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これは、某通信司令室――俗にいう、110番を受け付けるセンターで、実際に行われたやり取りである。
オペレーター
オペレーター
オペレーター
オペレーター
通報者
通報者
通報者
通報者
オペレーター
オペレーター
オペレーターが落ち着かせようとするも、通報者はさらに電話口で取り乱す。
通報者
通報者
通報者
電話口の向こう側からは、何かが床に落ちるような音がし、さらに乱暴な足音のようなものが聞こえてくる。
そして聞こえた、なんとも形容し難い気持ちの悪い音。
ぐにゃり。
ぐちゃり。
びちゃり。
果たしてどの音が正しいのか。
オペレーター
オペレーター
後に駆けつけた所轄の警官によって、変わり果てた姿の資産家【外丸郁夫(とまるいくお)】の遺体が発見された。
事件より数週間後。
斑目
彼こと【斑目伯明(まだらめのりあき)】は延々と続く峠風景に不安になる。
先輩の話によると、この先に集落がぽつりとあって、目的の店もそこにあるとか。
斑目
自然と独り言が多くなるのは、不安の裏返しだろう。
そんな彼も何本目か分からぬトンネルを抜けると、やや安堵する。
斑目
斑目
斑目
看板を見て、そこが目的地の近くだと確信する。
斑目
斑目
斑目
先輩に言われた通りに車を駐車する。
車から降りると、目的地の看板を見上げた。
目的の場所は、先輩いわく人が寄りつかない古物商。
しかし、その古物商は、普通の古物商では扱わないものさえ扱ってくれるらしい。
むしろ、どんな古物商にでもできる仕事は、なんとなく断り、あくまでも持ち込まれた物に対する査定しかしないそうだ。
店内は思っていたよりも埃っぽく、薄暗かった。
奥には座敷らしきものが見える、手前の店舗側には、実に気味の悪いものが展示されている。
そして、展示されているものについては、値札らしきものが付けられていない。
斑目
斑目
中には入りきらずに声をかけてみる。
なんというか、店の中は外とは違う異空間のように思えた。
斑目
これは一度出直すべきか――そんなことを考えていた矢先、何かが斑目の足元を触った。
斑目
店内の雰囲気からして、よからぬものを想像した斑目であったが、よく良く目を凝らしみると――。
猫だった。
斑目の足元に身をすりつけながら、喉をゴロゴロと鳴らしている。
それと同時に店舗に灯りがつき、奥の座敷から――これまた不釣り合いな格好の人物が姿を現した。
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女子高生であることは一発で分かった。
黒を基調としたセーラー服の上下。
下のスカートは短めで、デニールが厚めの黒いタイツを履いてるらしい。
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斑目
斑目
斑目
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斑目
斑目
千早
千早
斑目
斑目が差し出したのは、例の事件の証拠品。
被害者である外丸郁夫が残していたという日記だった。
斑目はこれをここに持って行けと指示を出されただけなのだが。
千早
千早は証拠品である日記を手に取ると、白い手袋をはめる。
千早
千早
斑目
斑目
千早
昔から続く猫屋敷古物商店は――。
【いわく】を買い取る、ちょっとだけど奇妙なお店である。