20XX年、地球は温暖化の影響が進み、人類は地球脱出を余儀なくされた。
そこで人類は巨大宇宙船ファルオン号を建造し、人類大移動計画を進めたのである。
船内コックピットにて
紅井ナギ
船長!
船長
なんじゃ?
紅井ナギ
只今、乗組員及び乗員の点呼、全て終了しました!
船長
おお、そうか…あぁっ!?
紅井ナギ
なんですか!船長!
船長
隕石にぶつかった……
紅井ナギ
え!?
船長
制御がきかん……
船長
もうだめだ……
紅井ナギ
船長!あきらめないでください!
船長
あ……走馬灯が見える……
船長
カミさん……今行くからな……
紅井ナギ
船長!!しっかりと……
紅井ナギ
あっ……
その時私は、死を覚悟した
偶然降り立った惑星で、あの子に会うまでは……
私は、とある惑星で目を覚ました。
緑が生い茂っているビルのような廃墟、雑草が鬱蒼と生え揃っている線路のようなもの、まるで荒廃した地球のような惑星だった。
そんな場所を目的もなく、ただ歩いていると、遠くに人影を発見した。
紅井ナギ
あ!仲間かもしれない!
私は、残っている気力を出し切り、全力で走った。
だが、私が見た人影は、人ではなかった。
紅井ナギ
??
あなた、誰ですか?
突然それは喋った。
紅井ナギ
そっちこそ、誰なのよ!
??
私は人間の脳を埋め込まれた人形です
紅井ナギ
??
あなた、喉乾いてますね。これどうぞ。
私は目の前にいる謎の生命体から、水を受け取った
紅井ナギ
あ、ありがと……
紅井ナギ
私はナギ、一応科学者をしてる
??
私はドロシー
??
って言うようになってます
紅井ナギ
そっか!じゃあ苗字あげる!
ドロシー
え?苗字?
紅井ナギ
私の苗字は紅井、名前はナギ!
ドロシー
名前がふたつ?
ドロシー
ひとつで充分では?
紅井ナギ
あー、でもそれだと家族にはなれないな
ドロシー
どうして?
紅井ナギ
人間はね、結婚したりすると苗字変わるの
紅井ナギ
私はまだ未婚だけど…
ドロシー
私じゃ……
ドロシー
だめですか?
紅井ナギ
え、あーいいよ!君、苗字ないからね!
紅井ナギ
今日から君は紅井ドロシーだ!
紅井ドロシー
じゃあ……
紅井ドロシー
えっと、私と結婚……
紅井ナギ
それは却下で
こうして、ふたりの旅が今幕を開けたのである。
そして、この旅で時空を超えることになろうとは、まだ思いもしないふたりであった。
つづく