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2人の壮絶な過去が明かされてしまった……来未ちゃん……(;ᴗ;)ええ子やぁ……互いに誓った約束は悲しいものだ……やっぱり怨みは持つよなぁ……そらそうやんなぁ……最近忙しくて見れてないですごめんなさい!!! 明日まとめてみます!!!
来海
来海
鈴菜
来海の小さく耳元で囁く声に私は目覚める。いつも通り、ぴくとと光希は寝ている。カチッカチッと秒を刻む音の時計は6時を指していた。
結局、あまりにも時間が無かった為、夜ご飯は食べずに寝ていたせいか、私のお腹からぐー…と情けない音が聞こえる。
来海は笑いそうなのを堪えて私を手招きする。前の無表情とは思えない笑顔で私を誘う来海の姿に私は嬉しく目を細める。私は来海が私に伸ばした手を取る。
来海
2人を起こさないように私はドアを開けようとするが、7時にならないとドアが開かないシステム上で仕方がなく窓から飛び降りる事にする。
スマホと財布だけをカバンに詰めて三階の窓から降りる。案外、来海も運動神経がいいようだ。
外の空気は異常に冷たく感じる。太陽が出掛けていて綺麗な朝日を見ながら私達は無事着地。周りには人も居ないし騒ぎにならなくて済んだ。
歩いている内に、朝日が一軒家が前にあっても見える位置に上がっている事に気が付くと同時にコンビニの看板が見えてくる。すると、来海が突然喋り始める。
来海
鈴菜
来海
にやりと笑う来海に私ははぁ…とため息を漏らす。どうせ、ナツナさんに今日過去を明かすつもりだ。
どちらにせよ私の過去は来海に聞かれるんだし、言っても良さそう。私は来海に真実を明かすと決意し、顔をあげる
鈴菜
私は来海に礼をする。来海は急に友達が謝りだして、さぞ困惑しているだろう。顔に出ている困惑が面白くて笑いそうになる。私は、笑いをこらえて来海に話を続ける。
鈴菜
来海
鈴菜
鋭い目を送っているのか分からないが、来海は私の本気の訴えに関して絶句するように顔がひきつる。私は更に話を進める
鈴菜
来海
狂ったように頭を抱えて私に向かって叫ぶ。私は、何も言えずにただ黙り込むだけ。そんな事しか出来ない私が自分は大っ嫌いになる時もある。
鈴菜
鈴菜
少し俯いた私の瞳にはハイライトが映っているだろうか、と思うくらい、wrwrd軍のみんなにいじめを受けていた時のようななんとも言えない孤独感の気持ちになる。
自分が殺した相手の子孫に私はなった。そう考えると、自分の精神が爆発しそうな悲しい気持ちになる。
来海
来海の顔に影が重なって見えないが、 声が震えている。泣いている…ような気がする。
来海
鈴菜
来海
2人はしばらく黙り込む。私達は静かに歩いていく。私達の歩く音と風で木の葉が揺れる音が大きく目立つ。いつの間にか、コンビニの前に来ていた。
鈴菜
来海
来海は大きく深呼吸をしてからコンビニに入る。いつの間にか、来海はいつもの笑顔だった
来海
鈴菜
私は愛想笑い気味の笑いを来海に見せる。「ごめんね」そう思いながら
バリッ
鈴菜
来海
いつものように笑う来海の瞳の奥には少しだけ、怒りが感じられる。まぁ、無理は無いな。
私は少し俯いて地面に向かって小さく微笑む。少しでも、笑っていると気持ちは楽になるからね。
鈴菜
来海
来海は少し無理のある微笑み方をして語り始める。そんな来海の姿があまりにも残酷で私は少し寂しい気持ちになりながら、来海の語りを聞いた。
私はね、実は障害者なんだ
生まれつきなんだけど、私は20歳の内に死ぬんだってさ
昔はそんな事も知らずに友達作って笑ってた。でもね、小学4年生の頃にその事を知ったんだ。
それを友達に助けを求めて言った。いや、言ってしまった。そしたら、なんて言ったと思う?
来海の友達
信じてたのに。私の障害者話はその日から広まった。「どうせ死ぬんだったら仲良くしない方がいい。死んだ時に悲しくなるだけだし」そんな理由で私は孤独。
小6になれば本格的ないじめが始まる。中学3年生まで孤独な毎日。私は辛くて何も考えれなかった。
来海
殴られた傷を左手で抑えながら、私は自分の家のマンションの屋上に立つ。
とにかく、痛くて辛くて早く、早く逃れられたい事しか考えれない。家族は、こんな私を優しく対応してくれたな…私は、どうしてこんな事になったんだろう。
そんな事を考えながら、フェンスを越える。私はマンションの床の端に立つ。
来海
家族の事を思いながら私はそんな言葉を発した。トッと綺麗な飛び降り音が鳴ると同時に私の視界は20階下の地面に変わる。この世界の理に従って私の体は真横に傾く。
「ようやく死ねた」 そう脳内で小さく思いながら私は目を瞑る。_その時だった
パシッ
私の手首に激痛を感じる。激痛なのに、何処か優しい掴み方に私はハッとして瞼を開く。前をむくと、そこには私より年上の女性がいた。
???
来海
私の目の前に左手をさし伸ばす。その手を見て、私の脳内にトラウマが蘇る。それに怖くなって私は手を除けてしまう。
???
手を除けた振動で私の手首を女性は離してしまう。だが、ギリギリで私を掴まえる。どうして?殺してよ……
???
来海
???
私を1人で持ち上げようとする女性。私の手首を強く握り締めているのが分かる。私はそんな人を見て唖然とする。
???
その一言で、私は少しハッとする。この人は本当に裏切らないのか。そう思ったけど、この人の必死さを見て私は仕方がなく頷いた
その後、助けてくれた人がハクア先輩だって事を知る。ハクア先輩はいじめを報告してくれて、私が障害者なのにも関わらず、「生きている最後まで、私達と人生を楽しんで後悔が無いようにしてくれたら私は嬉しいな」と微笑んで言ってくれた。
その一言で、私の人生は変わった。だから、私は悔いなんてない。楽しい人生。
来海
そう言って来海は私の方をちらりと見る。その瞳は怒りや絶望、そのような物が含まれていたが、それでも、強く、逞しい瞳だった。
来海
来海は不気味と微笑んで答える。覚悟しろ…か。それなら私の考えは一筋だ。 …その挑戦
鈴菜
来海
私達二人は自慢気な顔をし、しばらくして笑い合う。なんだかんだ、この世界は変わってないかもな。そう思いながら只管に笑った。
来海
鈴菜
私達は朝ご飯を食べ終わり、ホテルに戻る。過去の話などをしながら、いつもより長く。でも、私からしたら短く感じた帰り道を歩んだ。
_遊び疲れ、クタクタになりながらも私達は人の迷惑にならない、誰にも聞かれない路地裏に来た。来海はナツナさんに連絡を取っている。
今は深夜の1時半。私やぴくとはよく深夜まで続いた戦争のせいで慣れているが、来海と光希は今にも寝そうな顔をしている。昨日も遅くまで起きてて睡眠時間が取れていなかったから、普通といえば普通だ。
そんな事を考えながら、欠伸をする。私は目を擦っていると来海の「ナツナさん!」という声が聞こえる。私は慌てて目を擦るのを辞め、少し上斜めに前を向く。そこには、高いマンションから飛び降りているナツナさんの姿があった。
空中で一回転をして綺麗に着地。かっこいいと思いながら私は目を輝かせる。
ナツナ
何かあるのか分からないが、とりあえず私は急いで出来るだけ短く纏めて語る。
私とぴくとは転生者で朱音鈴菜は私という事。私が死んでこの世界に生まれ変わり、この体の真の持ち主は昔の私の体を使っている事。
そして、ハクアさんが転生者かもしれない事。ナツナさんと光希は有り得ないと言うような顔をして私の話を静かに聞く。
どちらかというと、転生なんてあるなんてことより、私が朱音鈴菜な事に驚いているみたいだけど
ナツナ
鈴菜
私は手を真横に広げてニヤリと笑う。ナツナさんは包丁を持って此方に突っ込んできている
だが、頭の中を整理しきれていないのか、いつもより弱い。私は軽々と避ける。1分くらい、必死に襲って来たが私は全て避ける。
流石に諦めたのか、ナツナさんは息切れをしながらその場に止まる。「話を聞いてくださいよ」と一言かければナツナさんは弱々しく頷いて私の方にむく。
ナツナ
小さな声でナツナさんは言う。少し、そんな姿を見て悲しむ。転生者だって心はある。自分のせいでこうなった事に私は罪悪感を感じながらナツナさんに近づいて背中を摩る。
鈴菜
ははは…と苦笑いをしてナツナさんに微笑む。まぁ、無能呼びされてた時の朝は本当にこれが普通だからね。
ちなみに、無能呼びの事はみんなに言っていない。ぴくとにすら言った事は無い。私は少しあの地獄のような日々を思い出して辛い気持ちになり、私はそっと瞼を閉じる。
少し経ってから私は瞼を開けてナツナさんの方に向く。それと同時に、「もう大丈夫、ありがとう」とナツナさんは私の摩っていた手を除けて立ち上がる。
ナツナ
ナツナさんは小さく無理に笑って再度、私の方に向く。私も立ち上がってナツナさんに向かって頷く。
ナツナ
どういう事?と私は首を傾げる。言葉が表情に出ていたのか、ナツナさんは私の顔を見て少し笑って語り始める。
ナツナ
私達は約4,5ヶ月位。それなら、私より来るのが早かったということ。考察をしていく内に色々な事が思い浮かぶ。整理出来なくなりそうになって、私は一旦思考を止める。
ナツナ
ぴくと
あの時の状況を色々と説明しているぴくと。ナツナさんは「なるほど…」と言って顔を顰める。
ナツナ
確かに、こんな考察よりもハクアさんに直接聞く方が早い。私達は大きくナツナさんに頷く。ナツナさんは「分かった」と言って去ろうとする。
ナツナ
そう言ってナツナさんは来海と光希を見てから、私とぴくとを見る。
ナツナ
そう言って、音もなく去っていくナツナさんに私は唖然とする。助けてあげる…?どういう事…?
考えていると、ぴくとの私を呼ぶ声にハッとして慌てて周りを見渡す。皆、私を心配な目で見てくる。私は「あーごめん!!」と言いながら愛想笑いをする。
今は、助けるってよく分かんないけど、今はとりあえず、それに合う様なしたい事がある。これは、出来れば私達が過去に帰るまでにしたい事。私は少し俯いてから満点の笑みで来海を見る。
来海
鈴菜
鈴菜
私はそう言った。来海は、最初は困惑していたものの、暫くたって呆れたような、安心したような表情で笑い返した。
来海
出来っこないなら出来るようになるまで努力する。それが私なんだから、意味無いよ!私はそう、心の中で呟いて来海を見て笑った。