コメント
11件
桃のお母さんどうなってたっけ……🙃(阿呆) 腹ぶっ刺されるの癖ですありがとう() センシティブになってて草なんだ☝️
今回も大変美味しゅうございました😽💭 ほんとに思ったのが神様仏様sora様でした( それぞれが責任感を感じれているのは仲間を絶対信じてるからなんですね… 🍣さん心配とても心配ですが、絶対生きて笑顔で帰れると私れなはここに信じております👊 🤪🍣の強い絆と責任半分この部分が好きすぎてやばいです😫😫 むぼくえが後2話で終わっちゃうの悲しいけど後2話もちゃんと噛み締めて読みます‼️
🐇ちゃん、、、、、、やばいぞでもいけるって信じたいッッッッッッッ 🤪ちゃんも肩貫通してんぞ!? あと2話ですか!?番外編とか後日編ってくれたり、、、((((
ずっと!書きたかったシーン!! ついに書けます!!!!(大興奮)
2025/05/4投稿
第68話
「作戦のズレ」
番犬
桃
想像はしていたけどかなり巨体だ。 俺の4倍、5倍以上はありそう。
首輪に鎖がついてて壁に繋がれているけど、鎖の長さ的にこの部屋の中は端から端まで移動出来るだろう。 人間にとってはかなりの広さだが、あの巨体にこの部屋は狭すぎる。
桃
ほとけっちに渡した魔道具。まだ無くしてないといいけど...
ポウッ(魔法石が光る
桃
〈 聞こえるよー!
桃
桃
〈 了解。お互い無事でいようね!
桃
いつもと変わらない声に安心する。 実は魔王城に入った後もずっと緊張して心臓がはち切れそうだった。
雨で濡れた身体が芯から冷えていくような、真っ暗な場所にいるような感覚。 そんな恐怖を無視して押し殺す。 俺はこんなことに振り回されない、と。
冒険者たち
桃
桃
俺の守るべきものは、今この同じ魔王城の中にいる。そう思うだけで使命感が増すのだ。
桃
桃
冒険者たち
桃
番犬
桃
いつもの威力を出しても相手はビクともしない。かすり傷でも無いようだ。
唯一の救いは魔族に比べて知能が低いことだけど、魔獣はパワーが凄い。魔法まで出せるみたいだし、あの体内にどれだけの魔力が流れているのかが想像できない。
動きは特別早くないし全然避けれるけど.....攻撃をくらえばひとたまりもないだろう。
桃
ならば......弱点を探すのみ。
冒険者たち
冒険者たち
冒険者たち
桃
桃
冒険者たち
桃
冒険者たち
桃
桃
桃
全てが優れている人なんていない。 もしいるとすれば、その人は努力でそれを掴んだのだろう。
「勇者」とか人間界で最強みたいなイメージあるけど、実際そんなことない。 うちの初兎ちゃんは愛すべきバカだ。
俺だってSランクだけど、弱点がある。
つまり目の前のバケモノにもそういうのがあるってこと。 圧倒的なパワーを背負って生きるために、何かを失っているはず。
桃
桃
冒険者たち
桃
桃
滑り込むようにして番犬の胸の下に入りこむ。 これで心臓を庇うような仕草を見せたら、そこが弱点だ。
桃
番犬
桃
グサッッ
桃
ナイフが入らない。 皮は通った。でも、なにか硬いものに遮られている。
これは筋肉....? 普通に考えてスキルによる攻撃を一切通さない硬さの筋肉なんてありえないだろ。バケモノなのか?
しかも俺の十八番なのに。 《アイシクル》は、威力が足りなかったことはあっても一切効かないなんてことは初めてだ。
桃
桃
冒険者たち
桃
番犬の体内の魔力が急速に移動しているのを感じる。 なにか、魔法を発動するのだろう。
威力が半端でないことがわかるのは、 冒険者としての勘だ。
桃
ドガァッッッ"!!!
桃
できる限り防いだけど壁まで吹き飛ばされてしまった。
後頭部がドクドクしてる感じするから、多分血が出てるのだろう。 かち割れなかっただけマシだと思う。生身の人間と魔獣では、そのくらいの差があるのだから。
桃
桃
冒険者たち
冒険者たち
桃
桃
冒険者たち
桃
桃
あの魔法を防御魔法無しで受けれるのは、俺の場合あと2回だ。それ以上は体が壊れてしまう。
弱点を狙う作戦は崩れた。 どうすれば倒せる?
消耗戦は絶対に無理だ。人間と魔獣では体力が比べ物にならない。 それにまろとの合流も待っているから時間はかけれない。
知能を使うしかない。賢く戦って、速く、安全に終わらせる。
冒険者たち
冒険者たち
桃
桃
桃
冒険者たち
番犬
番犬
冒険者たち
冒険者たち
桃
桃
素早く柱の影に潜伏する。 気配を消すのは修行で死ぬほどやらされたから、"完璧に近い"と自負している。
あの魔獣、知能は低いけど微量の魔力でも感知できるみたいだ。どこに人間が居るのかは把握しているっぽい。 攻撃しようとしたら死角だとしても避けてくる。
桃
気づいていないだろう。俺が気配を消したことも、ここに居ることも。
ギリギリまで気づかれてはならない。 バレるのは弓を放つその瞬間じゃなきゃ攻撃を避けられてしまう。
桃
桃
師匠
桃
師匠
師匠
桃
師匠
桃
師匠
師匠
桃
師匠
桃
師匠
師匠
桃
師匠
師匠
桃
死ぬほどやった。 俺の集中は途切れない。
桃
己の心音しか、聞こえない。
桃
桃
番犬
ザシュッ
番犬
右目は射抜けた。 よかった。バレなかったみたい。
桃
混乱している魔獣の後ろを走る。 足音でバレるだろうけど別にいい。この後に見失ってくれる予定だから。
桃
番犬
どこに行ったかわからないだろう。 上手くジャンプすれば魔法使いでなくとも数秒は空を飛べるのだ。
鼓動も、魔力も、殺意も、全てを空中で隠す。
桃
ザシュッ
番犬
桃
桃
これでもう目は使えないだろう。 相手の魔力探知を封じることはできないけど、視力が無いのとあるのとではかなりの差だ。
冒険者たち
桃
桃
作戦を伝えたら、魔法使いが時間をかけて巨大な魔法陣を作ってくれた。あれなら当たりさえすれば一発で倒せる。 さすが精鋭部隊。自分で組んだくせにこんなことを言うのもなんだが、魔法使いも一流なようだ。
桃
番犬
桃
いい位置を模索しながら引き連れる。 確実に当たる場所、倒せる場所に攻撃しながら誘い込む。
番犬
桃
大丈夫。かすり傷だ。 後頭部の傷に比べたら無に等しい。
目が見えていないのに俺の目を狙ってきている。 仕返しというか、真似だろうか?意外と知能はある程度あるのかもしれない。
でも__
桃
桃
冒険者たち
ピカッ__
桃
ドォォォンッッ"!!!!
番犬
番犬
桃
ほとけっちの声を聞いて安心したと錯覚してたけど、本当はガチガチに緊張してたんだろうな。 今になってさっきの動きの反動がきた。
桃
冒険者たち
桃
桃
冒険者たち
冒険者たち
冒険者たち
桃
守れたんだ、俺。 誰一人死んでない。みんな居る。
冒険者たち
桃
桃
冒険者たち
冒険者たち
桃
桃
左大臣:レディスト
桃
背後に殺意。
急に現れた。なんの気配も無かった。 ずっと潜伏していた? こんなに気づかないことがあるか? 出てきた瞬間、絶大な魔力が部屋に広がった。今この状況で戦えるのか?
いや、それより....
桃
左大臣:レディスト
まずい。 今じゃないだろこいつと出会うのは。
まろはどこに居る?向こうはもう終わったのか? だとしても合流場所からかなり離れたこっちの居場所がわかるはずない。
この状況であの魔道具は使えない。 連絡は不可能だ。
桃
左大臣:レディスト
左大臣:レディスト
左大臣:レディスト
左大臣:レディスト
桃
左大臣:レディスト
左大臣:レディスト
桃
瞬間移動!?
グサッッ
桃
冒険者たち
槍が自分の腹を貫いた。
初めてだ。体を何かが貫通したのは。 心音が危険信号になって耳の奥で鳴り響いている。刺された内臓がまだ動いているのまでわかる。
桃
左大臣:レディスト
左大臣:レディスト
宙ぶらりんにさせられたまま話しかけられる。 痛みでまともに思考が回らない。
ただ一つわかることがある。
「俺はここで死ぬ」と。
青
桃
まろ....、?
青
桃
左大臣:レディスト
左大臣:レディスト
なんやこいつ。 なんでないこが腹ぶち抜かれてんのや。
しかもあれもう死ぬ位置にぶっ刺されとるやん。そこ胃かなんかちゃうん。 死ぬでな、ないこ。
桃
左大臣:レディスト
青
腹の底からふつふつと湧いてくる怒り。 冷静さに欠けているとわかっていても、つま先はもう敵へ向いていた。
俺の仲間になにしてくれとんや。
青
青
左大臣:レディスト
ブンッッ(杖で殴りかかる)
左大臣:レディスト
青
桃
なるべく距離を取ったが15mもない。 それに、今こいつと戦うことも出来ない。
ないこを治療しに行かな、本気で死ぬ。
青
左大臣:レディスト
ないこを抱えてしゃがんだまま、まるで防護結界を張るようにして相手との間に魔法陣を展開する。
黒魔学校時代に本で読んだ。 「世界最大の黒魔術」といわれる魔法。
魔族が創り出したらしい。その魔法陣の全長は直径10m。完全な展開まで10秒はかかるほどの大きさだ。 俺の知ってる魔法の中で1番でかくて、1番威力が高い。
この部屋を覆い尽くすくらい大きな魔法陣は、実際に発動"できれば"その威力は街1つを吹き飛ばすほどだろう。
左大臣:レディスト
左大臣:レディスト
青
左大臣:レディスト
魔法陣が完成し相手を魔法陣越しに睨むと、向こうからは笑みが返ってきた。
左大臣:レディスト
青
そうだ。これはハッタリ。
ただ知識として知っているだけで、実際に扱える技量があるわけではない。 死ぬ覚悟でありったけの魔力を流し込んだとしても、この魔法の完全な発動は不可能だ。
そしてこの場にいる全員が死ぬ。
青
今ここで戦うわけにはいかない。 ないこは死なせられない。
どうか、気まぐれでもいいからここから去ってくれ。
左大臣:レディスト
左大臣:レディスト
青
左大臣:レディスト
左大臣:レディスト
桃
左大臣:レディスト
左大臣:レディスト
青
行った.....どこかに消えた。 魔力が遠ざかっていくのが感じるから、潜伏しているわけではないだろう。
青
青
桃
青
傷が深すぎる。いや深いとかじゃない。もう貫通している。
こんなに怪我している人を初めて見た。 無論、俺の使える白魔術でどうこうできるような傷じゃない。 これはほとけでも治せるか怪しい。
桃
ベチャッ(血)
青
桃
黒いマントに飛び散る赤いシミ。 ないこ自身も、自分の手についている吐血を見て目を見開いている。
青
桃
青
青
桃
青
桃
桃
青
ないこの赤で染ったシャツに目をやる。 まだ、彼自身は諦めていない。なんとか「生きること」を選択しようとしている。
桃
青
青
青
冒険者たち
青
青
冒険者たち
たしかAランクだった。 怪我もしてなさそうだしリーダーになってもらおう。
青
冒険者たち
青
青
青
青
青
桃
ないこを抱えて無機質な廊下を走る。 大丈夫。地図は全て頭の中に入っている。迷子にはならない。
青
桃
魔物
青
倒している暇は無い。 後ろにだんだん魔物の群れができていくが、逃げるしかない。
青
青
青
〈 聞こえるよ!息切れすごいけど大丈夫?
〈 てかいふくんだよね?その魔法石、ないちゃんのじゃ....
青
〈 はぁッ!?「腹ぶち抜かれて」!?
〈 どういう意味さ!もうちょっと具体的に言ってよ...!!
青
〈 うそ...ないちゃんがそんな大怪我するの.....?止血はできる状況じゃないの?せめてそれだけでも...
青
青
勇気がないとかそんなのではない。 ただ、この大きさの傷を魔法無しで止血できる方法を俺は知らない。
青
〈 わかった。入口近くに来て!僕らはそこから動いてない
青
青
三大貴族から食らった傷が痛い。 あの左大臣ほど槍は大きくなかったが、一応肩あたりを貫通させられている。
ないこを抱えられるのもあと何分かわからない。もう限界が近い。
青
魔王城に乗り込む前夜
桃
青
桃
青
桃
桃
青
桃
桃
青
桃
青
青
桃
青
桃
桃
青
桃
桃
青
桃
桃
青
青
桃
桃
全ての責任を被るなんてごめんだ。 仲間を失って平和な世界で生きるなんてそんなの一種の拷問じゃないか。
足に力を入れて立ち上がる。その動作だけでも辛いが、自分のせいで仲間が死んでしまう方がもっと辛い。
後方を確認すると、ありえない量の魔物がいる。ダンジョンの比じゃない。 でも俺はこいつらから逃げないと、仲間を殺してしまうのだ。
青
魔物
魔物
青
青
青
桃
青
俺が走るのに合わせてないこの血がポタポタと道を作っていく。 さっきまで「俺はまだ死ねない」と唸っていたのに、今はもうその青ざめた顔が動かない。
己の感覚もよく分からなくなってきてるけど、身体が冷たい気がする。 さっきまでちゃんと熱かったのに。
青
3分なんて舐めたこと言ってられない。 2分....いや、1分以内につかないと。
青
水
青
青
水
思ったよりも到着が早かった。 どれだけ走ってきたのだろう。息切れが酷いし後ろに大量の魔物がいる。
水
兵士たち
青
水
水
赤
膝の上で寝息を立てているりうちゃんに目をやる。 うなされたり苦しそうにしているけど、心音に乱れは無いし安静ではある。
頭を強く打ち付けて倒れたから、ショックで気絶しただけならいいんだけど。
水
水
青
水
りうちゃんを他の白魔に預けてないちゃんを床に寝かせる。
水
青
水
水
本当に腹部に何かが貫通した跡がある。 ないちゃんの真っ白なシャツが真っ赤に滲んで破れている。 首元にも血がついているから、吐血したというのもかなりの量らしい。
これはたしかにいふくんじゃ止血できない。白魔でも難しいくらいだ。
昔の僕ならないちゃんの体揺さぶって泣いていただろう。こんな大怪我した仲間、怖くて治療する勇気はなかった。 だから僕は修行したんだ。
もう意気地無しじゃない。
水
青
水
水
青
青
そしてその後にこう続けたんだ。
「怪我した仲間を治せるのは、ほとけっちだけだよ」
って。
水
僕がやらなきゃ。 治せるのは、僕だけだ。
水
青
水
わかってるから治療してあげれないこと一旦謝ろうとしたんじゃん。 魔王城の中でも彼の言葉にはカチンとくる。
水
白魔
青
水
ないちゃんの腕血まみれだもん。 でもこれはいふくんの血だ。 抱えてる時に火傷した手押し付けてたからよけいただれてる。
桃
水
よく見たら後頭部も怪我してる.... 自分を犠牲にでもしたの?だったらみっちり説教コースだね。
いつも僕が言わなきゃ治療されに来なかったのに、動けなくなって仲間に抱えられて治療されに来るなんてちょっと笑っちゃうじゃん。
逃がさないよ。 僕ら6人は一緒じゃなきゃダメなんだ。
水
簡単な治療魔法をしながら考える。 しないよりマシなのは確かだが、これはただの「時間稼ぎ」にすぎない。
水
何も無い中で傷を塞ぐのは今は不可能。 よって僕の持っている選択肢は1つ。
「移植」だ。
何か代わりのものを用意すれば、イチから傷を塞ぐ必要は無い。 その"代わり"を取り除く魔法もくっつける魔法も僕は覚えている。
水
ベルリナ家の書物に記載されていた複合魔法で、移植の対象を己にする魔法があった。
自分の皮膚や内臓を患者に移す。 患者の傷は自分が負う。
複雑な魔法だが、魔法陣さえ展開できればすぐに行えたはず。
なぜかって、それは....
水
僕がないちゃんのこの傷を受けたらすぐに死ぬかもしれない。ないちゃんは根性で耐えてるけど僕は無理だ。
仮に死にはしなくとも、魔王との決戦で足でまといになる上に今後一生後遺症でまともな生活は送れないだろう。
でも、それでないちゃんが死なないで済むなら....僕は......
水
青
水
青
肩の治療を受けながらいふくんが聞いてくる。ほんと痛そう。僕だったらその傷でも耐えれない。
水
水
青
水
青
水
青
水
青
水
水
青
青
水
びっくりするほど冷たい声で叱られる。 抑揚もないのに、怒ってるのがしっかりわかる。 顔が怖い。睨んでないのに圧がすごい。
つい回復魔法を止めてしまいそうになるほど、いふくんは怖かった。
青
青
水
青
青
水
青
いふくんの言う通りだった。 なんで犠牲とか考えてたんだろ。 そもそも「無血の魔王討伐」なのに。
青
水
身代わりが...同類じゃなければいい?
水
人間には人間の体じゃないといけないと思っていたけど、似ている生き物ならできるんじゃない? それこそ、人型に近い魔物とか。
魔法を少し改変したらいける気がする。 僕が新しい魔法を作るんだ。
水
水
青
青
白魔
青
水
青
青
水
水
僕も伝えようとしたんだ。 りうちゃんが気絶したこと、ないちゃんが大怪我したこと、いふくんと合流する予定なこと。 でも、魔道具が反応してくれなかった。
水
青
青
青
水
青
青
水
水
青
いふくんが断言するなら信じられる。 それなら、新しい作戦は伝えられるようだ。
水
頼みの綱のないちゃんはこの状態だし、僕はそんな頭のいいことできない。 今、人間側のブレインは確実に__
青
彼だ。
青
青
水
兵士たち
青
水
左大臣はないちゃんといふくんペア、右大臣はアニキとりうちゃんペアで倒すというのが当初の予定だ。 右大臣がガラ空きだけどいいのだろうか?
青
水
青
青
青
水
水
ないちゃんとりうちゃん。主力2人が欠けた状態での最善はいふくんの言った作戦で間違いないと思う。 だって、いふくんの「大丈夫」は信じられるから。
水
水
青
青
兵士たち
青
ある兵士
ある兵士
青
ある兵士
水
青
青
ある兵士
青
青
水
水
青
水
青
なんなのこの人。 別れ際くらいちょっとはかっこよく居てよ。兵士さんたち困ってるじゃん。
青
水
水
水
•*¨*•.¸¸♬︎•*¨*•.¸¸♬︎•*¨*•.¸¸♬︎•*
•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪__
桃
なんだここ。 花畑?
花粉すごそー....やだなぁ。
桃
謎の女性
誰だろうこの人。 あれ、俺今この人と踊ってる?
•*¨*•.¸¸♬︎•*¨*•.¸¸♬︎•*¨*•.¸¸♬︎•*
よく聞いたら音楽も鳴ってる。 三拍子だからワルツを踊ってるのか。俺ってこんなの踊れたんだ。
桃
この女性、誰なんだろう。 小柄で背が低いから顔がよく見えない。 初めましてじゃない気がするけど、こんな知り合い居ないんだよね。
緑色の服も、地味な色なのになぜか目に焼き付いて離れない。 後ろで止められた髪も、上から見れば意外と短かいんだな。もっと長くないと止めれないと思ってた。
匂いも知っているような。 フルーツの香りがする。アップルパイみたいな、甘い香り。
桃
謎の女性
なんでこんなに儚く感じるんだろう。 その歌声のせい?
手はなんとなく優しく握ってるけど、向こうからは少しも握られてなくて、俺が手を離したらどこかへ消えてしまいそうな気さえする。
飛ぶように俺のリードについてくる。 背中に羽でも生えてるんじゃないか? なんだか病人みたいに細身だし、身体が軽いのかな。
謎の女性
桃
もしかして、その声は__
桃
お母さん
桃
本物?
いや、偽物でもいい。
ずっと会いたかった。
桃
青
黄
黄
顔を見れてほっとする。 目の前で腹ぶっ刺されたないこと苦しそうな顔のりうらを見てきた後だから、余計にアニキが無事なことが嬉しい。
青
黄
黄
青
黄
冒険者たち
青
黄
青
肩がサックリいってる。斧使いなのにこれはキツイだろう。 かなり深いけど、応急処置程度なら俺でもできそうだ。
斧使い
黄
青
青
冒険者たち
黒魔が白魔術を使うのは禁忌だけど、この際もう吹っ切れようと思う。 アニキもほとけも知っているし、他の仲間にもじきバレる。
なにも使い惜しむようなものじゃない。 勝つために魔法を使う。それだけだ。
青
青
黄
青
青
黄
青
黄
青
黄
青
「大丈夫」は軽い言葉じゃない。 今の俺の「大丈夫」は、人間側の命運を分ける。
ないこは意識不明。つまり、今魔王討伐を動かせるのは俺である。 みんなそう思ってるし実際そうだ。 俺自身も重々承知している。
青
青
揺るぎない根拠がある。 「俺らは強い」という、根拠が。
なによりも信じられる事実は、記憶として脳に刻み込まれている。 努力も、逆境も、幸せも、覚えている。
黄
青
黄
青
左大臣、レディスト。
『もう1人仲間を潰したときのお前の顔が楽しみだな』
"仲間を潰す "?
青
潰されるのは、お前の方だ。
続く