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柚
最後に…せめて少しでも優しく。 せめて少しでも温かく。 …夏の夕焼け空を眺めながら、 あたしはそう祈った。 倒れそうになっても、 くじけそうになっても、 あきらめそうになっても。 …その手の中に光が、 あることを願います。 夢は話さなくてもいいから、 待ち続けて…追い続けて下さい。 ーーーーーーそんな日向を、私は見守り続けて いたいから。
日向
柚
日向
柚
日向
ーーーーーーなぁ。 何度も神様は俺に意地悪したけど、 出会いも悲しみも含めて運命だと、 いうのならば…。 …俺はやっぱ神様を恨むことはできない。 かけがえのない…陸上に出会った。 走る幸せに出会った。 高校で出会った…隆史先輩や、 雄大先輩や後輩達。 いつも呆れたような表情で、 俺を見守る拓巳。 …いつも俺の睡眠をさまたげる、 ALTのくそばばぁ。 『晴れたぞ。良かったな』と、 半ばバカにしつつも温かい、 クラスメートの奴ら。 いつも俺以上に泣いて笑って、 苦しんで…喜ぶお母さん。 …俺の一部を作ってくれた、 今は亡き親父。 …俺に希望を与えたいと言ってくれた。 担当医の先生。 そして…。 『日向ーっ。あたしが見えるー?』 …見えるよ。 目を閉じていても見える。 『日向の風の色は透明だね』 …柚がそう言うんならそうなんだろうな。 『日向っ』 …今度はなんだよ。 『大好き』 …あぁ、俺も大好き。 だからさぁ…
日向
ーーーーーーいつもいつも呆れるくらいに、 君がそばにいた。 もしも今生きる理由を問われたら、 俺はあの日と同じようにこう答える。 "守りたいものがあるから" …生きたいんだ。 これからもずっと。 柚だけじゃない。 今までに関わった温かい人達と… これからも生きてゆきたい。 もちろん、柚と共に。 忘れたく…ない。 だから…絶対に忘れない。 ーーーーーー『ねぇ、日向』 …ん? 『日向は今幸せ?』 ーーーーーーすげー…幸せだよ…。 君はきっと知っているだろう。 俺は幸せなんだ。 すごくすごく…幸せなんだ。 …だからさもうこれ以上、 何もいらないよ。 何も…いらないんだよ…。 君がそこに入れくれるだけでいい…
そしてもう永遠に忘れない。 どんなに辛くたって、 何度でも同じ所に戻って、 歩き出してやる。 ーーーーーー柚。 柚…ユ…ズっ…。
柚
日向
柚
日向