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第3話 追憶

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第3話 追憶

1 - 第3話 追憶

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2020年02月11日

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俺はついに話すことにした そのあとのことは その時考えればいい。

ともや

うん

ともや

うちの学校は中高一貫なのは
知ってるね?

玲奈

うん

ともや

中学の頃からテニス部
だったんだけど

ともや

俺は孤立した
喧嘩がきっかけだった

玲奈

うん

ともや

元々人と話すのが苦手な俺とあいつらには近づくことができないくらいの大きな溝ができた

ともや

嫌われたことでありもしない噂を流され、後輩たちにも俺に近がないように言った

玲奈

うん

ともや

それでもめげずにテニスを続けた。テニスを好きな人間を演じ続けた

ともや

中学テニス部を引退する時もう俺に演じきる力は残ってなかった。

玲奈

なんで高校でテニスをしたの?
こんなにボロボロなのに

ともや

逃げたと思われるのが嫌だった

ともや

それがいやだった

ともや

当時信用していた今のキャプテンに相談した。

玲奈

うん

ともや

あいつはテニス部で一番話しかけやすかったから、テニスを続けた方がいいかなと相談した

ともや

そのあと。

玲奈

そのあと?

ともや

如月に止めればいいのにと言ったらしい

ともや

如月は俺がいても
邪魔なだけだと言ったらしい

玲奈

なんで?

ともや

それはわからない

ともや

信用をして話したのに見事に裏切られてそれはたちまちテニス部の中に広がった

玲奈

なんで私は知らないの?

ともや

高校から入ったからだよ

玲奈

まさか。

ともや

そう高校から入ったのは君だけ他のみんなは全てを知ってる

玲奈

監督には言ったの?

ともや

言っても意味ないだろ

玲奈

なんで?

ともや

俺が言えば部活の雰囲気は壊れる。そして、あの主力メンバーを欠くわけにはいかないだろ

玲奈

…たしかに

ともや

試合に出るのがこわかったよ。俺にとって団体戦の時におれを応援するあいつらの声援はただの暴力さ

玲奈

どう言うこと?

ともや

あいつらの応援は
頑張って!勝って!
じゃない

ともや

嫌われ者が試合に出させてもらってんだから負けたら…わかってるよなって言葉が隠れてるんだよ
それが本性さ

玲奈

玲奈

サーブばかり打ってたのは

ともや

俺が孤立しててアップする相手がいないから。それだけさ

玲奈

そうだったんだ。

玲奈

なんで練習するの?
そんなにひどいのに

ともや

高校に入った時から試合に勝つなんてどうでもよかった。テニス部全員を倒して俺は俺なりの存在の証明をするため。ただそれだけ

玲奈

悲しいね

ともや

そうかな?
目標なしに一生懸命頑張る奴の方が悲しい奴だと思うよ

玲奈

そうかも

ともや

とりあえず全部話したよ

ともや

誰にも言わないで。
俺の問題なんだ

玲奈

わかった。

この日の会話はこれで終わった 話し終えた時 気付くと涙が流れていた。 声も出さず静かに泣いていた。 そういえば最後に笑ったのは いつだろう? みんなが大爆笑するようなテレビ番組を見ても笑わなくなった。 なにも変わらない日々は 徐々に変わろうとしていた

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