ペンギンは、とある建物の 地下へと向かっていた。 廊下を進むにつれて独特な空気が 漂い、それは濃くなってゆく。 そしていくらか進んでいると、突き当たりに出た。 目の前に佇む両開きの扉。 彼はノックをした。
ペンギン
声を掛けて何秒かしたところで、 『はい』と返事が返ってきた。 ペンギンは扉をゆっくりと開いた。
ペンギン
興玉雅
雅さん、と呼ばれた男性は ペンギンへ話しかける。
雨野小夢
小夢さん、と呼ばれた女性が 遠慮がちに尋ねてくる。 心からの心配のようだ。
ペンギン
興玉雅
雨野小夢
興玉の容赦の無い発言を 雨野がたしなめる。 政府直轄組織 全領域異常解決室 通称、『全決』 妖怪、UMA等の超常現象を捜査する 政府極秘の機関。 古くは陰陽師も全決の所属だったと 云われている。 その全決の室長代理、『興玉雅』 生まれながらの素質を持つ『雨野小夢』 ペンギンがこの2人のもとへ足を運んだのは一つ、依頼があったからだ。
ペンギン
雨野小夢
興玉雅
ペンギンは神妙な面持ちで頷く。
ペンギン
雨野小夢
ペンギン
興玉雅
ペンギン
興玉雅
雨野小夢
雨野は興玉に尋ねる。 それを聞いた興玉は、困ったように笑った。
興玉雅
雨野小夢
ペンギン
興玉雅
ペンギン
ペンギンの呟きを聞いた 興玉は驚いたように目を見張る。 その顔からは血の気が感じられない。
興玉雅
雨野小夢
興玉の異変に気づいた雨野の声。 彼はハッとしたように我に返った。
興玉雅
そそくさと部屋を去る興玉を、雨野は 追いかけていった。 それをぼんやりと眺めていたペンギンは 独り言みたく呟く。
ペンギン
本当の事を言えないのは。
雨野小夢
興玉は廊下でしゃがみ込んでいた。 それを見た雨野は彼に駆け寄る。
雨野小夢
それを聞いた興玉は俯かせていた顔を上げて笑った。 心なしか、辛そうだ。
興玉雅
雨野小夢
そう言って雨野は踵を返し、 部屋へと戻って行った。
雨野小夢
雨野小夢
ペンギン
キリン
ペンギン
黄色い髪をした彼は、キリン。 秘密結社と称する少人数グループを 作っている。 砕けた雰囲気で話を進めていると、 資料室の扉が再び開いた。
Mr.銀さん
白髪の少年、Mr.銀さん。 すまない先生の生徒で、 無垢なほどの優しさを持つ。 銀さんの言葉に、雨野は返す言葉を 模索する。
雨野小夢
ペンギン
雨野小夢
キリン
ペンギン
雨野小夢
Mr.銀さん
その言葉に一同の視線は 銀さんへと向く。
Mr.銀さん
総分家。 人の心が文字となって見える、 とんでもない柴犬愛好家。 人の心が見えるのはデメリットでもあり、 制御が効かない場合、 文字のみで視界を埋め尽くされることも ある。 それを本人は体調不良と称している。 興玉の指す体調不良。 それは、総分家と同じものだと ペンギン達は考えたのだ。
ペンギン
キリン
Mr.銀さん
ペンギン
その頃 スタクル本部
すまない先生
るな
すまない先生
るな
すまない先生
るな
すまない先生
るな
すまない先生
るな
興玉を探しに走っていったすまない先生の 後ろ姿を見て、るなは一つ思った。 それは触れてはいけないが かといって、 いつか触れなければならないもの。
るな
空虚な呟きは空気に同化するように消えていった。
カゲチヨ
詩人さん
なおきり
スタクル 会議室
のあ
なおきり
詩人さん
のあ
カゲチヨ
詩人さん
のあ
なおきり
のあ
カゲチヨ
のあ
なおきり
詩人さん
カゲチヨ
のあ
なおきり
のあ
のあ
プリ小説では軽いノリも入れてたりするんですが、 テラーでは、メンバーに隠された闇を解き明かしていく方がメインになります。 ちなみに、今回初めて登場した 興玉雅、雨野小夢に関しては ドラマの全領域異常解決室から の出典ですので、 ご了承ください。
コメント
5件
わぁ…なんか…うん…最高⭐(語彙力…)