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美波side 関東の大学を出て 新卒で仙台に戻ってきた。 楽しい記憶もあるが やっぱり苦しい記憶が印象に残っている。 そんな思いを乗せ 仕事帰りにスーパーで買い出しをして 帰路に着く。
中島
美波
某プロ野球選手で 大学の頃から そばで支えてくれている 彼氏が迎えに来てくれた。 就職活動の時点で 私自身が仙台の美術館に 就職が決まった時点で 遠距離になるかもって思っていた。 けど偶然で彼も仙台の方に 決まってお互いに喜んだ思い出がある。
中島
美波
中島
美波
買い物袋を手渡して 家までの道を足並み揃えて 歩き始める。 不意に中学1年で亡くなった兄の 後ろ姿を思い出す。
美波
中島
美波
中島
美波
中島
美波
中島
震災の時に 目の前で兄を亡くしたため 身体的に大きなダメージがあり 前々から 私が仙台で就職活動を行うことを 心配していた彼。 今でも度々私の精神面や体調を 気にしてくれているのは助かるが、 スポーツ選手の立場もあるため どうにか打開できる方法を探していた。
中島
美波
中島
美波
中島
美波
これまでの学生生活の中での友達は ほとんど私の住所は知らないはず。 身内はほとんど震災の影響で 亡くなっているため 本当に限られた人しか 私の居場所は分からないと思う。 手紙の中身が気になり 少し足早に家に向かうのだった。
家に帰って ご飯を済ませ彼に洗い物を頼み 気になっていた とある手紙を取り出す。 宛名は予想通りの 里親の母親の姉からだった。
中島
美波
お母さんのお姉ちゃんは 結婚はしているが 子供に恵まれずに のんびりと過ごしていたが 震災で家族全員を亡くした私を 快く引き取ってくれた恩人。
中島
美波
中島
美波
仙台で過ごすことが決まり とりあえず挨拶として 彼を会わせたことがあった。 今まで彼氏とかできたことが なかったせいか、 すごく喜んでくれた。
美波
中島
美波
中島
美波
中島
美波
中島
美波
そう彼に差し出したのは 被災する前日図工の時間で完成した キーホルダーだった。 遺品に動揺しているのか 目が泳いでいる彼とは他所に 冷静になってしまった私は 他の遺品を取り出そうと 自室に戻ろうとするが 止められてしまった。
美波
中島
美波
中島
図星を突っつかれて 何も言われなくなる。 少し前に海に行った時、 どうしてもあの日のことを 思い出してしまって 変に顔を強ばらせてしまった。 その場では彼は何も口を出さなかったが やっぱり本心を見抜いていたらしい。
中島
美波
中島
美波
そう言われたけど 少し納得できてない部分があった。 明日彼は練習に行くため 私は仕事がお休みの日を使って とある場所に向かうことに決めた。
次の日 少し高台にある 川沿いの霊園に 里親であるお母さんのお姉ちゃんと やってきた。 家族がお墓に入ってから 定期的にお墓参りをしていた。 私の家のところに行くと 落葉や雑草がチラホラと見受けられたため 掃除をしていく。
美波
伯母
伯母にそう勧められ お花を生けて手を合わせる。 しばらく伯母とお墓の前で 世間話に花を咲かせて その場で別れた。 少し場所を変え 広場みたいなところで 楽器を取りだして思い入れのある曲を 吹き上げると 後ろから声をかけられる。
美波
春樹
美波
小学校から高校まで 同じところに通い 部活でも同じ楽器を吹いていた 幼なじみが目の前にいた。
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
幼なじみは 父親とおじいちゃんとおばあちゃんを 地震で亡くした。 彼と彼のお母さんとお姉ちゃんは 学校にいたため命は助かったみたい。
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
昨日のことを 幼なじみに話すと なんとも言えない表情を見せてきた。
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
春樹
美波
幼なじみに悩みを聞いてもらって 少し気が楽になったのか 音色が少し軽くなったような気がした。 もうそろそろ彼が家に帰ってくるかもと 荷物をまとめて霊園を後にした。
中島side 川沿いの高台にある 球場で裕季也さんと裕哉さんと 練習を終えて駐車場に向かっていると どこからか風に乗って 楽器の音色が聞こえた。
小郷
伊藤
中島
伊藤
霊園の方を見ると 街の方角に向けて 女性が楽器を吹いていた。
中島
伊藤
小郷
伊藤
小郷
伊藤
小郷
伊藤
小郷
伊藤
小郷
伊藤
小郷
中島
伊藤
小郷
中島
小郷
伊藤
首を縦に振ると 裕季也さんが頭を抱え始めた。 けど、裕哉さんはそんなことを 気に求めてない様子だった。
伊藤
中島
伊藤
小郷
伊藤
小郷
伊藤
小郷
伊藤
中島
伊藤
小郷
中島
伊藤
小郷
中島
小郷
伊藤
中島
裕季也さんに甘えて 家まで送って貰うことになった。 帰ったら何から聞こうか考えながら 窓の外を眺めるのだった。