陽光シーサイドホテル
恋
……
恵麻
……
菊花
きぃ〜
天音
ん?
なにか違和感を感じる
それが何か私はすぐに理解はした
恋
ちょっと天音
天音
どうかしたの?
恋
なんでアンタかしれっと部屋にいるのよッ!!
そう
この部屋を予約したのは私を含めた3人
天音は宿泊客ですらない
天音
何でってぇ言われてもぉ〜
天音
私追加で宿泊するってフロントに伝えたし
天音
……
天音
そういう点では私の部屋でもあるかなぁ〜って
恋
は?
別に誤解されがちだけど
私は怒っているわけでも呆れているわけでもない
菊花
3人より4人のほうが楽しいに決まってるよね!!
恵麻
何かと天音さんがいると会話のネタは尽きませんね
恋
まぁ……別にいいんじゃない?
恋
みーんな……【私】自身なんだし
天音
おっ、今日の恋ちゃんやけに素直
恋
うっ……うるさいわね!!
恋
私はいつだって素直なんだけど!?
恋
……
恋
それで?
恋
天音が意味もなく私達のところに来るわけもなさそうだけど……
言い得てそのとおり
天音の行動は私の予測範疇をいい意味でも悪い意味でも超えてくれる
けれど意味のないことはしない理に適ったもの……とは言えるけど
天音
そうなの〜
天音
やっぱり明日もヨミィちゃん借りたいんだけど……
天音
いいかな?
そんなことか……
けれど私がヨミィを予約済み
覆せるほど納得できる理由無しじゃ譲れない
恋
理由ってそれ?
天音
まぁね
恋
明日もあんな働き方するんじゃないでしょうね?
恋
そんなんだったら明日は私がビシバシとヨミィを指導するつもりなんだけど?
菊花
まるで姑さんの嫁イビりなんだねー
菊花
わかるよ
菊花
菊花わかるよ
恵麻
(人には人の働き方ってありますよね)
恵麻
(私は無理に会話に参加せず……)
恵麻
(沈黙は金と言いますし、この場を泥沼化させないように黙りに徹します〜)
天音
明日の仕事内容はね
天音
今日拾ったゴミをリサイクルとして燎煉火力へ行くんだけども
天音
ヨミィをそこで引き渡す
恋
へぇ
生半可な理由じゃすぐ論破してやろうと意気揚々な私だけど
いつもは何も考えてなさそうな天音も筋の通すときはそれ相応の答えは持ってくる
恋
あそこは私のシゴキ以上に地獄のお仕事が待ってるわよ?
恋
あんなところにヨミィ引き渡すなんて
恋
天音も鬼畜の所業じゃない?
天音
私だってヨミィちゃんは出来る子だってわかるから
天音
だからこそ色んな仕事を経験させるべきかなって
恋
いいんじゃないかしら?
天音
ありがとう恋ちゃ〜ん!!
ギュッと抱きしめられた
私は納得してしまった……
それで良いんだって