1話、だいぶ昔に書いてたやつです (最近あまりにも投稿していないので)
没のやつで続きがないのですけども...ね? もしかしたら書くかも程度
ATTENTION ご本人様とは関係ありません nmmn 狐と兎 学パロ
サムネ自作
結構頑張りました
僕は「2」という数字に好かれている
寧ろ才能では...と思うけれど僕は大嫌い。
テスト返しではいっつも2位
体育祭の個人競技も大抵2位
スポーツテストも良くて2位
部活のコンクールだって...、いや。あれば佳作
何かで1番になれない。 『学校』という小さな輪の中でさえ。
ほとけ
美術部に所属している僕。 『運動出来るのになんで?』 なんて周りからはよく聞かれる
競うことを疲れたが為に入ったこの部活
蓋を開けてみると文化祭用の作品制作やらコンクールやらで忙しい
しかも、、コンクールはかなり規模が大きいものでそう簡単には入賞できないもの。
その為2位にすらなれない。
今度こそ僕は、ここで賞を取って居場所をつくるんだ
1位じゃないと誰も認めてくれない
『どんまい』だとか『これでも凄い!』とかいう言葉はもう聞きたくない
これで無理だったら僕はもう退部する。そう決めた
大学受験の勉強にも力を入れたいし、そこまで美術系が好きかと問われるとそうでも無い。 ただ意地でここまでしてただけなのだ
ほとけ
鉛筆を持ち始めて数十分 今日はいつもよりも筆のノリが悪い
椅子に腰かけて窓の外を見る
対していいネタも無いが。
そんな時、ドアが開く音が聞こえた
初兎
優雅に某有名喫茶店のフラペチーノを片手に教室に入ってくるあの人
部活にはあまり来ない。かと言って幽霊部員と言うほどでもない
ほとけ
挨拶をかわすと例の彼と目が合った
初兎
初兎
ほとけ
手際よくイーゼルを立てて、キャンバスを置く
自由!って感じでちゃらいのにふとした姿が絵になるように見えるのはギャップだろうか。羨ましい限り
初兎
初兎
ほとけ
初兎
見るからに甘ったるそうなフラペチーノを1口、口に流し込み画材を取り出す彼
ほとけ
初兎
初兎
ほとけ
芯が強いなあ、と思った。 周りに囚われず生きてるっていいな。僕には手の届かない事
初兎
妙なところでしっかりするところはする彼。 彼は筆が早い。いつの間にか終わっていて、適当でもない。ある種才能なのでは無いだろうか
ほとけ
僕も負けじと再び鉛筆を手に取る 正直何も思いつかないけれど、形だけでも負けたくは無い。
取り敢えず、主役となる被写体は目立つ様に大きすぎず。遠近法で奥行きをもたせて、小物は大きく、小さく、ぼかして
そもそもテーマは何にしようか。 被写体も
僕の見えているままの世界を書く? ピカソみたいに他とは違う美的感覚では無い。凡人だから分からない。個性がない、ただの風景画になる
僕の思いのままを描く? 無理だ。分からない、僕の思いが分からないから無理。 無駄にダークな感じにしても痛すぎる
入賞されなかったものは文化祭で展示される。人に見せられないようなものは書けない
テーマとは。
絵を通して僕は何を伝えないのか その答えは無い。僕は空っぽな人間
ただ大衆から評価されたい。これが心の内
それを包み隠して、どう素敵なものを作るのか。
初兎
ほとけ
初兎
ほとけ
ほとけ
初兎
そう言って彼は、徐にキャンバスに青と白の絵の具を直塗りしはじめた。
ほとけ
初兎
初兎
ほとけ
彼はよく画材を変える
ある日はガラスペン
またある日はオイルパステル
来る度に変わってる。家が裕福だからかは分からないがどれも高そうなものばかり
何より、どれを使っても様になってるのが羨ましい
ほとけ
僕は基本的にアクリル絵の具を使う。
色々なところに絵の具が着いてしまい汚れてるが、気には留めない
ただ、手に着いた時はめんどくさい
でも、気をつければ汚れない。水彩っぽくもできる。厚塗りもできる。そんなアクリル絵の具が好き
アクリル絵の具で思い出した。白色が少なくなってたんだ。 今度買わないと
ほとけ
初兎
だめだ。別のこと考えちゃう
集中しないと
絶対賞をとるんだ、
モチーフはどうする。
単純に絵が上手いだけで入賞はできない。 『メッセージ性』何を伝えたいかが重要とされる
国語と違って文章でそのまま伝えることが出来ない。そんな事を伝える事はいかに難しい事か。
例えば、花を主役にして『生命』に関することを伝えたい。嫌、これはだれでも思いつく
青空にパズルの1ピースをはめる様な絵。これも在り来り
ほとけ
彼の脳内では、もう作品が仕上がっているのだろうか。
努力したところで、限界はある。
ほとけ
結局あの後は何も思いつかなかった。時間の無駄
大量の教科書とノート、そして画材が入ったスクールバッグを持ち上げる
ほとけ
初兎
既に片付けを終えていた彼が横でにこにこしながらこちらを見ていた。
ほとけ
初兎
ほとけ
フラペチーノを飲み終わったのか、からになった容器を持っている。そして飴を頬張る彼。かなりの甘党だろう
飴も学校に持ってきたらダメだと思うけど、、 わざわざ注意なんてしなかった。
初兎
ほとけ
彼が来る時は毎回一緒に帰ってる。 仲は悪い訳でもない。家も割と近いから
なんやかんや彼のことは好いているから。 苦じゃないの。 だけど僕の中の汚い感情が渦巻いて、気持ち悪くなる
最低だと言うのは自覚している。 けれど、....
初兎
思いっきり背伸びをしてふらついた彼。
ほとけ
初兎
ほとけ
初兎
ほとけ
初兎
ニヤリと笑って謎に堂々としてる。 実は学校内ではあまり話さないけど部活では話す。ちょっと変わった仲の僕ら
ほとけ
君みたいに才能があれば、 どのくらい息を吸いやすかったのだろうか。
コメント
8件
初コメ失礼します。 やばい…好きすぎる… 人間関係の奥深さ素敵です✨
水くんのことめっちゃ共感出来ます...(泣)私は天才を見るとどうしても、苦しくなってしまうんですよね。天才な人は私よりももっと努力をしていると思っているんですけど、悔しいんですよね...。