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コメント
2件
えっえっえっえ?まさか誘拐???りとくん????なっちゃん早く見つけて、、
赤 side
コサメ
こさめの告白を
部屋の中で、静かに聞いていた
ナツ
扉に手をかけかけて
その手を、力無く下ろして
ベットに横たわる
ナツ
乾いた笑みがこぼれた
そうか…そうだったな
こさめは純粋で真っ直ぐだから
あんな言葉じゃ、忘れてくれるわけないか
本当に…予想外な奴だ
普通、突き放されて告白なんてするか?
しかも…こんな最低な奴に
ナツ
本当に馬鹿だよ
なんで、
ナツ
俺には
追いかける勇気さえないのに
お前は気づいたら手を差し伸ばして
こうして誰かを…救おうとするんだ
気づいたら、夜になっていた
薄暗い部屋の中で
ただ天井を見つめる
不意に窓から、桜の花びらが散っていくのが見えた
奏桜の花弁もだいぶ減ってきたらしい
ナツ
それを惜しむように手を伸ばした
掴もうとしたが、掴めるわけもなく
ゆっくりと手を下ろす
……
ナツ
不意に喉の渇きを感じて
重い腰を起こして起き上がると
蛇口を捻り、水を口に含む
ツーっと口から溢れる水を手で拭って
ベットへと戻ろうとしたときだった
コンコンッ
こんな夜中なのに、ノックの音が聞こえてくる
こさめ…?
いや、こんな遅くに来るはずない
いるま?
あり得るけど、依頼の進捗報告は最近聞いたばかりだから考えづらい
ナツ
気怠げに扉の近くに寄ると
聞き慣れた声がした
ミコト
ナツ
焦ったようなその声は段々と
ノックと共に、大きくなる
ミコト
ミコト
帰って来ないの…っ、
ナツ
その言葉を聞いた瞬間
俺は部屋の扉を勢いよく開けた
ミコト
ナツ
ミコト
ミコト
ミコト
ナツ
ミコト
ミコト
ミコト
ミコト
ナツ
ナツ
ナツ
泣きそうな蜂蜜色と目があって
同時に頷く
ナツ
ナツ
あれから、手当たり次第いろんな場所を探した
普段こさめが稽古している部屋も
食堂も、庭も
舞踏会を抜け出して
俺と踊った、あの場所も
ナツ
かつてないくらい
必死だったと思う
ナツ
汗だくになりながら
城中を駆け続けた
ある場所に着いたとき
俺の足が止まる
ナツ
城から外へと出るための、門だった
ナツ
心に決めると、俺は外へと一歩踏み出す
ナツ
そして…そのまま、また走り出した
お願い
お願いだから、無事でいてくれ
ナツ
差し伸ばしてくれたお前の手を
俺はまだ、掴んでいないのだから