司
金環……日食?
類
あぁ。39日後に金環日食があるんだ。
類
そこで、太陽が月に隠されてしまう現象をショーに使おうと思ってね。
司
ふむ……珍しく起こる天体ショーを使う魅惑のショー……
司
是非とも使おうじゃないか!!
類
シナリオはえむくんに事前に考えてきて欲しいと言っていたが……
えむ
類くーーーん!!!
司
どわっ!?
司
おいえむ!俺は類じゃない!
えむ
司くん!いたんだね!
司
はぁ……
類
えむくん。シナリオは考えてきてくれたかい?
えむ
うんっ!えっとね〜
えむ
お日様の妖精がいて、その妖精はみんなに光を届けるお仕事をしてるの!
えむ
でもね、ある日、月の魔女がお日様の妖精を捕まえて、籠に捉えちゃったの!
えむ
それで、お日様の妖精を尊敬してる男の子が、月の魔女と戦って、和解して、一緒に歌を歌ってお日様の妖精を解放するの!
司
魔女が悪役のままで終わらないから、万人受けしそうだな!
類
えむくんらしいシナリオだね。寧々も呼んで早速練習してみよう。
えむ
うんっ!
寧々
それで、ネネロボをここに使って欲しいんだけど……
類
うん。検討してみるよ。
えむ
司くーん!ちょっと手伝って〜!
司
ちょっと待て!今!剣の!練習を!しているところ!だ!
えむ
わぁあ……司くん、かっこいい!
司
そ、そうか?
寧々
もう……自惚れないでよね。
司
なっ!!自惚れてなどいない!
類
ふふ、司くんはショーのことになると自惚れることがあるからね。
司
お前まで言うな!類!
えむ
あっ、類く〜ん、ちょっと来て〜
類
おや、どうしたんだい?
えむ
この小物の残った材料でなにか作れないかな?
類
うむ、そうだね……
司
寧々、そこで見てないで、歌の練習でもしたらどうだ!?
寧々
はいはい、台本は……
司
ゥア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!
寧々
ちょっと、うるさいんだけど……
寧々
……なに?小指ぶつけたの?
司
イッダァ……
寧々
(……スマホ、持ってくればよかった)
咲希
うーん……
咲希
(やっぱり、B.Mって人、誰かわかんないなぁ……)
咲希
(SNSには、何十億人といるし……)
愛莉
あら、咲希ちゃんじゃない。
咲希
あ、愛莉先輩!
愛莉
すっごい、険しい顔してたわよ?どうしたの?
咲希
それが、今悩みがあっ……
咲希
(愛莉先輩って、確か……)
咲希
愛莉先輩!
愛莉
?
咲希
お願いがあるんですけど……
えな
はぁ?
愛莉
だから、B.Mって人を探してほしいの。
愛莉
後輩からの頼みなのよ〜
えな
なんで私が?
愛莉
ほら、えなってエゴサとか得意でしよ?だから、行けるかもーって……
えな
そりゃ、エゴサならちょちょいのちょいだけどさ
えな
B.Mってだけじゃヒントが少なすぎるんだけど
愛莉
え、っと……
愛莉
あ、美術コンクールで入賞したって……
えな
……そう
えな
私も探してみる。
愛莉
ありがとう!えな
えな
うん……
えな
入賞、か……