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⚠はじまりの物語を参考にしてるのでいつもの口調とは違います 一応すとぷり劇場版はじまりの物語を参考にしているので誤字、脱字を気おつけていますが誤字、脱字があってもお許しください 最初の方は基本全部ナレーションが続きます
午前6時過ぎ。 カーテンの隙間から差す朝日にまぶたをくすぐられ、まぜ太はうっすらと目を開けた。 のっそりと上半身を起こし、「んー......っ」と伸びをする。 寝起きでまだ少しとろんとしている。 普段は大きい黄色の瞳も、今は眠たそうなまぶたに半分ほど隠されている。 布団の中でしばらくぼーっとしていると、犬のこなちゃんがベッドに飛び乗って「わん!」と機嫌よく鳴いた。 まぜ太はこなちゃんを一撫ですると、「よっ......と」とベッドから降りる。 しゃんと背筋を伸ばすと、いくらか眠気が飛んで、気持ちが少し冴えてきた。 シャッと勢いよくカーテンを開けると、窓ガラスに映った自分と目が合った。 左は白い髪左は黒い髪、瞳は黄色。まぜ太のビジュアルは独特で、唯一無二だ。 まぶしさに目を細めながら、まぜ太は晴れ渡った青空を見上げた。 今日も良い天気になりそうだ。
「今日から週末にかけて気持ちのいい天気で、行楽日和となりそうです__」
流れてくるニュース番組の音声を聞きながら、まぜ太は皿の上の朝食を箸でつまんだ。
オムレツにかかったケチャップを制服の白いシャツを汚さないように気をつけながら、はむっと口に運ぶ。
「時間、大丈夫?」 お母さんが洗い物をしながら、のんびりと声をかける。
まぜ太は朝食を食べ終えると、お気に入りのヘッドフォンを肩につけ、制服姿で玄関を出た。
まぜ太
いってらっしゃい、と母親の声に送られながら、学校へと向かう。
早朝の電車は、人もまばらだ。
座席に並んで座っている高校生のグループを後目に、まぜ太は1人、ドアの前に立った。
席はまだたくさん空いていたが、にぎやかにお喋りをする高校生たちの姿に、なんとなく気おくれてしまう。
楽しそうな彼らの姿が、うらやましかった。
近所に同じ学校の友達がいないので、まぜ太はいつも1人で通学している。
電車に乗っている間は、ヘッドフォンで大好きな音楽を聴くのが日課だった。
流れていく風景を見るともなく見やりながら音の世界に没頭するのが、まぜ太にとっては大切な時間だ。
やがて駅に着くと電車を降り、
待ち合わせの定番スポットとなっている「忠犬つくね像」の前を通って、学校へと向かう。
再開発が進む駅前には、建設中のビルがいくつも並んでいた。 駅の周りの景色は、この数年でもかなり様変わりしつつある。 スクランブル交差点で立ち止まり、赤信号が変わるのを待っていると、高層ビルの街頭ビジョンに、とある歌手のミュージックビデオが流れた。
まぜ太
立ったまま見とれていると、信号がパッと青に変わった。 まぜ太は急いで横断歩道に足を踏み出す。
周囲を行きかう歩行者たちの中には、まぜ太と同じ制服を着ている生徒も多い。 まぜ太の通うアンプヶ丘学園は、都内では比較的規模の大きい中高一貫校だ。 たくさんの生徒を収容する校舎は、まるで中世のお城のように壮麗なゴシック風建築で、1部でひそかに人気を集めている。
校門をくぐり、校舎へと続く道を歩いていると、生徒たちが慌てた様子で走って行くのが見えた。
もも
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「体育館の方だって!」 「またあの2人がやり合ってんのかよ」
まぜ太
まぜ太はきょとんと首を傾げ、ひとまず騒ぎの起きている場所へと行ってみることにした。
騒ぎの中心にいるのは、2人の生徒だった。
野球のユニフォームを着た大柄な男子生徒と、眼鏡をかけた緑化委員の女子生徒だ。
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野球部の男子生徒
緑化委員の女子生徒
野球部の男子生徒
野球部の男子生徒
緑化委員の女子生徒
言い合う2人の周りには人だかりができていて、心配そうに見守る者もいれば、野次馬根性で楽しんでいる者もいる。
近くには花壇があり、きれいな花が咲いていた。
まぜ太
まぜ太が声をかけると、野球部の男子生徒が
野球部の男子生徒
と大声で振り返った。
まぜ太の顔に見覚えがあったのか、
野球部の男子生徒
とつぶやく。
緑化委員の女子生徒
緑化委員の女子生徒にじろじろと顔を見られ、まぜ太は気まずげに身体をすくめた。
すると近くにいた生徒たちが、
「まぜ太くんじゃない?」
「まぜ太くんだ!」
と、ざわき始める。
まぜ太は3ヶ月ほど前、この学校に入学するなり、生徒会役員に抜擢された。
そのため、生徒たちの間では顔を知られているのだ。
「良かった、生徒会の人が来てくれた!」
と、みんなまぜ太に注目する。
なんとかしなきゃ......
まぜ太は、1歩前に進み出た。
まぜ太
野球部の男子生徒
野球部員の男子生徒は、まぜ太が生徒会のメンバーだと知って、あかさまに及び腰になっている。
一方の緑化委員の女子は、味方を得たとばかりの表情で、ぐっとまぜ太に詰め寄った。
緑化委員の女子生徒
バッと手を指し示したのは、綺麗な花々が植えられた花壇だ。
よく見ると、まるで何かが落ちてきたかのように、地面がえぐれて花が折れてしまっている場所がある。
ちょうど野球ボールほどの大きさだ。
緑化委員の女子生徒
野球部の男子生徒
緑化委員の女子生徒
野球部の男子生徒
言い合う2人をよそに、まぜ太は冷静に、周囲の様子を観察した。
すると、少し離れた場所に、陶器の破片が落ちていることに気づく。 その形に見覚えがあり、まぜ太はすぐにピンときた。
まぜ太
みんな目を丸くする。
野球部員の男子生徒と、女子生徒も、
「えっ!」
と声をそろえて驚いた。
まぜ太
まぜ太が陶器の破片を指すと、みんなの注目がそこへと向いた。
まぜ太
冷静に告げながらまぜ太は破片を拾い上げた。
この学校の体育館の屋根には、翼を広げた鳥の像が2体、設置されている。
そして、そのうちの1体の翼が、欠けてしまっていた。
おそらく老朽化して自然に割れ、その破片がたまたま花壇の上に落ちてしまったのだろう。
破片は、地面の上で1度バウンドして、遠くに飛んでいった。だから緑化委員の女子生徒が見つけた場所には、破片が残っていなかったのだ。
野球部員の男子生徒は、まぜ太の推理を聞くと、
野球部の男子生徒
野球部の男子生徒
緑化委員の女子生徒
せっかく花壇が荒れていた原因がわかったというのに、2人はまたケンカを始めてしまいそうな雰囲気だ。
まぜ太は、
まぜ太
と、控えめに仲裁に入った。
まぜ太
ペコッ。
自分が悪い訳ではないのに躊躇なく頭を下げるまぜ太の姿に、2人もさすがに冷静になった。
野球部の男子生徒
野球部員の男子生徒が、気まずそうに頬をかけば、緑化委員の女子生徒も、
緑化委員の女子生徒
と、ばつが悪そうに目を伏せた。
ともかく、これで1件略着だ。
鮮やかに事件を解決してしまったまぜ太の姿に、周囲からは
「犬猿の仲で有名な、野球部と緑化委員のいざこざを丸く収めたぞ......!」
「さすがまぜ太くん!」
「カッコいい!」
「それに、かわいいしー♡」
みんながざわつく中......、
パチパチパチパチ__
かわいた拍手の音が鳴り響いた。
人の輪がさっとはけ、道ができる。ゆっくりと手を叩いているのは、黒髪を長く伸ばした背の高い女子生徒だ。
副会長
まぜ太
まぜ太が軽く目を見開く。
彼女は、まぜ太が所属する生徒会の、副会長なのだ。
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コメント
8件
すごすぎる…内容もあってるしちょうどキリがいいところで終わってるし…すごい!次の話も楽しみにしてますね!Σd(・∀・´)
長文すごっ!!まじ、スゴすぎる…( ꒪⌓꒪)
すごいです!!めっちゃ似てる!!