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時間は少しだけ遡る

〜不葉が部屋から出た後〜

銀木犀

…さて

銀木犀

月華

月華

なんですか?

銀木犀

他の人と一緒に帰って大丈夫だよ

月華

え?ですがこの量の死体をおひとりで?

銀木犀

うん?

銀木犀

そうだけど?

月華

…本気ですか?

月華

少なく数えても150くらいありそうですけど…

銀木犀

大丈夫だよ

銀木犀

先に帰ってゆっくり休んで

月華

……

月華

承知しました

銀木犀

…じゃ、また明日ね

月華

はい、おやすみなさいませ

銀木犀

……はぁ

銀木犀

疲れた……

銀木犀

(銀色の死神はコスパ悪いな本当に…)

銀木犀

……さて

銀木犀

現実でも見ますか〜

そういい立ち上がる銀木犀

死体処理と言っても「どこかの誰か」と一緒に編み出した術で虚無へと投げ出すだけだ

銀木犀にとってそれは雑談しながらでも出来たことである

銀木犀

……

銀木犀

この術…懐かしいな

銀木犀

……はぁ

銀木犀

アポ無しで来るのはいいけど私の部屋に入る時はノックくらいしてよ

銀木犀

このバカ神が

「狐の神」

なんですか

「狐の神」

別に気にしないでしょ?こういうの

「神使」

主様嫌われますよ…

「狐の神」

別に大丈夫ですよ

銀木犀

私一応この国の女王なんだけど…?

「狐の神」

僕も一応教祖ですよ?

「神使」

オレも〜

銀木犀

…はぁ

銀木犀

それで?要件はいつも通り?

「狐の神」

えぇ、話が早くて助かります

銀木犀

もう何回も同じ理由で訪問されたら覚えるよ…

銀木犀

それともなに?私の記憶力がそんなに悪いと?

「狐の神」

そうでは無いかと思っていたんですよ

銀木犀

…言ってくれんねぇこのバカ神が

「狐の神」

やろうっていうんですか?

「狐の神」

バカ吸血鬼

銀木犀

おうやってやろうか!?

「狐の神」

こっちだってやってやろうか!?

「神使」

ちょ…2人とも……?

「神使」

ここはダメじゃ…

銀木犀

……はぁ

銀木犀

やめだやめ

銀木犀

私の部屋が壊れる

「狐の神」

壊してやろうかと思ってましたよ?

銀木犀

お前なぁ…

銀木犀

限度って知ってるか?

「狐の神」

さぁ?

銀木犀

ねぇこいつに何も教えたくないんだけど

「神使」

まぁまぁ…

「神使」

そんなこと言わずにお願いしますよ

「神使」

銀木犀さん

銀木犀

……しょうがないな

銀木犀

それじゃあやりますか〜

銀木犀

はぁ……疲れた

「狐の神」

やっぱ無理なのかな〜

銀木犀

いやぁ…いいとこまで行けるんだけどねぇ…

「狐の神」

そこから先が難しいよね……

銀木犀

やっぱさ

銀木犀

「あの方法」しかなくない?

「狐の神」

いやでもあれをやるのはリスクがって話だったじゃん

銀木犀

それでもだろ

銀木犀

確率が低いだけだ

銀木犀

大丈夫

「神使」

辞めた方がいいっすよ

「神使」

主様

「狐の神」

……神使

銀木犀

いや〜ここまで来て諦めたくねぇ…

銀木犀

完全な「虚無」を我が手に収めたい…

「狐の神」

いや僕が欲しいんですけど

銀木犀

奇遇だね、私も欲しい

「狐の神」

貴女適正あるの?

銀木犀

それがあるんですね

「狐の神」

…はぁ、癪だねぇ……

銀木犀

失礼な

銀木犀

多彩で大人なレディって呼んでいいよ?

「狐の神」

誰が呼ぶんだよ

銀木犀

君?

「狐の神」

呼ばねぇよ……

銀木犀

……ねぇ

「狐の神」

あ?なに?

銀木犀

君達は名前で自分達の魂を縛らないの?

銀木犀

この「陰りの段位」に

「狐の神」

……確かに

「狐の神」

言われてみればそうですね

「神使」

むしろ言われるまで気が付きませんでしたね

銀木犀

えぇ……?

銀木犀

あーあ

銀木犀

どうせならお互いに名前をつけてその魂の結びを強化すればいいのになって思って

「狐の神」

……なるほど

「神使」

やりますか?

「狐の神」

えぇ、やりましょう

銀木犀

え?今?

銀木犀

え?今なの?

「狐の神」

…よし、決めた

銀木犀

いやはやいな

「神使」

…うぅん

「神使」

……いや、でもこれも…

「神使」

でもなぁ……

銀木犀

こっちは優柔不断なんだ…

「狐の神」

あーもー早く決めろ!

「狐の神」

こんなのパッと思いついた名前でいいんだよ!

「神使」

…じゃあ

「神使」

「    」って言うのはどう?

「    」

……へぇ

「    」

いいじゃないですか

「    」

君の名前は今日から「   」だ

「   」

了解しましたっす!

「   」

ありがとうございます!主様!

その瞬間、急に痛み出す目

「    」

っ…?

「   」

??????

銀木犀

……へぇ

銀木犀

「調停者」は粋なことするね

「    」

……うわ、まじか

「   」

おそろっちっすね!

「    」

まぁ…悪くないか

こうして、2人の目には片方ずつに相手の色と十字が刻まれた

正真正銘、「陰りの段位」最初の3人が

誕生した瞬間である

銀木犀

(あ、ここまでは術が届いてない)

そんなことを思い出しながら虚無へと死体を投げ続けたら残りは猩々だけとなった

銀木犀

(……)

銀木犀

こいつは燃やそう…

銀木犀

何のためにあの術を使ったと思っているんだ…

魂が震えるのを感じで愉快になってくる

無詠唱で手のひらに炎を浮かべ死体を燃やした

あとは放置でいいなと思い

不葉の部屋へ向かうことにしたのだった

銀木犀

……おや?

銀木犀

(夜なのに話し声が聞こえる?)

銀木犀

……誰だ?

よく聞くと、とても楽しそうに笑っている不葉の声が聞こえてくる

その声に思わず安堵する

銀木犀

でも誰が不葉の部屋に…

そこまで考えて思い出す

自分が誰に不葉を頼んだのか

銀木犀

……なるほどね

銀木犀

(こんなに夜遅くまで笑い合える人になったんだ)

銀木犀

(……)

銀木犀

(これが俗に言う「お友達」…かな?)

第17話・まだ終わらせない

枯れる前の夏、最期は優しい香りで

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コメント

3

ユーザー

少なくとも150くらいある死 体を銀木犀さん1人で……!?いや、彼女なら意外といけるか……🤔🤔 正真正銘、最初の「陰りの段位」が誕生した瞬間か……!!2人の目に十字が刻まれたのはお互いに名前をつけあったこの日からだったんだね……!! って、おいおい……w自分で不葉さんのことを頼んだのに忘れるなんて……w流石銀木犀さん……?wでも、不葉さんも狂華さんも楽しそうで良かった😌✨

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