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西の海岸に聳え立つ大きな建物

スコル

これが研究所か!?でっっっっか!!

ヴァル

静かにしろ…!警備員がいたらどうする…!

スコル

流石にここにはいねぇだろ!

スコル

……内装が気になるな…

ヴァル

おい。何を考えているかは知らないが、侵入することは許可しないぞ。

スコル

俺たち超能力者だぜ?たかが研究員にやられるわけないだろ〜

ヴァル

…研究員は高度な技術を用いた機械などを使用してくる可能性がある。超能力者でも敵わないことがあったらどうする。

スコル

もしや姉貴も心配症か?そんなの行き当たりばったりでいいんだって!

ヴァル

お前のことを思って言っている。頼むから侵入することはやめてくれ。

スコル

え?そうなのか?

スコル

…でもさ!いつか反乱起こすとしたらさ、内装を把握してると進撃しやすいだろ?

ヴァル

はぁ〜〜〜…お前には何を言っても無駄だな…リコも何が言ったらどうだ…

当たりを見回すが リコの姿はどこにも見えない…

ヴァル

……リコ!?どこ行った!!

スコル

リコも内装気になって見に行ったんじゃね?それじゃ!俺も行って来るわ!

そう言ってスコルは研究所の方へ 走って行った…

ヴァル

待て!おい!…………くそっ!

ヴァル

…やむを得ない…
リーブに連絡するか。

ヴァルは携帯連絡用端末を取り出し メールを打ち込み始めた

 

リコ

リコ

…あった〜〜!こんな所に落としてたんや!
見つからんかったらどないしようかと思ったわ〜!

リコ

よし、2人のとこ戻ろ!

リコは研究所目掛けて走り出した

リコ

ごめ〜ん!
落とし物取りに行ってたんよ〜

ヴァル

…………は?

リコ

え、『は?』って何なん大丈夫…?
てかスコルは…?

ヴァル

リコ

…ヴァル?

α班

ジェミ

…あれ!

ジェミ

ここ…コンクリートになってる!

ラース

一体何のために…

パーカ

侵食を防ぐため…?

ジェミ

しんしょく?

ラース

砂浜の砂が、海に持って行かれ削り取られることだ。

ジェミ

そーなんだ!

ジェミ

侵食されたら、あたしたちが住んでる家も無くなっちゃうね★

ラース

パーカ

急に怖く感じちゃいました…

ブーーー、ブーーー

サイレンのような音が 携帯連絡用端末からした

ラース

何かあったのか…?

俺たちは収納ポケットから 携帯連絡用端末を取り出す

ジェミ

…あ!リーブからだ!

『リーブより パソコンから 緊急連絡。β班のスコル・リコが研究所に向かった模様。α班は直ちに基地に戻ること。』

ラース

!?あいつら…!

ジェミ

え!これやばいよね!早くあたしたちも家に戻ろ!

ラース

…ジェミ、お前はパーカと一緒に家に戻れ。オレは直行で研究所に行く。

パーカ

そ、そんな!

ラース

…いいか。オレが携帯連絡用端末で『いい』と連絡するまで家を出るな。リーブにも伝えてくれ。

パーカ

パーカ

分かりました。

ラース

よし。ジェミ、パーカを頼んだぞ。

ジェミ

はーい!

ラースは森の中へ 全力疾走して行った…

リーブ

リアス

アクーリ

多目的室ではδ班が黙り込んでいた

すると、γ班がトレーニングから 帰ってくる

エアリー

おい!スコルとリコが研究所に突ったらしいな!

リーブ

うん…ヴァルさんから連絡が来たんだ…

エアリー

私らも行かねぇのか!?

リーブ

まだ…α班が帰ってきてから…

ヴォン…

パソコンから通知音が聞こえてくる

リーブ

リーブ

ん?またヴァルさんからだ…

『ヴァルより 携帯連絡用端末から くそ!リコは落とし物を取りに戻って一時的に居なかっただけだった! リコはまぁいい!あいつだ!スコルだ!いつも単独行動しやがって! 何が「内装が気になる。反乱の時に役に立つ」だ!今は3人しかいないのに何故行く!?…』

リーブ

…リコさんは結局侵入してなかったのか…

アクーリ

はは!なんだか愚痴みたいだな!

リアス

…スコ兄だけ侵入したなんて…今頃どうなっているのかしら……

リーブ

…スコル君なら大丈夫…だと思う…。水になって身を隠してやりくりしているはず…

リーブ

今から大体3時間…いや5時間でタイムリミット…それまでにα班が帰ってくれば…

ヴォーン…

「!!!!」

リーブ

携帯連絡用端末が家付近に来た時に鳴る通知音…!

ドン!!

ジェミ

ただいま!

リーブ

おかえり!早かったね!

リーブ

…あれ!?
ラースさんとパーカ君は!?

ジェミ

パーカはここ!!

リーブ

だ…大丈夫?もしかして酔った…?

パーカ

よ…酔いました…

ジェミ

ご!ごめん!今おろすね!

ジェミは慌てておろす

パーカ

いいんです…今は急がないといけない時だったので…運んでくださりありがとうございます…!

ジェミ

いいよいいよ!このくらい!

リーブ

ら…ラースさんは…

パーカ

…すいませんリーブさん…ラースさんは…探索地から直で研究所に…

「!?」

リアス

そんな…!

エアリー

私たちも行った方がいいんじゃねぇのか!?

パーカ

…ラースさんが、「いい」と連絡を入れるまで家から出るなと言っていました…

エアリー

はぁ…?

ピース

リアス

…どうして今侵入したのかしら…

「………」

ヴォン…

パソコンから通知音が聞こえた

リーブ

…またヴァルさんからだ…

『ヴァルより 携帯連絡用端末から もうこの際だから報告する。 研究所の少し離れた木の実がなっている木の下に、木の実の食べカスがあった。数日間経ったものと見られたが、歯形がオオカミの歯形ではなく、どっちかというと人に似ていた。人にしては牙が尖った口で食べた形をしていた。人型オオカミの可能性がある。 注意してくれ。』

パーカ

…人型オオカミ……

パーカ

!!

パーカ

…分かったぞ…スコルさんが何故今侵入したのか…

リーブ

え!?

リアス

ほんと!?

エアリー

お、おい!どういうことだ!?

パーカ

…俺…人型オオカミに出会いました…

ジェミ

え!?いつのまに!?

パーカ

昨日の昼食後…
ジェミさんとラースさんが火を焚いた後を見に行った時です。

レオナルド

大丈夫か?怪我とかしてないか!?

パーカ

…あぁ…何故かとても友好的だった…

エアリー

そんなオオカミ存在するのかよ!?

パーカ

…あの人型オオカミ…何が目的なのかはまだ分からない…

パーカ

リーブさん…確か、人型オオカミは作るのがとても難しいと言われていますよね?

リーブ

うん。人型オオカミはクローンとして作ってるみたい。それを作るにはたくさんの実験対象者が必要で…ハンターの適性より低確率で…

リーブ

…!?あの歯形で判断したのか!
スコル君は!

パーカ

…人型オオカミの実験に成功すれば、研究員の目標が達成され、『研究対象自由期間』になる…
研究員は各々の研究に取り組み、島を出て行く人もいれば研究室に篭って研究する人もいるでしょう…

パーカ

スコルさんは、
人の少ないタイミングを見計らって侵入したのだと思います。

リーブ

すごい…そんなことまで考えられなかったよ…

パーカ

パーカ

(スコルさん…
 無事でいてください…)

動けないことに若干ムズムズしながら 俺たちはラースの連絡を待った…

茂みに隠れ スコルの帰りを待つヴァルとリコ

ヴァル

…………はぁ……

リコ

大丈夫やって…あんたの弟のことや。絶対帰ってこれる。

ヴァル

………

…森の奥から足音が聞こえてくる

ラース

……大丈夫かお前ら。

リコ

わ!ラースさん!来てくれたん?

ラース

あぁ…

ラース

…ヴァル。一応聞くが、引き止めたんだな?

ヴァル

…はい…
ですが…私の説得力の低かったため、スコルに納得してくれず…このような事態に……

ラース

…お前は悪くない。もちろんスコルも悪くない。
あいつはスリルを楽しむのが好きな奴だ。こんな事態になることは想定していた。

ヴァル

…すいません…
…ご迷惑をおかけして…

リコ

…これからどうするん…?私らここでおってもいけるん…?

ラース

…すまないが…ここはオレが偵察に行かせてもらう。

リコ

大丈夫なん…?

ラース

あぁ…実は…前にも来たことがある。

リコ

え!そうやったん!?それやったら安心できるわ…でも気をつけてな!

ヴァル

…ご無理なさらずに…

ラース

あぁ。また連絡する。

ラースは研究所の中へ入っていった…

暗い研究室で 1人パソコンを眺める研究員がいた

「…ふふ…ついに分かったぞ…」

「伝説のハンター……オ

パチン…!

カクターン

!?

スターカイム

ふむふむ……へー

カクターン

おい!!!勝手に!!!入って!!!来るな!!!

カクターン

そして!!!電気を!!!
つけるな!!!

スターカイム

ごめーん♡

カクターン

カクターン

なんだカイムか。

スターカイム

声で分かったっぽいな…

カクターン

何か用?

スターカイム

あー特にない。ただ、超能力を使えるハンターのクローンが、完成しつつあることだけ伝えにきた。

スターカイムは、タブレットで 培養ポットにいるクローンの 中継Liveを見せる

カクターン

へぇ…ピント合ってなくてよく見えないけど、右腕は他所から取ってきたもの?

スターカイム

あぁ、キャンドルに取ってきてもらった。

カクターン

…そのせいでハンターから反感受けてない…?

スターカイム

大丈夫だろー

スターカイム

あとは足だけだが、キャンドルが取りに行きたいだの何だの言うからさ、作るにも作れねーんだよ…

カクターン

もう作っちゃえば?全部の超能力使えなくても戦えるでしょ多分。

スターカイム

そうだな。作る準備してくるわ。

スターカイムはタブレットを 見ながら研究室を去る

カクターン

…あ

カクターンは机に置かれている あるものを見つけ装着する

そしてもう一度パソコンに目を向ける

カクターン

カクターン

は…伝説のハンターじゃなくて…伝統のハイターだった…

カクターン

そりゃ伝説のハンターのことなんて、インターネットに載ってるわけない。メガネかけずにパソコン触るんじゃなかった…

研究員B

…はぁ。

研究員A

どうしたの。

研究員B

…モルモットを使って薬の研究してたんだが…今朝そのモルモットが死んでたんだ…

研究員A

そんなことで落ち込んでるの!?みんな居なくて、面白くないから落ち込んでるのかと思ったよ。

研究員B

それもそうなんだけどさ〜…

2人は静かな廊下を歩いていく

ラース

隠れて偵察しているラース 確認して廊下を渡る

キャンドル

あーーーーーーーぁぁぁぁぁぁぁぁ!

研究員B

いって!!!

研究員A・Bにぶち当たりながら 走っていくキャンドル

キャンドル

ひゃー!ごめんあそばせ〜〜

廊下の角を曲がり、姿が見えなくなる

研究員A

…すごい速さで走って行ったね…何かあったのかな。

研究員B

…さぁな…あいつはいつもああやってるからな…

 

多目的室でじっと待つ 時間が経つのが遅く感じる…

パーカ

(ラースさん…)

レオナルド

あれ、アクーリさんとリアスさんは…?

リーブ

さっき二階へ上がって行ったよ。

レオナルド

あ、そうだったんですね。それなら安心です…

 

ヴォン…

パーカ

…!

リーブ

…ラースさんからだ…!!

『ラースより 携帯連絡用端末から 待機している者に連絡する。研究所の中の研究員が極端に少なすぎる。これはチャンスと言っても過言ではないだろう。戦える準備をしておけ。』

「!!!」

リーブ

リーブ

みんな…家を出る準備をして…

エアリー

よっしゃ!遂に決戦だな!!

ジェミ

決戦!?
なんか知らないけどすごそう!

レオナルド

僕2階にいる2人呼んできます!

2階へと走り出すレオナルド

リーブ

ありがとう…!

パーカ

パーカ

(俺はここに来て数日間しか経ってないし、この研究施設で行われている研究は何年間続いているかは…分からない…)

パーカ

(けど…!今終わらせるものなら…終わらせたい。これ以上…犠牲者は出したくない!)

 

レオナルド

呼んできました!

アクーリ

なんか楽しそうなことが
起きそうだな!

リアス

全然楽しくないわよ!こんなの戦争みたいなものよ!

リーブ

リアスの言うとおり…

リーブ

これはただの戦いじゃない…何年間も続けられた、理不尽な研究を終わらせるための戦いになるかもしれない…

リーブ

みんな…気合い入れて行くよ!

みんな顔を見合わせる

全員が気合いが入った 顔つきになっていた

選ばれし超能力者が集まるこの島で 新たな歴史が動き出そうとしている

俺たちは、外に向かった…

だが…

俺たちの前に 1つの大きな壁が建っていた…

【main】 Z.island EP1

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