帰省だったり正月の準備だったりでせかせかしている。
いつもならジュスティス本部の仕事部屋にこもってたであろう俺も、今年は忙しい人たちの仲間入りだ。
桃
桃
バサバサッ(鳥
桃
白い鳥が1羽。この寒さのためきっちり閉められていた窓を透き通って入ってきた。
そして俺の肩に止まる。
桃
桃
鳥さん
...伝言鳩だった。
説明しよう! 「伝言鳩」とは、その名の通り伝言をするための鳩だ!魔力で出来ており、召喚するには伝言鳩カードと自身の魔力が必要だぞ!! 呪文を唱えて自分の声を録音でき、伝言を受け取った側も録音をすることができる!1往復で消えてしまうぞ!
桃
鳥さん
予想はしてたが、やはりお父さんの声だった。
鳥さん
桃
桃
鳥さん
鳥さん
桃
鳥さん
それは嘘だろ。
鳥さん
鳥さん
「じゃ。よろしく。」と言って鳥が口を閉じる。 俺が呪文を言うまで動かないのだ。
桃
確かにここ数年会ってない。 お母さんの元へも帰ってないから、どうせなら親子で仲良く行こうかな。
今年はお母さんと師匠に会いにいく予定だったけれど、お父さんにも会えそうだ。
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
肩の上の白鳩をぽんぽんっと叩くと、今度は壁を通り抜けて飛び去った。 これからお父さんの所へ行ってくれるだろう。
桃
ほんとに久しぶりだ。ちょっとだけ楽しみかもしれない。
桃
「少ない」というか、通っていく人達がいつもと違う。
多分王都に仕事をしに来た平民達は帰省してるのだろう。いつもなら一般の服を着ている人でごった返しているが、今日はマシな気がする。
その代わりに商人っぽい服の人達が風呂敷担いだり馬車を動かしたりしてぶつかりそうになっている。
売り収め的な。今年中に売りたいものがあるのだろう。
桃
桃
お父さん
お父さん
意外とあっさり見つかった。 黒いコートに長い革のブーツで、ボサボサな感じの髪は通常運転だ。
桃
お父さん
桃
お父さんとも数年会ってないからもうちょっと老けてるかと思ってたけど、意外と変わってない。
お父さん
桃
お父さん
桃
お父さん
桃
お父さん
お父さんの眉がピクっと動く。
ジュスティスを解雇されたのは手紙で伝えたが、確かに新しくパーティーに入ったのは言ってない。
桃
お父さん
桃
お父さん
桃
桃
桃
お父さん
桃
桃
お父さん
桃
確かに「もうパーティーなんか入らない」ってお父さんには伝えてたな。 流石に"解雇"があるのは怖かったし。
桃
桃
お父さん
桃
桃
お父さん
桃
りうらに言う時だって結構恥ずかしかったのに、親に言う方がもっと恥ずかしい。
お父さん
桃
桃
お父さん
お父さん
桃
お父さん
桃
お父さんの役職は研究者だ。 王家下に置かれている国家なんちゃら研究会みたいなところの研究者。
俺が子供の頃からずっとやってるから、立場的に見れば結構偉いらしい。
お父さん
桃
桃
お父さん
お父さん
冗談だと思ってるっぽい。
桃
お父さん
桃
お父さん
お父さん
思ったより食いついてくれない。 俺が話したいって思ってるの気づいてるんだろうな。意地悪。
桃
お父さん
桃
桃
お父さん
桃
お父さん
お父さん
桃
桃
多分成長したんじゃなくて、本当に大切な人達に出会ったからじゃないかな。そんな気がしてる。
※お土産屋さん
桃
師匠に買って行かないとな。 激つよのやつ飲ませたらべろべろになるだろうから、ちゃんと考えないと。
お父さん
桃
お父さん
桃
お父さん
別に可愛げを求められても困るが、なんかしょぼんとしているお父さんもちょっと可哀想だ。
桃
お父さん
お父さん
桃
お父さん
桃
お父さん
桃
お酒2本とちょっと高そうなおつまみと、あと、師匠が欲しそうなタバコも買って店を出た。
桃
お父さん
お店の人に「こいつら昼から飲むんだろうな」という目を向けられた。 まぁあの中身ならそうなるだろう。 別に飲まないけど。
桃
お父さん
桃
桃
お父さん
桃
王都に来てから田舎の不便さを思い知ったよ....
桃
お父さん
桃
俺の家はもう少し先。
初兎ちゃんは一足先に里帰りしたらしいけど、まったく一緒の苦しみを味わったんだろうな。帰ったら語り合えそうだ。
お父さん
お父さん
桃
家に帰る前にやることがある。 俺にとってすごく大切な事。
この里帰りのふたつの目的のうちの1つ、お母さんに会いに行く事だ。
山の中にある村に着くまでしばらく長い坂道が続くが、その合間の平たいところに小さい墓地がある。
お父さん
桃
お母さん。
帰ってきたよ。
桃
お父さんに合わせて片膝をつく。 墓石にはお父さんと俺の手で彫られたお母さんの名前。
お母さんが肺炎で亡くなった時、お父さんが名前を彫っていたのを「俺もやらせて」としつこく頼んだら渋々道具を握らせてくれた覚えがある。
桃
お父さん
桃
桃
クエストの話だってメンバーの話だって、いくらでも話したいことがあるのに、俺の隣には居ない。
もう受け止めたつもりでいたけど、寂しいのは変わんないんだな。
桃
桃
いつもは泣かないのに、今日は...今日だけは、鼻の奥がつんとした。
大切な人が隣に居ないという状況を、今大切な人と重ねてしまう。 これ以上家族が、メンバーが、居なくなってしまったらどうしよう。
大切なものが増えるとしんどい。ずっとこの恐怖を持って過ごさないといけないし。
桃
俺が死なせない。 もっと強くなりたい。
お父さん
桃
すんっと鼻を鳴らすと、冬の冷たい空気が流れ込んできた。 目を1回こすっていつもの顔に戻る。
桃
お父さん
お父さん
桃
桃
一旦家に帰って家の掃除をした後、お父さんにいつから夕ご飯にしようかと言ったら「今日は師匠のところに行っておいで」と言われた。
ので、6時でもうあたりも暗いが師匠の家まで歩いて来た。
家を出たのは日が暮れ始めた頃だったのに、もう月明かりしかない。 はく息の白さも目立つ。
ドンドンッ
桃
桃
ドンドンドンッ
桃
桃
桃
この人いっつも鍵開けてるしな。 別に入っても問題無いだろう。
ガチャッ
桃
師匠の姿を探すと、普通〜にソファにふんぞり返ってた。絶対俺の声が聞こえる場所だ。
ドア開けてよ。 こちとら可愛い弟子だぞ。
マテック師匠
何も無かったかのようにちょっと長めの白髭を撫でながら体をぴくりともさせない師匠。
ほんとに4年ぶりか?ってくらいあっさりな反応に脱力する。 もう少し感動する言葉をかけられると思っていたのに。
桃
マテック師匠
桃
桃
マテック師匠
桃
桃
マテック師匠
桃
4年の間に忘れてた...俺の師匠超絶めんどくさいんだった。
一応俺の腕はこのマテック師匠に磨かれたわけだが、脳筋・バカ・ウザイがそろった人が先生だともう辛い辛い。
毎日の脳筋メニューにどんだけ苦しめられたことか....
桃
桃
マテック師匠
マテック師匠
桃
桃
マテック師匠
桃
ヒュンッ(ナイフ
桃
壁に小さめのナイフがグサッと刺さる。動いて無ければ顔に直撃だった位置に刺さってる。
「避けるしいいよ」ってさらっと言ったけど、飛んでくるスピード早いしギリの位置に投げてくるし...まずガチで投げてくると思ってなかった。
マテック師匠
桃
マテック師匠
桃
今までこのいきなりナイフのせいで、反応できなかった時は何度も転されてきた。
桃
桃
マテック師匠
桃
桃
マテック師匠
桃
桃
変わらないんだな....ここは。
桃
マテック師匠
桃
マテック師匠
「は?」って顔してる師匠。 お酒を1口飲んでから、コップをコトっと置く。
桃
マテック師匠
桃
マテック師匠
思った3倍あっさりした応えが返ってきた。結構重大だと思うんだけど。 もうちょっと反応してくれてもいいと思う。
桃
マテック師匠
桃
マテック師匠
何も記憶にない。
桃
桃
マテック師匠
マテック師匠
桃
マテック師匠
そういえばそうなのか....? でも世話になっちゃう時もあるし、迷惑かけるときもあるだろうし....
桃
マテック師匠
コップの中のお酒を飲みきってにやにやしながらこちらを見る。
マテック師匠
桃
マテック師匠
桃
桃
マテック師匠
桃
桃
マテック師匠
桃
マテック師匠
桃
そこだけ当ててくるのって卑怯だと思う。だってあれは俺の中では修行のひとつだしみんなの力を確かめるためで...とか言ってもちょっとやりすぎたのは自覚してる。
マテック師匠
桃
桃
マテック師匠
桃
いや...そうだけど....そうなんだけどそれ言っちゃダメでしょ。 せっかく4年ぶりに帰ってきたのに。
桃
マテック師匠
桃
桃
マテック師匠
自分に得があるから言ってるんだろうけど、酔ってるからかにこにこの師匠を見ると新鮮で変な気分。
マテック師匠
急に変な事を言う。 こっちをまっすぐ見て守れよなんて初めて言われた。というかこの真剣な顔の師匠を見たのはいつぶりだろうか。
それだけ大切な事なのだろう。 「仲間を守る」って。
桃
大切な人を失うつもりは無い。 誰にも殺させない。
それが神様でも、俺は守りたい。
桃
続け