少し錆びたドアノブを回すと
ギィィィィ
という音がした
久しぶりに見る部屋は
私を待っているようだった
麻里
麻里
片付けなくてはならないものが
山のように積み重なっている
麻里
長い間放置していた部屋では
埃たちが舞っていた
終わった頃には
日が沈みかけていた
麻里
自分で言うのもあれだが
荒れていた部屋は
見違えるほど綺麗になった
机や本棚
ベッドなどがはっきりと見える
麻里
麻里
麻里
麻里
麻里
麻里
埃まみれの部屋にずっといた姉
姉が亡くなって以来
この部屋には 足を踏み入れてなかった
麻里
麻里
大掃除をしても
姉との思い出は
未だ、消えない
コメント
1件
ああ……やっぱり家族が死んだらそこに入りたくなくなったりするもんなんかな。