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翌日。
教室の空気は、いつもと変わらない。
……はずだった。
誰かの声が、耳に入る。
白石樺伶 シライシカレン
何気ない会話。
でも、その
"ちょっとだけ"
が、やけに引っかかった。
視線を向ける。
白石は、いつも通り笑っていた。
誰かの話に相槌を打って、
楽しそうに、柔らかく笑っている。
_____変わらない。
そう思うのに、
赤枝煌 アカシコウ
小さく呟いた。
昨日見た表情が、頭から離れない。
あれを知ってしまった今、
もう"いつも通り"には、見えなかった。
白石樺伶 シライシカレン
不意に名前を呼ばれる。
顔を上げると、
白石がこちらを見ていた。
白石樺伶 シライシカレン
少しだけ首を傾げて、
いつもの調子で、そう言う。
赤枝煌 アカシコウ
反射的に否定する。
白石は、くすっと笑った。
白石樺伶 シライシカレン
軽い声。
でも、その奥に_____
ほんの少しだけ、鋭さが混ざっていた。
一瞬、言葉に詰まる。
赤枝煌 アカシコウ
それ以上は、踏み込めなかった。
白石は、少しだけ目を細めて、
何かを確かめるみたいに、こちらを見る。
その視線が、離れない。
やがて、ふっと力を抜くように笑って、
白石樺伶 シライシカレン
それだけ言った。
また周りの輪に戻っていく。
でも_____
さっきまでとは、少しだけ違う。
笑っているのに、
どこか、合ってない。
タイミングが、わずかにずれている。
言葉と表情が、噛み合ってない。
ほんの少しの違和感。
でも、
それは確かに、そこにあった。
赤枝煌 アカシコウ
ぽつり、と呟く。
僕が何かに気づいていることを、
白石もまた、気付いている。
だから、余計に_____
崩れないようにしている。
昼休み。
教室は、また騒がしくなる。
白石の周りにも、いつも通り人が集まる。
その中心で、笑っている。
完璧な笑顔。
_____の、はずなのに、
赤枝煌 アカシコウ
その言葉が、自然と浮かんだ。
昨日よりも、今日の方が。
今日よりも、明日の方が。
少しずつ、少しずつ、
何かがズレていく。
それを、止める方法を_____
僕はまだ知らない。