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ー私に夢を見させてー
第1話
放課後の体育館は、いつもより少しだけ静かだった。
床に響くスニーカーの音と、ボールが跳ねる音。
それだけで、胸の奥がきゅっと痛くなる。
―あぁ、やっぱり好きだな。
私は夢々(ユユ)。
烏野高校バレー部のマネージャー
かつてはコートの中にいた
勝つために、夢を見るために、必死でボールを追いかけていた。
でも、今はコートの外。
怪我をして、
居場所を失って、
それでも、バレーの事は嫌いになれなくて。
だから今日も、この体育館にいる。
夢々ユユ
誰にも聞こえないような声で、そう呟いた