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面白くて感動しました! 祝福のメシアとアイの塔…今度聞いてみようと思います♪
😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭 確か、これみんなのタヒぬやつ、モチーフ?のタヒにかたがあるんだよね… 1番目…溺タヒ 2番目…焼タヒ 3番目…餓タヒ 4番目…狂タヒ 5番目…生き埋め 6番目…感電タヒ 7番目…失血タヒ 8番目…凍タヒ 9番目…溶タヒ 10番目…孤独タヒ(?) とかだったはず…泣けてくるよ神
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
アンナ(僧)
アイカ(踊り子)
主
主
主
主
主
主
人智を越えた力を求め神を愚弄した文明が、神の怒りを買った。
神が、世界を形作る9つの要素を1つの塔の中に封じ込めると、世界は緩やかに終焉に向かい始めた。
そんな中、神の許しを乞おうと1人のメシアとその仲間たちが塔を登った。メシアは神の許しを得て、9つの要素から祝福の灯をもらい、祭壇に世界の寿命を灯す。
それから――世界の寿命は、15年ごとに生まれるメシアの灯で繋がれていった。
ここはとある町
鳥が鳴き、風がささやき、花が揺れている平和な町
しかし、この町にはある掟がある
それは、15年に一度メシアと呼ばれるものが「アイの塔」と呼ばれる塔に登り、祭壇に火を灯し、世界の寿命をのばすというものだ
明日はその15年に一度のその日である
町のもの
すまない先生
町のもの
すまない先生
すまない先生
すまない先生
町のもの
すまない先生
町のもの
町のもの
すまない先生
そして町のものが去っていた
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生
そうして日が暮れ、パーティーの時間になった
マネーの家は豪邸で、パーティーをするにはもってこいの場所である
Mr銀さん(村長)
すまない先生
流石マネー、豪邸が飾り付けられていてもっと華やかになっている
Mrマネー(パン職人)
Mrブラック(パン職人)
マネーとブラックは親友で、共に世界的に有名なパンを作っている
まさにパン作りの達人だ
すまない先生
ふぅぅぅぅぅ!!!
すまない先生
少し離れたところから歓声が聞こえる
すまない先生
Mr銀さん(村長)
すまない先生
Mrマネー(パン職人)
すまない先生
Mrブラック(パン職人)
Mrブラック(パン職人)
Mrマネー(パン職人)
ステージにつくと、生徒達がアイカの踊りに夢中になっている
すまない先生
アイカ(踊り子)
Mrバナナ(詩人)
Mr銀さん(村長)
Mrブラック(パン職人)
Mrマネー(パン職人)
Mr赤ちゃん(剣士)
そう赤ちゃんが告げると、音楽も踊りもピタッと止まり、皆がすまない先生を見る
すまない先生
アンナ(僧)
アイカ(踊り子)
すまない先生
すまない先生
アイカ(踊り子)
Mrバナナ(詩人)
すまない先生
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrブラック(パン職人)
Mrマネー(パン職人)
アンナ(僧)
アンナ(僧)
全員
そう言い全員は両手を握りしめて食べ物に感謝を捧げた
アンナ(僧)
アンナの凛とした声が響く
アンナ(僧)
アンナ(僧)
全員
皆が宝石のようなパンを口に運ぶ
全員
全員
Mrブラック(パン職人)
Mrマネー(パン職人)
アイカ(踊り子)
Mrバナナ(詩人)
アンナ(僧)
アンナ(僧)
Mr赤ちゃん(剣士)
Mr銀さん(村長)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrブラック(パン職人)
Mrマネー(パン職人)
すまない先生
すまない先生
アイカ(踊り子)
その言葉を聞いた瞬間、その場にいた全員の目が輝いた
アイカ(踊り子)
Mrバナナ(詩人)
アイカ(踊り子)
軽やかな音楽が流れ、バナナの綺麗な歌声が響き、ステージには天使が舞い降りた
アイカ(踊り子)
Mrバナナ(詩人)
すまない先生
アイカの長く、美しい桃色の髪が踊ることによって揺れる
そして衣装の羽衣も合わさってアイカはまさに天使のような美しさだ
Mr銀さん(村長)
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrマネー(パン職人)
Mrブラック(パン職人)
アンナ(僧)
Mr赤ちゃん(剣士)
皆が息をするのを忘れるほどの美しさ
それは世界一になって当然だろう
アイカ(踊り子)
Mrバナナ(詩人)
パチパチパチ
音楽が鳴り終わり、歌声が止まり、踊り子も決めポーズをした途端拍手が挙がった
なかなか鳴り止むことがなかった
アイカ(踊り子)
Mrバナナ(詩人)
パチパチパチ
再び拍手が鳴った
Mr銀さん(村長)
すまない先生
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrレッド(羊飼いの兄)
アンナ(僧)
Mr赤ちゃん(剣士)
Mrマネー(パン職人)
Mrブラック(パン職人)
アイカ(踊り子)
Mrバナナ(詩人)
みんなが口々に感想を言い、バナナとアイカは照れている
すまない先生
すまない先生
すまない先生は何かを思い出し、こう告げる
すまない先生
皆の視線がすまない先生に向く
アンナ(僧)
すまない先生
皆に緊張が走る
すまない先生
全員
Mr銀さん(村長)
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrブラック(パン職人)
生徒達は驚きを隠せない
すまない先生
すまない先生
アンナ(僧)
Mrバナナ(詩人)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrマネー(パン職人)
アイカ(踊り子)
Mr赤ちゃん(剣士)
生徒たちは次々と喜びを語っている
しかし、Mr銀さんだけ、なぜか一瞬険しい顔をしたのはなぜだろう
気のせいだろうか
すまない先生
すまない先生が言いづらそうに言う
すまない先生
すまない先生
生徒
生徒達は何かを考えているのだろう
誰一人として口を開かない
沈黙の時間が続く
すまない先生
すまない先生
すまない先生
すまない先生
そう言ってすまない先生は走り去っていく
すまない先生
すまない先生の心情は、
生徒達に来て欲しかったという寂しさ
生徒達を危険にさらしたくない
という想いが混ざってぐちゃぐちゃだった
そうして夜が明け、メシアがアイの塔へ旅立つ時が来た
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
そして扉に手をかけ、外に出る
外の景色は予想外のものだった
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
そう、生徒達全員がすまない先生の家の前に集まっていた
アイカ(踊り子)
Mrブラック(パン職人)
アンナ(僧)
Mr銀さん(村長)
すまない先生(メシア)
すまない先生は驚きを隠せない
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
すまない先生(メシア)
すまない先生の目から涙が流れる
Mr銀さん(村長)
銀さんがすまない先生にハンカチを渡す
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
Mrマネー(パン職人)
Mrマネー(パン職人)
Mrマネー(パン職人)
すまない先生(メシア)
「先生」という言葉は今日は聞け無いんだな、と思いながら明日からは「先生」なんだしいいか、とメシアは笑った
すまない先生(メシア)
生徒
Mrバナナ(詩人)
すまない先生(メシア)
Mrブラック(パン職人)
すまない先生(メシア)
生徒
生徒達のため息が揃う
すまない先生(メシア)
Mr銀さん(村長)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrブラック(パン職人)
ブラックはパソコンをカタカタと打つ
Mrブラック(パン職人)
Mrブラック(パン職人)
すまない先生(メシア)
アイカ(踊り子)
アイカ(踊り子)
すまない先生(メシア)
アイカ(踊り子)
すまない先生(メシア)
アイカ(踊り子)
アイカ(踊り子)
そう言い、アイカは後ろを向いて1つにまとめた桃色の髪を見せてきた
Mr赤ちゃん(剣士)
アイカ(踊り子)
Mr銀さん(村長)
すまない先生(メシア)
生徒
そうしてメシアを含む、10人がアイの塔へと旅立っていった
途中、何度も敵が攻めてきたり天候が急変したりした
ある時は赤ちゃんが川に飛び込んで溺れそうになった
またある時は雨で進めず、洞窟の中で休んでいる時にアイカがバナナの歌とともに踊ってくれてみんなを元気づけてくれた事もあった
様々な苦労を皆で乗り越え、ついにアイの塔へ
アイの塔はとても高く、頂上が見えないほどだった
Mr銀さん(村長)
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrレッド(羊飼いの兄)
生徒
アイの塔の迫力に押されたのだろうか
生徒たちは皆、不安そうな顔をしている
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
すかさずブラックが言う
Mrブラック(パン職人)
Mrブラック(パン職人)
すまない先生(メシア)
Mr銀さん(村長)
生徒達は次々とメシアの周りに移動する
なんだか守られている感覚で不思議だなぁとメシアは思う
Mr銀さん(村長)
全員
中に入ると長い階段が頂上まで螺旋状になっていた
上に行けば行くほど相当な高さになるだろう
アイカ(踊り子)
アンナ(僧)
Mr赤ちゃん(剣士)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrブルー(羊飼いの弟)
階段は何百段とあるのだから疲れて当然だろう
すまない先生(メシア)
Mrブラック(パン職人)
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
Mrブラック(パン職人)
何段か進んでいくと、メシアがつまずく
すまない先生(メシア)
手に持っていたトーチが宙を舞う
Mrバナナ(詩人)
バナナが空高くジャンプし
Mrバナナ(詩人)
見事トーチを落とさないでキャッチした
生徒
生徒の何人かから歓声が上がる
Mrバナナ(詩人)
すまない先生(メシア)
Mrブラック(パン職人)
ブラックとバナナは鬼のような形相をしている
すまない先生(メシア)
Mr銀さん(村長)
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrマネー(パン職人)
Mr赤ちゃん(剣士)
Mrバナナ(詩人)
Mrブラック(パン職人)
2人のため息が揃う
すまない先生(メシア)
そして10人は階段を登り進める
そうして階段を登り、最初の祝福「華やぐ波」の扉ところまで来た
全員
扉はとても分厚く、簡単に開きそうではない
すまない先生(メシア)
メシアが軽く扉に触れたら、バッと扉が開いた
生徒
Mrブラック(パン職人)
アイカ(踊り子)
扉の奥はとても広く、真ん中に波の紋様の祝福が光っていた
皆は息を呑む
生徒たちはヒソヒソと何か話している
すまない先生(メシア)
メシアが祝福に触れようとする
すまない先生(メシア)
誰ががメシアの手に小さな手を重ねる
すまない先生(メシア)
横を見ると銀さんが立っていた
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
銀さんがメシアを突き飛ばす
すまない先生(メシア)
メシアは扉の外に出されてしまった
生徒
生徒達も驚きを隠せない
Mr銀さん(村長)
閉まっていく扉の隙間から、優しい笑みを浮かべる銀さんが祝福に触れようとしていた…
扉が閉まり、扉の中から大きな波の音が聞こえる
すまない先生(メシア)
アイカ(踊り子)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mr赤ちゃん(剣士)
すまない先生(メシア)
ここにいる全員、突然の事態に困惑しながら泣くもの、怒るものがいた
Mr赤ちゃん(剣士)
そう赤ちゃんが告げる
すまない先生(メシア)
Mr赤ちゃん(剣士)
生徒
生徒達はなにか考えている
Mr赤ちゃん(剣士)
そして2つ目の扉「炎の宴」が開く
すまない先生(メシア)
Mr赤ちゃん(剣士)
赤ちゃんが剣を振り回しながらものすごい速さで扉の中に入っていく
Mr赤ちゃん(剣士)
扉が閉まる
扉の奥からパチパチと燃えるような音が聞こえる
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
アイカ(踊り子)
アイカの翡翠の瞳には涙が浮かんでいる
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
生徒
残った生徒は返事をする
どんよりと重い空気が流れる
階段を登っているとき、誰も何も言葉を発さなかった
最初塔に行ったときの会話が嘘のように
たまにすすり泣く音が聞こえるくらいだ
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
メシアも突然の事でまだ頭の中が整理できていない
どんよりした空気をまとったまま、3つ目の扉についた
3つ目の扉「恵みの陽光」が開く
祝福はとても明るく、どんな暗闇でも照らしてくれそうなくらい明るい
Mrマネー(パン職人)
そう言ってマネーは誰よりも速く扉の中に入る
そして祝福に触れ、扉が閉まる
扉の奥から差し込む光が強くなった
Mrブラック(パン職人)
マネーと誰よりも仲良しだったブラック
扉が閉まり終えると急いで反対側の4つ目の扉「安息の闇」へ進む
Mrブラック(パン職人)
扉が閉まる
扉の奥からは何も聞こえない
すまない先生(メシア)
メシアが続けて話す
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
そう話したとたん、5つ目の扉「揺蕩う大地」が開く
アンナ(僧)
ついにアンナまで祝福を奪っていった
アンナ(僧)
扉が閉っていく、ゆっくりと
扉の隙間からは神に祈るようなポーズを取っているアンナの姿が
扉が閉まり、扉の奥からは重たい砂の音が聞こえる
すまない先生(メシア)
メシアはあまりのショックに動けない
そして6つ目の扉「雷鳴の囃子」が開く
バナナが待ってたと言わんばかりのスピードで扉の中へ
Mrバナナ(詩人)
アイカ(踊り子)
その手に持っている本に書かれているのだろう「希望の歌」を歌いながら祝福に触れるバナナの姿が見えた
扉が閉まる間、少しこちらを見ていた気がしたがそんな訳無いだろう
扉の奥からは聞いたことがないような大きい雷鳴の音が響く
皆んなは我先にと祝福を奪い合っている
もう優しかった仲間の姿はない
すまない先生(メシア)
アイカ(踊り子)
アイカが冷たく言い放つ
すまない先生(メシア)
さっきまで優しかったアイカはどこにもいない
目がいつもの優しい目ではなく、欲望にまみれた目をしている
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
アイカ(踊り子)
何を言ってもアイカの表情は変わらない
少し震えている気がする
怒らせてしまったのか?
すまない先生(メシア)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrブルー(羊飼いの弟)
すまない先生(メシア)
2人の優しさに、少し心が落ち着く
しかし、また裏切られるんじゃないかという不安はどうしても消えない
すまない先生(メシア)
4人は次の階へと続く階段を登る
先頭にはレッドとブルー
そして間に挟まれているメシアが歩いている
アイカ(踊り子)
その後ろを何も喋らないアイカが歩いている
今まで感じたことのない空気を感じながら次の階へと進む
4階についた
バッ、と7つ目の扉「旋風のロンド」が開く
アイカ(踊り子)
アイカはさっきバナナが歌っていた希望の歌に合わせて舞をしながら扉の中へ
アイカ(踊り子)
アイカは引きつった笑みを浮かべながら祝福に触れる
扉が閉まり、扉の奥からは甲高い風の音が
すまない先生(メシア)
何度も裏切られ、ついにメシアはしゃがみ込む
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrブルー(羊飼いの弟)
ドンッという音でメシアは顔を上げる
見ればブルーがレッドを押し倒し、祝福へと向かっていた
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrブルー(羊飼いの弟)
そうしてブルーは8つ目の扉、「白銀の園」へ
扉がゆっくりと閉まる
Mrブルー(羊飼いの弟)
レッドを見つめる青い瞳から流した涙は歓喜の涙なのか
それとも別の感情なのか
涙は流れるよりも早く凍った
扉が閉まり、扉の奥から溢れる冷気が一層冷たくなった
Mrレッド(羊飼いの兄)
レッドは何回も、何回も床を叩きつける
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
メシアは泣き叫ぶレッドの手を引き、次の階へと進む
広い塔に2人だけの空間
会話は何もなく、ただ長い時間が過ぎていく
そうしてついに最後の扉、眠れる「マグマの胎動」へ
扉が開く
すまない先生(メシア)
メシアが扉の中に入り、祝福を受けようとする
Mrレッド(羊飼いの兄)
ドンッと、誰かに押され、メシアは体制を崩す
すまない先生(メシア)
Mrレッド(羊飼いの兄)
メシアは扉の外に追い出された
そうしてレッドが祝福に触れる
Mrレッド(羊飼いの兄)
レッドはいたずらっぽい笑みを浮かべる
約束とは…なんなのだろうか
扉が閉まり、扉の奥からは火山の爆発音が響いた
すまない先生(メシア)
メシアは限界だった
信じていたレッドにまでも裏切られたのだから
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
メシアは震える足で立ち上がり、頂上へと登った
灯りのないトーチを掲げながら
最上階に来て、メシアは 目を疑った
すまない先生(メシア)
9人の骸骨とその手には9本のろうそくが握られていた
そして祈りの祭壇を取り囲む様に祝福のシンボルが周りに掘られていた
そして謎の人物も…
すまない先生(メシア)
先代メシア
先代メシア
すまない先生(メシア)
先代メシア
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
先代メシア
すまない先生(メシア)
先代メシア
すまない先生(メシア)
現代メシアは祭壇の中心に立つ
すると、骸骨が持っていた9本のろうそくが溶け出す
まるで血の様に
すまない先生(メシア)
先代メシア
先代メシア
すまない先生(メシア)
先代メシア
先代メシア
すまない先生(メシア)
先代メシア
先代メシア
先代メシア
先代メシア
すまない先生(メシア)
先代メシア
先代メシア
すまない先生(メシア)
現代メシアはすべてを悟った
先代メシアが教えてくれたから
現代メシアは膝から崩れ落ち、涙を流す
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
先代メシア
先代メシア
先代メシア
先代メシア
先代メシア
そう言い先代メシアはヒカリに包まれ、消えていった
すまない先生(メシア)
メシアは泣き叫ぶ、仲間の名前を呼びながら
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
メシアの頭の中に、仲間の記憶が溢れる
祝福に触れた瞬間、視界は一瞬で水に埋もれた
水が肺に入ってきて苦しい
波が強くて逆らえず、体のあちこちを床や壁にぶつける
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
祝福に触れた瞬間、辺りが火の海になった
とても暑くて服が燃えてしまいそう
Mr赤ちゃん(剣士)
剣で自分に向かってくる火を切りながら出口は無いのかと進む
しかし、どんなに進んでも火の海から解放されることはなかった
ついに火の一部が俺の服についた
Mr赤ちゃん(剣士)
パチパチと音を立て、俺の服が、体が燃えていく
あまりの痛みに耐えられず、地面に足を付いた
そして昔の記憶が走馬灯のように溢れてくる
すまない先生と一緒に剣の稽古をしたこと
ブラックとマネーの美味しいパンを食べたこと
バナナとアイカの最高のコンビのダンスを見たこと
様々な記憶が蘇る
Mr赤ちゃん(剣士)
Mr赤ちゃん(剣士)
Mr赤ちゃん(剣士)
Mr赤ちゃん(剣士)
祝福に触れた瞬間、辺りは一気に砂漠へと変化した
Mrマネー(パン職人)
太陽が眩しく、身体の水分を奪っていく
何処に行ってもあるのは乾いた砂だけ
Mrマネー(パン職人)
水も、植物も、大好きだった親友もどこにもいない
親友を1人置いてきたのは初めてだった
Mrマネー(パン職人)
小さい時からずっと2人で過ごしてて、大きくなっても俺達は離れなかった
まだ有名なパン職人になっていなかった時のこと
2人で試行錯誤しながらつくったパンを2人で食べ合い、美味しいと思うパンを作っていた
俺はあの時の時間が何よりも好きだった
何度パン作りに失敗しても2人だから乗り越えられた
何度も、何度もパンを作り続け、ついに世界的に有名なパン職人になったときの感動は今でもよく覚えている
そんな事を考えていたら太陽から放たれる光は段々と強くなり、その光は人間の、身体の受け入れられる限界を超えていく
やがて光は目を潰し、何も見えなくなった
そして砂の上に倒れ込み、自分の死期を悟る
Mrマネー(パン職人)
もう死ぬというのに、死にたくないという思いがなぜか強くなる
泣きたいのに、太陽の光は涙を流すことさえ許してくれない
すまない先生や仲間、そしてブラックのことを思いながら太陽に焦がされていく
Mrマネー(パン職人)
祝福に触れた瞬間、辺りは闇となった
何も見えず、何も聞こえず、手足の感覚がなくなっていくのを感じる
こんなに1人が心細いと思ったことはない
闇の中、1人でぽつんといるのはどれほど怖いことだろう
人間は闇の中で過ごしていたら、精神が壊れていき死に至ると聞いたことがある
自分もそうなってしまうのかと思いながら昔を振り返る
私とマネーは小さい頃から一緒だった
きっとすまないスクール中で過ごした時間が長いのはマネーだろう
マネーはよく私にちょっかいをかけてきて、パンを焦がすし、いたずらも仕掛けてくる
でも私がマネーを嫌いになったことは一度もない
それほどマネーが好きだったのだろう
Mrブラック(パン職人)
闇の中、声を出してみるも、闇に声が吸い込まれ自分の耳に届くことはなかった
もう限界だ
体が闇に蝕められていくのを感じる
精神の崩壊に近い状態になっていく
Mrブラック(パン職人)
祝福に触れた瞬間、視界が土で遮られた
全身土に埋まっているからこの祝福を受けるものは皆、生き埋めにされて死ぬのだろう
息ができなくて苦しい
どうもがいても外に出ることは不可能なのだろう
自分の死を身近に感じながら昔のことを思い出す
私は小さい頃から人とのコミュニケーションを取るのが苦手だった
すまないスクールに入学した時もそう
周りの人達は次々と友達を作っていき、私は1人でいつも過ごしていた
ある時、私がたくさんの花が咲いている丘で遊んでいた時のこと
急に後ろから「ねぇ!」と声を掛けられ、振り向くとすまないスクールの生徒が笑顔で立っていた
その子は「アイカ」と名乗り、私達はそこから仲良くなった
アイカがあの時話しかけてくれなかったら私はずっと暗い性格のままだったと思う
アイカが話しかけてくれたから今の私がいる
アンナ(僧)
アンナ(僧)
薄れていく意識の中、アイカに感謝を伝えた
祝福に触れた瞬間、天井には雨雲ができて僕の近くに雷を落とした
高速で放たれる雷を避けるのは至難の業だ
雷は不規則に地面に落ちてきたり空を這うのにここの雷は僕ばかり狙ってくる
まるで誰かが操っているかのように
Mrバナナ(詩人)
体力も無限にあるわけじゃないから結構しんどい
Mrバナナ(詩人)
Mrバナナ(詩人)
愛するりんご姫のことを考えていたら雷が直撃した
Mrバナナ(詩人)
全身痺れ、味わったことのない痛みを感じた
雷の威力は強力だが、一発では死なせてくれない
僕が弱った所を狙うかのように2本の雷が僕の体を貫く
Mrバナナ(詩人)
もうほとんど体の感覚がない
そしてとどめを刺すかのように1本の大きな雷が落ちてきた
身体的に限界な僕は地面に倒れこむ
Mrバナナ(詩人)
Mrバナナ(詩人)
Mrバナナ(詩人)
りんご姫に想いを伝え、別れを告げる
Mrバナナ(詩人)
Mrバナナ(詩人)
Mrバナナ(詩人)
Mrバナナ(詩人)
Mrバナナ(詩人)
祝福に触れた瞬間、景色がお花畑へと変わった
何処かで見たことがあるお花畑だ
アイカ(踊り子)
思い出した
ここはアンナと初めて出会った場所によく似ている
アイカ(踊り子)
ここで死ぬ恐怖と、思い出の場所によく似ていて懐かしい記憶が脳内に溢れてくるから涙と笑いがこぼれる
アイカ(踊り子)
アイカ(踊り子)
アイカ(踊り子)
親友のことを考える
大好きだったアンナは死ぬときまで自分のことを思ってくれているかな、と
そう思いながら自分が受ける祝福は何なのかと気になる
アイカ(踊り子)
アイカ(踊り子)
いつ来るか分からない神の怒りに少し怯えながらさっきのバナナが歌っていた「希望の歌」を思い出す
アイカ(踊り子)
アイカ(踊り子)
アイカ(踊り子)
アイカ(踊り子)
そう独り言を言うと急に強い風が私の身体を花の上に倒した
アイカ(踊り子)
風はびゅうびゅうと吹いていて、綺麗な花が舞う
アイカ(踊り子)
強風は私の服の裾を切り刻む
アイカ(踊り子)
この服は誕生日にアンナからもらったものである
大切にしていてなかなか着ることができなかったけど、死んでこの世を去る時くらい着たいと思って今日着てきた
切り刻まれるとは予想外だったけど
風は見えない刃物となり、私の身体を切り刻む
そして勢いをまし、私の身体を宙に浮かせて地面に叩き落とす
アイカ(踊り子)
どうやら私の祝福は長時間苦しむことになりそうだ
風が吹くたび花や土が私の方に向かってきて、目に入ったりトゲになって身体を傷付けるからとても痛い
何時間経ったのだろう
いや、1時間も立っていないかもしれないが私にはとてつもなく長く感じる
大切な服はボロボロで、土がついていて、大量の血でにじんでいる
アイカ(踊り子)
血を流し過ぎたせいか、目の前がくらくらする
またしても風が私の体を宙に浮かばせてから地面に叩き落とすを繰り返す
もうほとんど痛みを感じないからそろそろ死が近いのだろう
楽しかった思い出が頭の中に溢れ、それに比例して悲しくて、怖くて涙も溢れてくる
アイカ(踊り子)
アイカ(踊り子)
祝福に触れた瞬間、辺りの気温がぐっと下がった
Mrブルー(羊飼いの弟)
まるで南極のような寒さだ
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrブルー(羊飼いの弟)
と我ながらに思う
そして、あまりにも寒くてその場に体を抱え込みながらしゃがんだ
手足がかじかんで思うように動かせない
こんなに孤独を感じたことはない
いつもは大好きな兄貴がいるからどんなに怖くても大丈夫だった
だけどそんな兄貴はここにはいない
恐怖で涙がでてくる
しかし、涙は流れるよりはやく凍りついた
Mrブルー(羊飼いの弟)
段々と手足が凍りついてくる
気づけばもう膝下くらいまで凍っている
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrブルー(羊飼いの弟)
そして、身体の殆どが凍りついた
Mrブルー(羊飼いの弟)
祝福に触れた瞬間、床からマグマがあふれてきた
急いで逃げてもあっという間に床一面マグマの海となり、俺はマグマの餌食にされる
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrレッド(羊飼いの兄)
マグマによって俺の足が、骨が溶かされていく
無情にもマグマはすぐに俺を包み込み、全身をドロドロに溶かしていく
薄れゆく意識の中、俺は皆に伝える
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrレッド(羊飼いの兄)
これはパーティーが終わったあとのメシアを除く9人の会議
Mr銀さん(村長)
生徒
Mr銀さん(村長)
Mrブラック(パン職人)
アイカ(踊り子)
皆の視線が銀さんに集まる
Mr銀さん(村長)
Mrバナナ(詩人)
Mrバナナ(詩人)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
銀さんの顔が険しくなる
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
「生贄となり、神の怒りを収めるために15年間苦しみ続けること」
Mr銀さん(村長)
生徒
アンナ(僧)
Mr赤ちゃん(剣士)
皆の表情が青ざめる
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mrマネー(パン職人)
Mrブラック(パン職人)
Mr銀さん(村長)
一瞬で空気がピリついた
Mr銀さん(村長)
皆でメシアを騙し、祝福を奪って代わりに苦しむこと
Mr銀さん(村長)
生徒
皆んなは恐怖にかられている
アンナ(僧)
アイカ(踊り子)
2人が質問をする
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mr銀さん(村長)
Mrブルー(羊飼いの弟)
怖がりのブルーが震える
まぁ、そのような酷い話は誰だって震えるが
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
アンナ(僧)
一呼吸おいて、銀さんが続ける
Mr銀さん(村長)
アイカ(踊り子)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mrマネー(パン職人)
Mrバナナ(詩人)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mr赤ちゃん(剣士)
Mr銀さん(村長)
アイカ(踊り子)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
アイカ(踊り子)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
銀さんが話終えると辺りが静まり返った
沈黙が続く
しかし、その沈黙を破ったのは赤ちゃんだった
Mr赤ちゃん(剣士)
生徒
Mr銀さん(村長)
Mr赤ちゃん(剣士)
Mr赤ちゃん(剣士)
赤ちゃんは明るくいうが、覚悟を決めた顔をしていた
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mr赤ちゃん(剣士)
Mrバナナ(詩人)
生徒
Mrバナナ(詩人)
Mr銀さん(村長)
そして次々と「私も、俺も、」と声が上がる
そして最終的に皆がすまない先生の為に命を懸ける事を決めたのだ
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
銀さんは問いかけるが、皆の気持ちはもう変わらない
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrブラック(パン職人)
Mrマネー(パン職人)
他の皆も、うん!と頷く
Mr銀さん(村長)
生徒
Mr銀さん(村長)
生徒
アイカ(踊り子)
その言葉を聞いた皆が再び沈黙に入る
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mr赤ちゃん(剣士)
Mrマネー(パン職人)
Mrブラック(パン職人)
アンナ(僧)
Mrバナナ(詩人)
アイカ(踊り子)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mr銀さん(村長)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrレッド(羊飼いの兄)
レッドがブルーを抱きしめる
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mr銀さん(村長)
生徒
こうして話し合いは終わった
深い深い海の底
激しい波にさらされながら
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
吸う空気さえ熱い火の中
体についた火に焼かれながら
Mr赤ちゃん(剣士)
Mr赤ちゃん(剣士)
Mr赤ちゃん(剣士)
眩しい太陽が出ている砂漠の中
太陽にじりじりと身体の水分を奪われながら
Mrマネー(パン職人)
Mrマネー(パン職人)
光少しも通さない闇の中
徐々に精神が壊れていきながら
Mrブラック(パン職人)
Mrブラック(パン職人)
Mrブラック(パン職人)
土の匂がする、大地の中
空気がなくなってきて自分の死が迫ってきているのを感じながら
アンナ(僧)
アンナ(僧)
銃よりはやくこちらへ向かってくる光の矢
眩い光に体を打たれながら
Mrバナナ(詩人)
Mrバナナ(詩人)
Mrバナナ(詩人)
見えない刃物に傷つけられる身体
踊るために必要な手足を引き千切られながら
アイカ(踊り子)
アイカ(踊り子)
涙が流れるよりはやく凍る銀の世界
氷の棺に閉じ込められる
Mrブルー(羊飼いの弟)
Mrブルー(羊飼いの弟)
灼熱の炎に体を溶かされる
マグマに体を包まれながら
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrレッド(羊飼いの兄)
Mrレッド(羊飼いの兄)
すまない先生(メシア)
生徒達の残酷な記憶が流れてきた
すまない先生(メシア)
それは僕にとってどれだけ耐え難いものだろう
生徒達は自分の命を犠牲にしてまで僕を助けてくれたのだ
それを知らず僕は生徒達を悪者扱いしていた
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
流れる涙が止まらない
ずっと、ずっと僕は泣き続けた
すまない先生(メシア)
そう言い僕は俯く
すまない先生
誰かが僕のことを呼ぶ
すまない先生(メシア)
Mr銀さん(村長)
すまない先生(メシア)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
すまない先生(メシア)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
銀さんは優しく笑う
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
またしてもすまない先生は涙が止まらなくなる
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
Mr銀さん(村長)
そう言って銀さんはひかりに包まれた、消えた
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
そうしてメシアは祈りの祭壇に立ち、祈りを捧げる
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
祭壇に灯った光が段々と強くなる
いつの間にか先代メシアはいなくなっていた
すまない先生(メシア)
すまない先生(メシア)
メシアは1人静かに笑いながら
すまない先生(メシア)
9つの哀を生みて
すまない先生(メシア)
祭壇に手を伸ばした
こうして世界の寿命は15年延びた
また、この町の何処かでメシアが生まれ、仲間と共に「アイの塔」へ登る
また、10人の命が犠牲になる
負の連鎖は永遠に続くのである
主
主
主
主
主