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⚠この作品には少し過激な表現・暴言が含まれます

⚠見た目への侮辱行為などが苦手な方はお控えください!

現実でこの様な発言・行為はお辞めください(絶対です)

 

↓序盤から暴言入ります

猿みたいな顔してんなw

 

自分の顔が嫌いや

 

 

歩き方キモw

 

自分の歩き方が嫌いや

 

 

ホンマきしょいw

 

自分が大嫌いや

 

  

なんで、生きてるんだろう 

朝の騒がしい教室

クラスメイトの話し声、目線

それすらすべてが憂鬱に感じる

周囲の音や視線、話し声を全て長い髪で覆う

 

 

 

なぁなぁ

窓からの暖かい日差しを受けてうたた寝をしていると

隣の友達に肩を突かれた

 

何?

 

今日転校生?来るらしいで

 

へぇー

 

なんや興味なさそーやな

 

ないよ、どうでもいいし

転校生が来るのは朝の喧騒から耳に届いていた

でも

 

私には関係ない

どうせ関わることのない、赤の他人だから

 

ちょ、冷たすぎて風邪ひくわ

 

ちょっと何言ってるかわかんない

友達が笑い出す

この冷たさも、性格も、理解してくれている

友達といる時は少し気楽だ

一人は、怖いから

 

 

 

チャイムが鳴ってからの長い朝礼

とても退屈で、小さな欠伸を漏らす

 

 

  が        をしてくれ                        

  です  よろしく                      

 

 

睡魔に抗えぬまま、顔を伏せて眠る

 

(なんか言ってるなぁ)

 

(でも眠いし別にいっか…)

 

(何かあったら後で友達に聞けばいいや)

 誰かが後ろに来る気配を感じたが、特に気にもとめず

その朝は、隣からの声がかかるまで寝った

休み時間になり、暇つぶしの本を取り出そうとすると

後ろから声が降ってきた

 

「なぁなぁ」

 

最初は自分に向けられているとは思わず、無視したが

再び声が聞こえ、振り向くと

そこには見覚えのない、知らない男子が立っていた

短髪の黒髪に、少し茶色がかった瞳がこちらを見つめる

 

(違うクラスの男子か?なんの用だろ)

 

(男子に目をつけられる様なことしたっけ…)

色々な思考を巡らせていると、先に向こうが口を開いた

 

体調悪いん?ずっと朝寝とったけど

 

 

いや、別に悪くないけど…?

 

なーんや、ならええわ

そう言って、その男子は私の後ろの席に座る

 

(え、それだけ??)

 

(ていうか本当に誰?)

 

(初対面の女子の体調気にする人初めて見た…)

そこで私は違和感に気づいた

 

(あれ?私の後ろに席ってあったっけ?)

自分の席は窓際の一番後ろで

後ろに席はなかったはずだ

 

後ろの席…

思わず口から心の声が漏れてしまった

私の言葉を聞き、目の前の男子は少し目を見開いてから

納得したように言った

 

ああ、もしかして俺の自己紹介聞いてへんかった?

 

自己紹介…??

 

そんなの………あ

そこで朝の話を思い出す

もしかして

 

転校生…?

 

おん

 

寝とったし、そら知らんわなぁ

そう言って少し豪快に笑う

男子特有の笑い方、私は苦手だ

 

(見られてた…当たり前だけど恥ずかしい…)

 

いやーびっくりしたで

 

色んな学校行ったことあるけど、自己紹介中に寝とった人初めて見た

「いろんな学校」という言葉に引っかかったが

それよりも謝らなければと声を絞り出す

 

…ごめんなさい

思わず敬語が出てしまった

やっぱり男子苦手だ

 

いや怒ってへんよw

また笑った

 

朝眠いよなー

てっきり何か言われると思っていた私は拍子抜けする

 

(怒られるどころか、共感された?)

さらに言葉が紡がれる

 

でも、朝来た時に後ろの席に気づかんかったん?

ごもっともな質問だ

確かに気づかないほうがおかしい

 

全く…

 

え、そんなことある?!

 

ホンマに気づいてなかったんかw

 

結構抜けてんやな

 

(抜けてるで片付けるのか…)

 

えっーと…名前なんて言うん?

 

てか、俺もっかい自己紹介したほうがよさそう?

どこか遠慮がちに提案してくる

頷くと、意気揚々と自己紹介を始めた

青木 久留(アオキ クル)

俺、青木 久留!(あおき くる)

青木 久留(アオキ クル)

関西出身やけど、前まで東京おってまたこっちに帰ってきてん

 

そうなんだ

東京…ずいぶん遠い場所に行ってたんだな

帰ってきた理由は気になったけど、迂闊に踏み込むのもと良くないだろう

 

(名前は、青木…?さんつけたほうがいいかな)

 

(下呼び…はいきなり距離詰め過ぎだろうし)

すると、心を見透かしたかのように彼が口を開いた

青木 久留(アオキ クル)

久留でええで

 

え、あ、わ、分かった…?

青木 久留(アオキ クル)

なんでバレたんやろって思ってる?

またもや言い当てられ、戸惑ってしまう

 

う、うん

青木 久留(アオキ クル)

顔にでてんで

青木 久留(アオキ クル)

見たら分かる

マジか…と思うと、これもまた顔に出ていたのか

さらに笑われる

よく笑う人だな

 

久留って名前珍しいね

どうせ顔に出るのだからと、素直な感想を言ってみる

青木 久留(アオキ クル)

よく言われる

青木 久留(アオキ クル)

でも、俺結構この名前気に入っとんねん!

 

へぇ

青木 久留(アオキ クル)

いや、リアクションうっす

 

ご、ごめん

青木 久留(アオキ クル)

別にええねんけど

青木 久留(アオキ クル)

こっちが自己紹介したんやから、次そっちの番やで

いきなりこちらに矛先が向く

しかし、何とか出たのは中途半端な一人称

 

私、は…

一瞬、ほんの一瞬だけ、名乗るのを躊躇った

少し怖くなったから

また何か言われるかもと良くない考えが頭をよぎったから

でも

春宮 木葉(ハルミヤ コノハ)

春宮 木葉(はるみや このは)

久留が楽しそうな顔をするもんだから

春宮 木葉(ハルミヤ コノハ)

私の名前

自分の名前が、自然と口にできていた

青木 久留(アオキ クル)

木葉か、ええなぁ!

「いい名前だね」って意味なんだろう

久留に笑顔で褒められて、少し胸が温かくなった気がした

春宮 木葉(ハルミヤ コノハ)

(この人は、あの男子達とは違うのかな…)

 

案外、悪い人じゃないのかもしれない

 

 

青木 久留(アオキ クル)

なぁなぁこの後

久留が何か言おうと言葉を放す前に、遠くから声が聞こえた

 

木葉ー!次移動教室やからはよせな遅刻すんで!

青木 久留(アオキ クル)

あ、ほんまや忘れてた

青木 久留(アオキ クル)

そんじゃまた後で〜

いつの間に仲良くなったのか、クラスメイトのもとに向かう久留

もう友達ができたのかと思わず感心する

 

遅い!先行くからな

春宮 木葉(ハルミヤ コノハ)

あ、待って今行く!

私も慌てて友達の元に向かう

 

 

 

この出会いに、久留に

ほんの少しの、淡い気持ちを抱えながら

この作品はいかがでしたか?

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コメント

2

ユーザー

楽しみ✨️♪ この関西弁も何か良いな〜〜〜

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