主
イビト山の穴から1000フィート近く(300m近く)落ちたアリザは、葉と花びらがクッションになり助かった。そこでアリザはフラウィーと出会い、最初は怖がっていたものの、フラウィーと共に行動することを選ぶ。
しかしフラウィーはその場に駆け付けたトリエルに炎の魔法で焼かれ、アリザはトリエルの家で保護されることになる。アリザはそこでトリエルが作ったバタースコッチシナモンパイを食べるが、その夜に嘔吐してしまい、トリエルに体力が戻るまで外に出ないよう命じられる。トリエルがいなくなると、その隙にアリザは焼けてしまったフラウィーを元通りにしようと、薬を探しに家を探検する。床のタイルを剥がし青い液体が入った小瓶を手に入れ、それをフラウィーにかけて元通りにした。
アリザはフラウィーに腹を壊したことを伝えるが、トリエルに不信感を抱くフラウィーからここを離れることを提案される。しかしアリザはトリエルに捕まり、首元に注射で謎の薬品を入れられ、意識が狂ってしまう。アリザはフラウィーと共に薬を見つけ、そしていせきを脱出しようとするが、トリエルが呼んでいたサンズの骨攻撃により体を貫かれアリザは死亡する。
キョウフの力でロードしたアリザは、追いかけるトリエルの前で腕を広げ、トリエルはアリザを骨攻撃の寸前で覆いかぶさり死ぬことはなかった。アリザはトリエルに見逃され、そして外へ出る。
スノーフル(チャプター2・5)
外へ出たアリザは、サンズに見つかり、丁度良い形の死体に隠れるよう命じられる。しかしそれはサンズの罠で、パピルスにも見つかり、そしてパピルスのパズルを突破しなければならなくなる。
せめてもの慰めに3つのヒント(パピルスやサンズによる直接的な助け)を使うことを許された。アリザはそのパズルで何度も殺されるが、キョウフによるロード(やり直し)とヒントを使い何とか突破していった。
しかし自分が一人だと気づき、孤独恐怖症から泣き始めてしまうが、道中で見つけた雪だるまを残骸から元に戻し、アリザは雪だるまから感謝され凍ったにんじんと雪を渡される。
パズルの抜ける中、サンズはアリザがセーブ&ロードで危機を突破していると感じ、ペナルティとして片耳を切り落とされそうになった。また、アリザはガリガリの体を気にしたサンズとパピルスからホットドックかスパゲッティのどちらかを食べることを選ばされ、スぺゲッティを選んだアリザはパピルスが料理した人肉が入ったスパゲッティを食べることになるが、この時のアリザは味は関係なく「もっとスパゲッティが欲しい」と思う。しかし人肉が入ってることには気づかず、後にサンズからそのことを知らされるのだった。
そしてアリザはパピルスからスノーフルの住民に会うことを提案され、グリルビーズを訪れる。アリザはそこで過去に地下世界で何があったのかを聞き、話を終えた後彼女はグリルビーに体を焼かれ、モンスター達に食われる危機に陥る。しかしスノーフルに女王であるアンダインが現れ、人間を隠すためにアリザは生焼きのまま、サンズに外へ放り出されてしまう。しかし食われそうになる危機は変わらず、今度はサンズに襲われ、何と右腕を引きちぎられてしまう。
その後、アリザはパピルスの助けによりサンズから逃げることができ、フラウィーから逃げるよう勧められるが、アンダインが最後の飴を盗った犯人を捜しているせいで、罪のない住人が被害に合っている声を聞く。
皆を助けようとするアリザは、雪を使って髪型を変え、引き千切られた右腕の代わりを作り、石炭で頬と鼻を黒く染め、フラウィーを服のベルト(!?)にすることにより、なんとかモンスターに変装し「自分が食べた」とアンダインに嘘をつく。
アンダインは彼女の勇敢さを褒めた上で名前を聞くが、「モンスター」であるアリザは自分の名前など決めておらずパニックになり、口ごもってしまい、アンダインに不信感を抱かせてしまう。
彼女を助けるため、DB(グリルビーズにいる酔っぱらいウサギ)はパピルスに「王都にアレぐらいの年の姪っ子がいるから、アタシの姪っ子だって言えば問題ない」と言うが、パピルスは「女王陛下!その子は俺様の姪だよ!!!」と叫んでしまい、つまりアリザは表向きサンズの娘になってしまった。
その後アンダインに「城に来て、オマエのパパ(サンズ)の弱点について教えておくれ。」と言われるが、アリザはその誘いを断る。激怒したアンダインの発言により、アリザは城の兵士達が「モンスターを食べている」ことを知り、この世界が本当に食べるか食べられるかであることを思い知る。
今度はアンダインの命令により兵士に食べられかけるが、アリザの行動に感化されたイヌッサにより命を助けられる(かつてグリルビーズで彼女に食べられかけたことを考えるとなんとも皮肉である)。イヌッサの活躍により兵士が一人死亡するが、その死体である塵を見たアリザは恐怖に襲われる。
そうこうしているうちにパピルスがアンダインの人質にとられ、アリザは行動しようにもできない状況に囚われるが、アンダインを落ち着かせようとしたパピルスに青い骨を刺され、物理的に動くことが出来なくなる。(ただその時のアリザの落ち着き加減はとても11歳とは思えない…)。
アンダインの槍がパピルスに差し向けられている内に逃亡するように、とフラウィーに言われたアリザは、恐怖から目を背けるために目を閉じ、無我夢中で走り出すが、なんとよりにもよってサンズにぶつかってしまう。
その上、「…なんつぅ格好してんだお前」と秒でアリザだとバレてしまう。
パピルスの必死の誤魔化しも対した役に立たないまま、「オレたちの家族になろうってのか、詐欺師野郎?」と詰め寄られ、
「さ、叫び声が聞こえて、ただ、た、助けたくて。それにあなたの兄弟が…」と状況を伝えようとするが、サンズには逆効果であり、「パピルスのせいにしようってのか?どこまで罪を重ねる気だ?」と言われる。
その後、サンズに「オレの古い友人は昔ここらで両手をふりかざしてた。彼女をまた外に出すんだ。そうすりゃオマエの勝ち。これがオマエの5番目のパズルだ」と言われるが、それが原因でパピルスとサンズの喧嘩が始まり、再び彼女に選択が問われる。
パピルスは「人間。この狂人が言う『パズル』ってのが何なのか知らないだろう。それに、俺様のパズルを選んでくれたら、俺様はオマエが快適に暮らすために尽くすよ。」と言い
サンズは「パピルスのパズルは難しすぎるんだ。前に試した坊やは裏庭の『プール』になっちまったよ。それに…都合の良いことにオレのパズルは出口の近くにある。どうだ、狂人との甘〜い取引を飲まないか?」と言った。
そして…
アリザはパピルスのパズルを選択した。
サンズからは「空腹になったオトモダチがどんな行動に走るのかよく考えて発言しろ」と助言(?)を、イヌッサやDBからは激励と共にトマトペーストの缶詰(DB曰く「ホントはあなたに使う予定だったけど、そんなことどうでもいいよね?」)を受け取り、パピルスの家へと向かった。
パピルスの家(チャプター6)
パピルスの家では5番目のパズル(ラストパズル)に挑戦。
しかし、実際のパズルの内容はサンズが言っていたような「難しすぎる」ものではなく、ただ家の中に書き巡らされた赤い線を辿っていくだけのもの。
線をたどり、階段を登って、パピルスの部屋のドアを開けたアリザは、中を見た途端に大急ぎでドアを閉めた。(何を見たのかは今の所不明)
アリザはラストヒントを使うためにパピルスの名を呼ぶが、なんとパピルスはいなくなっていた。
その隙に逃げるようにとフラウィーに言われるが、アリザはそれを無視して線を辿り続け、自分はチーター(詐欺師)ではないと証明するためにオーブンの中に入るが、なんとフラウィーによりオーブンの中に閉じ込められてしまう。
変装に使っていた雪はオーブンの熱で全て溶け、必死に助けを求めてもフラウィーはドアを開けてはくれない。
遂にはアリザの焼けた体の匂いによって正気を失ったパピルスがオーブンを開けようと猛攻撃してくる始末。
助けてくれるのはオーブンの底に広がるかつてニンゲンだったはずの肉塊だけ。
その極限状態の中、アリザは地下世界のモンスター達は(サンズが言っていたように)変わることなどないのだと気づく。そして何故、彼らが変われないのなら、なんの為に自分は生き返らされるのかを考えた。
そして、一つの答えにたどり着いた。
アリザは中からドアを蹴破り、パピルスの大きく開けた口の中にドアを突っ込むと、なんとオーブンの中の金網でパピルスの顔面を殴り、気絶させてしまったのである。(隻腕になって適切な治療も特にされてない状態で巨体のパピルスを気絶させたとなると、相当な力である。)
パピルスを気絶させたあと、アリザはフラウィーに「もう友達でいるつもりはない」と告げるが、フラウィーは「オーブンに閉じ込めて匂いを遮断しなければ、今頃パピルスに食い殺されていた」こと、「全てアリザの為の計画であった」ことを話すが、アリザの怒りは静まることなく、アリザは彼に外の見張りを命じる。
フラウィは信頼回復のチャンスに縋り、大人しく外に出た(というよりアリザに締め出された)。
そして彼女は肉塊の乗ったまな板を見つめ、ナイフを手に取り、何かの料理を始める。
しかし、アリザの元へ空腹で正気を失ったサンズがやってくる。
「アンタは友達を助けたから、少しチャンスをやる。15秒やるよ、その間に逃げろ」
と、死刑宣告をする。(そもそも彼は近道を使えるため、逃げても無駄である)
彼女は彼に持っていた“料理”を与える。
それは…
「は……一体どうやって…?」
トマトケチャップであった。
人肉以外の食料が底をついた地下世界。
何故彼女がそんなものを作れたのか。
それはすべて彼女の善行のおかげだ。
トマトケチャップの材料は
トマトペースト(DBからもらった缶詰)
砕いたニンジン(助けた雪だるまからもらった凍ったニンジン)
そしていくつかの薬(トリエルの家の床で見つけた薬)である。
人肉は入っていない。
人肉を食らわない彼のためのトマトケチャップだ。
アリザはこのケチャップを自分の代わりに食べるように説得する。
サンズは彼女から受け取ったケチャップを、無言で見つめるばかりであった。
サンズは暫くしてようやく口を開く。
「…何故こんな俺に優しくするんだ?」
恥ずかしそうな顔をするサンズを見て、アリザも気まずくなったのか髪をいじりながら俯いてしまう。
「分からない」と呟きながら去った彼の足元から、フラウィの顔が覗く。
フラウィはアリザの優しさや賢さを称賛した後、これまでの言動を恥じて謝罪し、自分の罪の重さを示すため、アリザからナイフで攻撃してもらうことを求める。
…アリザは冷たい目で彼を見据え…
頬にそっとキスをした。
それがアリザの答えの全てだった。
やや呆然とした状態のフラウィを置いて、アリザはパピルスの家から出るためにドアノブをひねった。
と、同時に市長(お前市長じゃねぇだろ!)が出てくる(本家では政治好きなクマ)。彼は「ハッピーモンスターファミリー」にアリザを歓迎し、同時にそれを誇りに思うと発言。そして、彼からギフトを貰ったアリザ。
「この世界の食べ物の材料が何かなんて、そんなの一々気にしないほうがいい!」
郷に入っては郷に従え。
アリザはフツフツとなにかが浮かび上がる真っ赤な肉を、美味しそうに食べるのだった。
微笑む彼女の目には、赤い光が浮かんでいた。